瓔珞の音

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zoom RSS 観劇な週末その1〜Mozart!

<<   作成日時 : 2007/11/28 23:17   >>

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ということで、観劇記録第一弾です。
が、「Mozart!」に関しては、観劇直後に携帯からブログに叫びましたが、
やっぱり、この舞台、私にとっては特別みたいです。
結局井上ヴォルフ、一回追加しちゃったので、あと3回観る予定ですが、
チケット増やさないように気をつけないと!(笑)


「Mozart!」

2007.11.24 ソワレ 帝国劇場 1階A列39番
出演:中川晃教、hiro、高橋由美子、香寿たつき、山口祐一郎、市村正親、阿知波悟美、
    武岡淳一、吉野圭吾、田澤有里朱 他


約3ヶ月ぶりの帝劇。
入った瞬間に、懐かしいなあ、と思ってしまいました(笑)。
8月は、毎週のように通ってたものねー。
でも、やっぱり「レ・ミゼラブル」の時とは、ちょっと空気が違って感じました。
それは、劇場内のディスプレイの違いや、私たち観客の服が冬物になっているせいかもしれないけど、
でもそのおかげで、次の瞬間には、しっかり気持ちが「Mozart!」モードになっておりました。

「Mozart!」は、私がアッキーを知った記念すべき舞台です。
でも、それだけでなく、それぞれの楽曲が、それぞれの役柄の造形が、
そして、ヴォルフガングとアマデという二つの「命」の絆が、
どうしようもないほど、私のツボにはまるのですね。
なので、3年ぶりに観たこの舞台、最初に小さなアマデがピアノを弾く姿を見ただけで、
ちょっと感極まってしまいました。


物語は、早熟な天才ヴォルフガング・アマデウスモーツァルトの短い生涯を、
奔放で、素直で、軽率で、夢見がちで、不思議な魅力に溢れたヴォルフガングと、
彼に関わる沢山の人たちの関わりを中心に描いていきます。
厳しく、堅実で、まっすぐだけど不器用な愛情に溢れた父、レオポルト(市村正親)。
常に優しく彼を見守る姉、ナンネール(高橋由美子)。
彼の才能に屈折した感情を持ち、彼を支配しようとする、コロレド司教(山口祐一郎)。
彼の才能をいち早く見出し、彼を導く運命の女神のようなヴァルトシュテッテン男爵夫人(香寿たつき)。
彼と共に、民衆のためのエンターテイメントを作りあげたシカネーダー(吉野圭吾)。
彼を愛し、けれど心を重ね合わせることの出来なかった妻、コンスタンツェ(hiro)。
そして、常に彼と共に在った、彼の分身、彼の才能の化身である小さなアマデ(田澤有里朱)。

「奇跡の子」と呼ばれ、賞賛を浴び続けた華やかな幼い日々。
父との確執と、抑圧されたザルツブルグの生活。
自身の才能を信じ、けれど認められることの無かったパリでの挫折。
男爵夫人に導かれ、その才能を花開かせたウィーン。
コンスタンツェとの燃え上がるような恋愛。
そして、互いに互いを愛しながら、決して分かり合うことのなかった父の死から始まる、
彼自身の死への道のり―――
その、どの時にも、彼の傍にはアマデがいた。
時には無邪気な子供同士のように笑いあい、
時には憎悪を、時には恐怖を感じながら、
常に、ヴォルフと共にあったアマデ。
その存在と「二人」の関係性は、舞台を観ているときにはとても綺麗なカタチに感じるのに、
観終わって冷静になると、その歪みが抜けない棘のように、私の心に引っかかります。
ヴォルフガングが夢の中で問われる「問い」のように、
この「二人」の関係性は、たぶんきっと私の中でクリアになることはないのだと思う。
だからこそ、この舞台に心惹かれるのでしょうけれど。


ヴォルフガング役、中川晃教くん。
今回の最初の印象は、ちょっと大人っぽくなったかなあ、でした(笑)。
初演と再演の時は、なんというか本能で「ヴォルフガング」になっている感じでしたが、
今年は、もっと冷静に、きちんと「演じている」安心感があったように思います。
1幕冒頭の悪戯っこで甘えんぼ(笑)なヴォルフから、
物語が進むにつれて、どんどん「大人」の顔になっていきました。
「TOMMY」や「エレンディラ」や、幾つもの大きな舞台を経て、
自分の中にあるモノだけからでなく、もっと深く「ヴォルフガング」を形作ることができたのかな?
もちろん、歌はめちゃくちゃ熱かったですよ!!
アッキーの歌う「残酷な人生」、私もともと大好きなのですが、
久々に生で聴いて、ちょっと本気で涙してしまいました。

この日は最前列で、席の関係から「レクイエム」作曲のシーンは、
正面から彼を観ることができました。
ピアノを抱きしめ愛しそうに愛撫するその手。
羽ペンを握り締めながら、最初微かに浮かんでいた笑み。
その笑みが、ゆっくりと苦悩へ―――絶望へ置き換わるその過程。
搾り出される言葉―――「駄目だ、書けない」
みているのが辛いのに、一瞬も目が離せませんでした。
そして、静寂に満ちた「彼ら」の死から、
(実際は音楽が流れていましたが、私には「静寂」と感じた)
それに続くフィナーレの「影を逃れて」は、圧巻でした。
このカンパニー全員の確かな実力を感じさせられました。

えーと、アッキーに話しをもどしまして(笑)。
衣装は、ちょっと変わりましたかね?
個人的にはあんまり好みでない色使いが多かったのですが、
何気にコンスタンツェの衣装と色が合っていたりして、内心「おおお!」と思っていました。
一番気になったのは、ボタンを掛け違えたシャツ!
ヴォルフガングを象徴している(?)のかもしれませんが、気になって気になって(笑)。
でも、あんまり掛け違えが多いので、最後の方できちんとボタンがとまってた時、
何故か違和感を感じでしまいました(え)。
井上くんの衣装も同じなのかなあ・・・?


コンスタンツェ役、hiroさん。
もうね、あの歌の迫力は、拍手モノですよ!!
台詞はちょっと心配になるくらいぎこちなかったし(初々しいとも言うのか?)、
歌の時も、動きが滑らかでない部分とかありましたが、
「ダンスはやめられない」をこの迫力で歌ってもらえるのなら、もう十分です。
欲を言えば、ヴォルフが狂乱するときの演技がもっと強くなれば、なお良し!!
台詞や動きは、これからきっとどんどん洗練されてくるでしょうしね。
私の中では、コンスタンツェ=西田ひかるさんになっているので、
ヴォルフへの感情の動きとか、ちょっと幼いなあ、と思うところもありましたが、
回数を重ねていけば、きっと違和感はなくなるのではないかと思います。
登場のウェーバー家のシーンでの仕草や表情はとっても可愛かったしv
今後に期待大!ですね。


コロレド大司教役、山口祐一郎さん。
いやー、あのマントさばき!!
最前列で見ると、大きさももちろんですが、めちゃくちゃ迫力でかっこよかったですv
「神よ、何故許される」は、前よりもスタンダードな歌い方になってた気がしましたが、
やっぱりあのハイトーン+ロングトーンは山口さんならではですね。
この役は、山口さん以外には出来ないのではないかと、ちょっと本気で思いました。
かっこよさも威厳もおちゃめさ(笑)も。


ウェーバー夫人役、阿知波悟美さん。
レ・ミゼのテナルディエ夫人でも思いましたが、
これだけ憎憎しい役を、これだけ可愛らしく演じられるのって凄いと思います。
しかも、テナルディエ夫人とは全然違って、底なしの悪!!(笑)
でも、どこか可愛いんですよねー。


ヴァルトシュテッテン男爵夫人役、香寿たつきさん。
めちゃくちゃお美しくて、そして、めちゃくちゃ怖かったです・・・
「星から降る金」は、私の涙のツボにぴったりはまるので、毎回泣けてしまうのですが、
今回はそれよりなにより、ヴォルフガングの回想(?)で出てきた時の、
神々しいまでの美しさと冷徹さに、かなり圧倒されました。
この男爵夫人、実はモーツァルトの破滅の元凶ではないのかと、思えてしまいます。
彼の才能を見出し、パトロネスとして彼を引き立てたのも事実だとは思うのですが、
彼女が愛したのは、まさに彼の「才能」のみ。
彼女には、アマデが見えていたのではないかな・・・


シカネーダー役、吉野圭吾さん。
出てきたとき、待ってました!!と思ってしまいました。
そういえば、吉野さんを初めて知ったのも「Mozart!」の初演の、まさにこの役でした。
ちょっと歌声は不安定かな、と思うシーンもありましたが、
あの華々しさ、あの姿勢の美しさ、あのダンスの切れ、
そして、エンターテイメントに徹するシカネーダー自身の熱さと強さ!!
再々演でリピーターさんが多かったのか、
「チョッピリ・オツムに〜」のシーンでは、最初から手拍子がおきてました。
(そういえば「並みの男じゃない」でも手拍子おきてたな)
酔っ払いぶりもパワーアップしてましたしね(笑)。
アッキーのダンスも、3年前より軽やかになっていて、
このシーン、かなり楽しめましたv


ナンネール役、高橋由美子さん。
・・・どうしてこんなに可愛くて若々しいんですか?!
一幕冒頭なんて、まさに10代の少女でしたよ。
で、ちゃんと物語の流れの中で、年齢が上がっていくの。
歌声も安定していて迫力だったし。
そして、何より最後「影を逃れて」のシーンの表情・・・!!
私の目の前にナンネールがいたのですが、
あの切ない表情に、涙腺の最後の堤防が一気に決壊いたしました。
「SHIROH」の生き返るシーンの表情も凄かったけど、それに匹敵すると思います。
ほんとに凄い役者さんだなあ・・・
ああ、「SHIROH」見直したくなっちゃった。
るーくさん、機会があったら、うちで「SHIROH」上演会やりませんか?
アッキーも吉野さんも出てますよー。


レオポルト役、市村正親さん。
この日のチケットが届いて席を確認した瞬間私が思ったのは、
苦悩するパパが真正面で見れる!!でした(笑)。
でもって、まさにその通りにv
レオポルトパパの愛情とコンプレックスと苦悩は、見ていて本当に辛いです。
ヴォルフガングとのすれ違いは、もどかしくて、切なくて・・・
そして、年をとり、リウマチで足を引きずった姿は、とても痛々しくて寂しかった。
朗々と、と言うよりも、少し抑えた歌い方だと思うのですが、
その複雑な感情は、まっすぐにこちらに伝わってきました。
そして、カーテンコールは小島よしおでした・・・えーっと・・・さすがです、市村さん!(笑)


アマデ役、田澤有里朱ちゃん。
とんでもない可愛らしさでした!!
出てきた瞬間、思わず「可愛い〜」と口に出しちゃいましたよ。
そして、その可愛らしさ、無邪気さが、違和感なく「アマデ」でした。
ただひたすらに音楽を生み出すための存在。
自分の中から湧き出す音楽を、カタチにするためだけに在るモノ。
アマデにとって、ヴォルフはそのための肉体でしかないと、そう思わせるような鬼気迫る雰囲気がありました。

1幕最後、ヴォルフの腕にペンをつきたてたその瞬間も、
惑い、弱さを魅せるヴォルフの首を絞めるその瞬間も、
アマデの中には音楽だけがあった。
けれど、それは決して禍々しいものではなかったように感じました。
3年前に観た時のアマデは、ヴォルフを食い尽くすような禍々しさを感じました。
けれど、有里朱ちゃんのアマデには、禍々しさはなかった。
アマデはただ音楽を生み出したかっただけだと、
私たちが息をするのと同じように、ただ、本能的に音楽を生み出し、
それを阻むものに本能的に抵抗していただけのように感じました。
彼が笑みを浮かべるのは、自分の中の命(音楽)が、スムーズにカタチになったとき、
そして、音楽を生み出すための栄養(「魔笛」の台本とか)を手にしたときだけ。
なのに、最後、ヴォルフにペンを渡す時、アマデの表情は、小さく変化していたようでした。

ずっとずっとヴォルフの傍で、ヴォルフの喜びを、苦悩を、愛情を見つめ続けたアマデ。
アマデには、ヴォルフの感情は理解できなかった。
理解する必要もなかった。
だって、音楽は最初から彼の中に在ったのだから。
けれど、その音楽の泉源は、実はヴォルフの感情にあったのではないのかと思うのです。
だって、アマデはヴォルフで、ヴォルフはアマデなのだから。
アマデが持ち続けたペンも、あの小箱も、「二人」のものだったのだから。
それを、最後、アマデは知ることができたのではないでしょうか。

寄り添って命の灯を消す「二人」の姿をみて、なんだかそう思いました。


うーん・・・アマデについては、やっぱりいろいろ考えちゃいますね。
観てる時は、そんなこと全然考えないのですけど。
この「二人」の関係は、やっぱり解けない問いなのだなあ、と思います。
で、やっぱり上演されるたびに観にいっちゃうのね(笑)。

あ、そうそう。
カーテンコールの最後の最後に、ヴォルフとアマデが一緒に出てきてくれました。
もう、めちゃくちゃ可愛かったです。ええ、もちろん二人とも!
劇中ではこういう二人の笑顔は見ることができないから、なんだかほっとしました。

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