瓔珞の音

アクセスカウンタ

zoom RSS こんな市村さんが観たかった!!

<<   作成日時 : 2007/01/15 22:29   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 4

というわけで、半月に4回観劇という新記録を打ち立てました恭穂です(爆)。
いやー、さすがにちょっと無謀でした。
体力的には珍しいことに結構平気だったんですけど、
生活の基盤がさすがにやばくなっています。
・・・ぶっちゃけて言えば部屋がのだめ状態ということなんですが(笑)。
明日から、掃除始めます。
一日一箇所目標に地道にやればなんとかな・・・らないかな?(涙)


さて、そんなこんなで久々の泊りがけ観劇してきました。
お付き合いくださった芳野さん、ななさん、ありがとうございましたーvv
お二人とご一緒すると、もれなく楽しいおしゃべりと美食がついてくるので、
普段粗食な私的には、ほくほくでごさいます(笑)。
で、今回の美食。

@日比谷シャンテのマクロビオティック料理のお店でスープランチ+ケーキ
A新宿ルミネのベトナム料理のお店で本格ベトナム料理初体験(ほんとに初めて食べるものばかりでした!)
B国際フォーラムのごはんカフェで美味しいお米と美味しいお惣菜
C帝劇並びの一押しケーキ屋さんで本日のパティスリー(6種類をちょっとずつ)に挑戦!
D中国茶のお店で美味しいお茶をまったりいただきましたv

という感じでした。
でも、今朝も朝ごはんちゃんと食べられました!
全体的にヘルシー志向だったのが良かったかな?
おしゃべりはねー、喋っても喋っても足りないのはいつものことで(笑)。
今度は是非泊りがけで、がっつりお話いたしましょうv


では、観劇記録に突入です。


「スウィーニー・トッド」

2007.1.13 マチネ 帝国劇場  1階A列10番
2007.1.14 マチネ 帝国劇場  1階C列30番

演出:宮本亜門
出演:市村正親、大竹しのぶ、キムラ緑子、ソニン、城田優、立川三貴、斉藤暁、武田真治 他

 
舞台は18世紀末、ロンドン。
一人の床屋が、美しい妻と、慎ましく穢れなき生活をしていました。
しかし、その妻に横恋慕した判事ターピンにより無実の罪を着せられ、
床屋はオーストラリアへ流刑にされてしまいます。
ただ妻と再び会うためだけに、地獄のような日々を耐え、
15年の月日を経てロンドンへ舞い戻った彼。
そんな彼を待っていたのは、騙され陵辱された妻が毒を飲み、
残された幼い娘がターピンの養女となっているという事実でした。
以前の床屋の1階のロンドン一まずいパイ屋のラヴェット夫人にその事実を知らされた彼は、
判事と、その部下への復讐を誓います。
その手にラヴェット夫人が隠し持ってくれていた銀細工の剃刀を持ち、
スウィニー・トッドと名前を変えた彼はパイ屋の2階でまた理髪店を始めます。
一方、ターピンに幽閉同然に育てられた娘ジョアンナ。
美しく育ったジョアンナに、ターピンはよこしまな欲望を抱き、彼女と結婚することを決めます。
そんな彼女に恋をしたのが、トッドがロンドンに戻るのを助けた若い船乗りアンソニー。
駆け落ちの計画を立てたアンソニーは、トッドとジョアンナの関係を知らぬまま、
トッドにジョアンナを一時的にかくまってくれるよう頼みます。
娘との再会を心待ちにするトッド。
しかし、そこに現れたかつての弟子ピレッリに、その正体をばらすと脅迫された彼は、
弟子を殺してしまいます。
死体を前に途方にくれるトッドとラヴェット夫人。
そこに、何の巡り会わせが仇敵ターピンが、髭をそってもらいにやってきました。
無防備にさらされた彼の喉をまさに切り裂こうとしたその瞬間、
ジョアンナと愛を確かめたアンソニーが、
駆け落ちの計画を大声で話しながら飛び込んできてしまいます(お馬鹿・・・)。
かくして、娘との再会も、復讐も失敗してしまったトッド。
やけになるトッドに、ラヴェット夫人が言います。
「今問題は目の前にある死体でしょう?」
復讐の火を消すために無差別に人を殺したいトッド。
不景気で肉が手に入らないために美味しいパイを焼けないラヴェット夫人。
二人の利害が一致したとき、世にも恐ろしい人肉パイが作られて・・・

というのが1幕の内容でした。
2幕は、人肉パイで大もうけし、トッドと二人の幸せな家庭を夢見るラヴェット夫人と、
あくまで復讐に固執するトッドの間に生まれる溝。
引き裂かれたジョアンナを探しまわるアンソニー、
そして見つけたジョアンナの救出と、それを利用したトッドの復讐。
迫り来る復讐の時を目の前に、行く手に立つものを悉く殺していくトッド。
殺した相手の中に見つけた、思いもかけない人物。
そして、更に繰り返される殺人・・・
という、結構怒涛で救いのないお話でした。
事前にあらすじを読んだ時点で、私に観れるのか、これ・・・?と思いました。
や、だってスプラッタもホラーも苦手だし、
蜷川さんの「タイタス・アンドロニカス」はもう10年ぐらい観れなそうなくらいショッキングだったし・・・

が!
どうしてだかわからないんですが、めちゃくちゃ面白かったんです!
もちろん内容は悲惨だし、結構リアルに人の欲望も示しているし、
主要な登場人物はほとんど死んじゃうし、
残された人の心にも深い傷が残るだろうことは歴然としているし、
「狂気」は誰の胸の中にでもあると思わされる演出だったし、
嫌悪感を持つ部分もあったりはしたんですが、
最後には、本当に質の高い舞台を観た満足感だけが残りました。
不安定な旋律を持つ楽曲も良かった。
シンプルだけど計算されたセットも見ごたえがあった。
そして何より登場人物がとっても魅力的だったのがポイント高かったみたいです。


特筆すべきは、やっぱり市村さんと大竹しのぶさんでした。

タイトルロールの市村さん。
私が観たかった市村さんは、こういう市村さんなの!!と心から叫びたくなりました。
そのくらい、歌もしぐさも演技も完璧にかっこよかったのです!
もちろん、教授も詐欺師もかっこよかったですよ。
でもね、やっぱり私の中の市村さんの基本はファントムなんです。
生で観たことはない、CDの中だけのファントムだけど、
私のベスト・オブ・ファントムは市村さん。
そして、トッドは、どこかしらファントムに通じるところがありました。

あの一途さ。
あの純愛。
あの狂気。
あの激情。
そして、あの哀しさ。

もう、目が離せなかった。
台詞もなくただ座っている、それだけなのに、その感情がビシバシ伝わってくる。
罪もない人を何人も殺してしまう恐ろしい殺人鬼なのに、
剃刀をひらめかせるその瞬間ですら、
トッドの中の苦悩や空しさ、抑えがたい復讐心、そして自分自身への嫌悪が垣間見える。
彼の運命をこうまで悲劇的にしたものはなんだったんだろう?
慎ましく暮らしていたその穢れなさが、人の心の闇を招き寄せたのか。
妻への純愛だけを見つめ続け、周りの思いに気づかなかったことが罪だったのか。
「スウィーニー・トッドの真実」を語り終えた彼が、
最後にもらしたあの叫びにこめられた感情はなんだったのか・・・?
こんなにも密度の濃い演技は、市村さんにしかできやしません!!
これ以上ないと思っていたのに、また市村さんに惚れ直してしまいました(笑)。


ラヴェット夫人役は大竹しのぶさん・・・・本当に凄い女優さんでした!!
トッド一家の悲劇の一部始終を見、
常に現実をしっかりと見据えて、よろめきがちなトッドにはっぱをかけ、
けれど一方でトッドに少女のような恋心を抱くラヴェット夫人。
ドスのきいた声でガハハと笑うあけっぴろげできっぷのいいおかみさんも、
ただただトッドが大好きで、彼のためならどんなこともしてしまう乙女な部分も、
目的のために手段を選ばない現実的な部分も、
凄く複雑な夫人の役を、何の違和感も破綻もなく演じられていました。
演技がお上手なのは、もう周知のことだと思うのですが、
大竹さんがこんなにも「歌う」ことの出来るかただとは思ってもいませんでした!
最初は、地声メインなその歌声にちょっと戸惑ったりもしたのですが、
それもきっと計算の上だったのでしょうねー。
あそこまで歌を「演技」にしてしまえる人というのは、そうはいないと思います。
聞いてるだけでも難しいなーと思えてしまう楽曲を、
ただ歌うだけでな、またく台詞として流してしまうわけでもなく、
歌だからこそ伝えられる情感を、余すところなく伝えてらっしゃったと思います。


初見なキムラ緑子さんが演じられたのは乞食女(・・・その正体は?・笑)でした。
うん、1幕冒頭でなんとなく正体はわかっていたのですが、
あまりの変貌振りに途中ちょっと自信をなくしました(笑)。
凄いいい声の方だなあ、というのが感想。
歌もそうなんですけど、あの多彩な笑い声に感動いたしました。
今回が初ミュージカルとのこと。
また別のミュージカルで見てみたいなあ、と思いました。


ジョアンナ役はソニンさん。
えーと、名前は知ってたんですが、どんな方かは知らなかったんですよねー(汗)。
ほんとにとっても可愛らしいお嬢さんでした。
でもって、歌声がこれまた素晴らしい!
ビブラートの綺麗にかかった高音が、不安定な精神状態のジョアンナを、
スパッと表現していたように思います。
この舞台ではどの登場人物もそうでしたが、
曇りのない全開の笑顔というものが、全然見られなかったのですね。
アンソニーと駆け落ちの相談をするシーンですら、
何かに追い立てられるような不安とおぼつかなさがあった。
何もわからないまま全てを見なければならなかった彼女がこの後どうなるのか・・・
見ていて本当にいたたまれなくなりました。
特に2日目は最後のシーンで彼女が真正面だったので、
握りしめられたこぶしとか、眉間に寄った皺とか、
叫ぶように歌うその表情とか・・・なんだか抱きしめてあげたくなっちゃいましたよ。
だってアンソニー、ちょっと頼りないしねー(え)。


そのアンソニーは城田優さん。
すみません、名前すら知りませんでした(汗)。
まずその日本人離れしたプロポーションに目を奪われました!
足ながっ!腰たかっ!頭ちいさっ!・・・って感じですかね(笑)。
アンソニーは、なんというか天真爛漫で、ちょっとお馬鹿で頼りなくて、
でもジョアンナへの愛は本物だぞー!!と全身で叫んでいるような役でした。
ジョアンナに一目惚れしたときに、「僕を見て見て!」っていうとこが可愛かったv
自分の知らないところで、周りの人たちの狂気に巻き込まれてしまった青年でしたね。
トッドと関わってしまったばっかりに・・・(涙)
ジョアンナを救い出した後に、ちょっと怯えて腰が引けちゃってたのもリアリティがありました。
歌は・・・どうなんだろう?
いい声だなー、と思う部分もあったし、
難しい音程を頑張って歌ってるなあ、という感じもありましたが・・・
うん、まだ公演は続くから、頑張ってね!という感じでした(笑)。
それにしても、アンソニーとジョアンナのビジュアル、
某Iさまのところのご夫婦のビジュアルと重なりまくりでした(笑)。
ジョアンナの髪が赤かったらそのままだったのにねー。>ななさん


そして、生は初見の武田真治さん。
ピレッリにこき使われてたちょっと頭の弱い少年トバイアスの役でした。
ピレッリが殺された後、何も知らないままラヴェット夫人のパイ屋で働き、
ラヴェット夫人を母のように慕い守ろうとする純粋な少年。
そして、最後の鍵を握る重要な役どころでした。
この方の歌どころか、声すらろくに聞き覚えがなかったので、
最初出てきた時、武田さんだってわかりませんでした。
だって、めちゃくちゃ華奢で、元気が良くて、少年そのものだったんですよ!!
この人幾つだっけ・・・?って本気で考えちゃいました(笑)。
たどたどしい喋り方とか、ちょっと失調性な歩き方とか、なんというか可愛かったです(笑)。
歌も役柄にあわせて地声メインだったので、
この声でトート(「エリザベート」)を演ったのか?!と悩みましたが、
最後のシーンでバーン!と裏声で歌ってくださって。
うん、この声なら納得。
きっとフェロモン系なトートだったに違いありません(笑)。
ちょっと見てみたかったかも?
そのシーンでは、表情とかもガラッと変わっていて、びっくりしました。
この人、役者だったんだなー、と再認識(失礼な)いたしました。


他の方たちもアンサンブルに至るまで迫真の演技でした。
皆さんメイクが怖くてねー。
目の下に濃い隈のある病的な感じのメイクでした。
こういうメイクだと、表情がわかりにくくて、ちょっと怖かった。
全体的に笑顔の少ない舞台で、笑い声も狂気に繋がっている感じで・・・
そういう意味では、このメイクも演出効果の1つだったのでしょうね。

でも、通して陰惨なこの舞台。
結構笑える部分もありました。もちろんブラックジョークですけどね。
人肉パイの味を駄洒落で表現する一幕最後とか。
2階の理髪店での立派な椅子で殺された死体が、
ボタン1つで自動的にラヴェット夫人の厨房へ運び落とされるシーンとか。
大腿骨の肉をナイフでこそげ落としながらラヴェット夫人が夢を語るシーンとか。
舞台を観ている観客自身も、
あの瞬間は2人の狂気に巻き込まれ、共感していたのかなあ、とも思います。


さて、この「スウィーニー・トッド」。
なんとジョニー・ディップ主演、ティム・バートン監督で近々リメイクされるとか!
もの凄く魅力的ではありませんか?!
そして、この映画の日本語吹き替えが出来るなら、
是非この舞台のキャストでお願いいたします!(気が早すぎます・笑)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
07/01/26 亜門×市村×大竹×スウィーニー・トッド=○
1981年の帝劇での染五郎(現・幸四郎)×鳳蘭の初演のチラシ、はっきりと覚えている。ミートパイの写真が組み合わされたもの。あらすじを読んで大量殺人→人肉パイ?!と引いてしまって観ていない。それ以来「伝説の舞台」と化してきた作品。プログラムを読んだら鈴木忠志演出だったという。ここで私が鈴木忠志との遭遇を逃していたことがわかった。 {/face_setsunai/} 今回は、市村×大竹初共演!これは絶対観ないといけない!!亜門×ソンドハイムは「Into the Woods」(感想はこちら)がかなり面... ...続きを見る
ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記
2007/01/30 00:25
やつの名はスウィーニー・トッド
&amp;#63899;やつの名はスウィーニー・トッド やつの店はフリート・ストリート&amp;#63899; 印象的な旋律のバラードで始まり終わるミュージカル 「スウィーニー・トッド」 スウィーニー・トッド: 市村正親 ミセス・ラヴェット:  大竹しのぶ 乞食女: キムラ緑子 ジ.. ...続きを見る
地獄ごくらくdiary
2007/02/18 17:01

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
花梨さんのところから飛んでまいりました。TBだけ先にしてしまっていてごめんなさいm(_ _)m
「こんな市村さんが観たかった!!」まさにその通りです。私は市村さんが役者バカなところが大好きです。歌う時も台詞をいうように歌っていてその感情がしっかり入っているところが好きです。ただ歌うだけだったら山口さんのファントムの方が聞かせるのでしょうが、ファントムとしての人物造詣が深かったことでしょう(私も生で観たことはないんですが)。喜劇もいいし、悲劇もいいけれど、市村さんには悲喜劇が似合います。大竹しのぶとの共演もお互いに刺激しあって本当に素晴らしいコンビになりました。
再演ぜひ観たいと思ってます。ジョニー・デップ版の映画も要チェックです。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
ぴかちゅう
2007/02/05 00:44
ぴかちゅうさん、わざわざありがとうございます!
TBとかいただくことがめったにないので、
舞い上がってお邪魔してしまいました。
こちらこそ、すみません(汗)。

市村さん、本当に大好きな役者さんです。
市村さんのファントム、生で観たかったなあ、と
無理とはわかっていても、やっぱり思ってしまいますよね。
だからこそ、今回のトッド役は、本当に嬉しかったのですv
秋の「ヴェニスの商人」も、
これに通じる役かなあ、とちょっと楽しみだったり。
ジョニー・ディップも大好きなので、
映画も楽しみにしています。
出来ればあまりスプラッタな描写がないといいなあ・・・
こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いいたしますv
恭穂@管理人
2007/02/05 22:00
恭穂さま
はじめまして。スキップと申します。
大阪で観た自分の感想をアップしてからぴかちゅうさんのところを
お訪ねして、「こんな市村さんが観たかった」っていう同じ感想を
お持ちの恭穂さんの記事を発見して、うれしくなってやって参りました。
私、初めて観た市村さんがファントムだったんです。
だからスウィーニーを観ていて、あのファントムが甦ってきました。
本当にステキでしたね。
またお邪魔させてください。今後ともよろしくお願いいたします。
スキップ
2007/02/18 17:08
スキップさま、はじめまして!!
TBとコメント、ありがとうございました。
なのに、お返事が遅くなってしまってすみません。
市村さん、本当に本当に素晴らしかったですよね。
市村さんのファントムは、私はCDしか聴いていないのですが、
実際にご覧になられたスキップさんもそう思われたとのこと、
なんだか、とっても嬉しいですv

つたないブログですが、
こちらこそ、よろしくお願いいたしますv
恭穂@管理人
2007/02/19 20:06

コメントする help

ニックネーム
本 文
こんな市村さんが観たかった!! 瓔珞の音/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる