瓔珞の音

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zoom RSS 未知との遭遇

<<   作成日時 : 2007/03/18 23:35   >>

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今日も寒い1日でしたねー。
丸の内のビル風に負けそうになりました。
空っ風の中で育った群馬県民としては痛恨の失態!(え)
でも、こんな寒さの中でも、近所の白蓮の花が綺麗に咲き始めていました。
なんだか嬉しくなりますね。
さて、そんなほっこりした気持ちで向かった日生劇場。
初見の「TOMMY」は、あまりに衝撃的で、呆然としているうちに終わっちゃいました(笑)。
観劇記録にすらならなそうですが、とりあえず、感想を。


THE WHO's TOMMY Japanese Edition

2007.3.18 マチネ 日生劇場 1階I列7番

演出:いのうえひでのり
出演:中川晃教、高岡早紀、パク・トンハ、右近健一、村木よし子、斉藤レイ、山崎ちか、
    ソムン・タク、ROLLY  他


私は英語がめちゃくちゃ苦手です。
洋楽も、最近はお友達にお薦めを教えてもらったりして聞きますが、
はっきり言って、私の生育暦には殆ど関係がありませんでした。
なので、もちろんThe Whoは全然しりませんし、
映画版の「TOMMY」も見たことがありません。
そんな私にとって、この舞台、まさしく未知との遭遇でございました(笑)。 

物語の舞台は1940年代のロンドン。
ウォーカー夫妻の結婚式のシーンから物語りは始まります。
幸せな二人の蜜月は、ウォーカー大尉の第二次世界大戦への出兵、撃墜、行方不明で壊されます。
夫の生死すらわからない状況で、ウォーカー夫人は一人の男の子を生みます。
そして、そんな彼女を支える一人の男性。
3人は、家族のように暖かな時間を過ごします。
しかし、終戦後、何の前触れもなくウォーカー大尉が帰還。
自分の妻と共にいる男を、逆上した大尉は殺してしまいます。
凄惨なその一部始終を見てしまった5歳の少年、トミー。
両親は、彼に言います。
「あなたは何も見ていない。何も聞いていない。だから、誰にも話してはいけない」
その言葉に絡み取られるように、トミーは見ることも聞くことも喋ることも出来なくなってしまいます。
両親の必死の努力も空しく、彼は心の中で自分だけの旅を続け、
エキセントリックな周囲の人々からの虐待にすら、何の反応も見せません。
しかし、ある日であったピンボール・マシン。
彼は、不思議な感覚で高得点をマーク。
連戦連勝で一躍時の人に。そして巨万の富を稼ぎます。
そして、ある事件をきっかけに奇跡的に三重苦から解放されたトミーは、
ピンボール・チャンピオンとして、奇跡の人として、アイドルのように人気が急上昇。
最後には、教祖のようなものに祭り上げられます。
様々な人々と家族のように暮らそうとする、トミー。
彼のかつての「三重苦」を模すことで、何かを得ようとする人々。
そんな人々に、トミーが語りかけ、そして選んだ結末は・・・


というようなお話です。
が、ロックオペラと銘打ってあるだけに、言葉としての台詞は殆どありません。
物語の全てが、The WHOの楽曲によって進められていきます。
すでにご覧になった方のブログを読んで、
物語を追うのではなく、感覚で受け止めて、というつもりで臨んだのですが、
いや、もう、それすら吹っ飛んでしまうような舞台でした。

大きなLEDスクリーンに映し出される様々な映像。
空間を切り裂くような透明な光と、
劇場の壁全てをスクリーンとしたかのような光の演出。
真正面から叩きつけられる音楽。
容赦なく見せ付けられる、目を背けたくなるような残酷なシーン。
客席すら舞台の一部にしてしまう、空間的にも心情的にも境界線のない演出。
際限なくテンションのあがっていく、歌声。
熱狂をそのまま体現したかのような、ダンス。
息をつかせる間もないほどのスピード感を持った2幕。
そして、迎える終焉のとき。

ほんとに、呆然としているうちに、舞台が終わってしまいました・・・
こんなこと、初めてです。
音楽に乗り切ることも出来ず、
登場人物の心情に感情移入することもできず、
ただただ降りかかってくる圧倒的な視覚的・聴覚的刺激を受け止めるだけ。
正直、どんな風に感想を書いていいのやら、まったくわかりません。

でも。
決して不快な舞台ではありませんでした。
たぶん、この舞台を受け止めるだけの準備が、私の中で整っていなかった・・・
いえ、そうではないですね。
この舞台に溶け込むことが出来るほど、自分を自由にできていなかったのだと思います。
次の観劇は、残念ながら東京千秋楽。
そのときには、私はもっと自分を解放することができるでしょうか・・・?


さて、トミー役、久々の生中川晃教くん。
やっぱり、この人の歌は、尋常ではありません!
明るく楽しそうな歌声も、
優しく染み渡るような歌声も、
切り裂くようなシャウトも、
そこにいるのは、中川晃教であり、且つ紛れもなく「トミー」その人。
何も見えない、何も聞こえない、何も喋れない、
そのときの、あの壊れた人形のように傾いた体に、動かない表情は、
演技であるとわかっていても、ぞっとするような空虚さがありました。
そして、三重苦かた解放されたその後の、
魂から迸るような歌声!!
トミーに心酔する人々の気持ちを、偽体験した感じでした。
トミーが最後に選んだ結果は、私的にはとても納得できるものでした。
「家族のように」暮らす人々への、彼が手渡せる純粋な愛情。
受け取った人たちには、その愛情は決して見えず、
それゆえに、トミーは多くのものを失うけれど、
最後に彼が歌い上げる「自由」は、
この舞台の全編を覆っていた澱を、洗い流すような透明さに満ちていた。
・・・もしかしたら、この感想はとても的外れなのかもしれないけれど、
でも、私はそう感じたし、この舞台に限って言えば、
どんな感じ方も正解であり、間違いであるのだと、そう思います。

トミーの母、ウォーカー夫人役は高岡早紀さん。
この方、こんなに歌えるんですね!!
正直びっくりしました。
綺麗なだけではなくて、追い詰められた心情も全て、歌の中にこめていた。
素晴らしいと思います!
「鏡を割るわよ」は、息をのむような迫力でした。

ウォーカー大尉役、パク・トンハさん。
すっごくいい声の方ですし、とても迫力のある歌い方をされていたのですが、
私の中ではどうしてもルドルフ役のイメージが強くて(汗)。
お父さん役というのに、最初とても違和感がありました。
でも、2幕はそんな違和感はどこかにいっちゃいました(笑)。
やっぱり歌の威力って、凄いなー、と思います。

アーニー叔父さん役は右近健一さん。
えーと、えーと、えーと・・・役柄についてはノーコメントでいいですか?(汗)
人間、やっぱりどうしても受け入れられない部分というものがありまして・・・
舞台の上の人物に、こんなにも嫌悪感を持ったのは初めてでした。
でも、逆に言えば、それだけの感情を見る人にもたせることの出来る役者さんなのだと。
歌声はさすがでしたねー。
ロックな音楽に慣れてないせいか、全体的に歌詞が聞き取りにくかったんですが、
アッキーと右近さんの歌は、もの凄くクリアに聞き取ることができました。
2幕の、山口さんばりのロングトーンも素晴らしかったですv

アシッド・クイーン役、ソムン・タクさん。
歌声も、衣装も、存在感も、破壊的なまでにパワフルでした!(笑)
あんなに短い出番なのに、あのインパクトはもの凄いと思います。
素晴らしいハスキーヴォイスで・・・アルバム買ってみようかなあ。

いとこのケヴィンはじめ4役のROLLYさん。
どの役をやっていても、ROLLYさんはROLLYさん。
その個性はさすがだと思います・・・(笑)
めちゃくちゃ細いですよねー、この人。
歌声は、実はあまり好みではないのですが、
ギターを弾く姿はかっこよかったですv

少年トミー役は、今日はたぶん宮治舞ちゃんだったとおもうのですが・・・
めっちゃくちゃ可愛かったです!
両親に暗示にかけられて、全てをシャットダウンしてしまった時のあの表情や佇まいも、
透き通るような歌声も、この舞台の中の救い、という感じでした。

あと一人、もの凄く好みな歌声の人がいたのですが、
どのシーンのどの役だったか、記憶にありません・・・(爆)
女性陣もとってもセクシーで麗しくて、迫力もあったのですが、
区別ができませんでした・・・(あああ)
ものすっごく綺麗な足の方が一人いたんだけどなー(どこを見ている!)。
とにかく、怒涛の舞台でした。
好き嫌いは分かれると思うけど、これだけのエネルギーに溢れる舞台を作り上げたことは、
賞賛に値すると思います。
曲そのものは素敵なものも多かったし・・・
映画版を見るかどうかは、千秋楽を体験してから、決めようと思います。

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