瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2008/06/07 19:52   >>

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久々の晴れた休日だったのに、喉が痛くていちにちごろごろしちゃいました。
そんなに体調は悪くないのですが、明日は仕事なので、大事をとって。
ほんとに体力がないなあ・・・とちょっとへこみました。
やっぱりこれは同僚に進められたパワーヨガをやるべきでしょうか。
・・・DVD買ってみるかな。

本当は、外を歩いた方がいいのは良くわかってるんですけどねー。
でも、帰宅すると真っ暗だし、
朝はぎりぎりまで寝るのが至福だし(このへんが軟弱!/笑)・・・
今日ごろごろしながら「真・イズミ幻戦記」を読んでいたのですが、
大崩壊がきたら、私は真っ先にドールに拉致されるなあ、と思いました。
というか、大崩壊を生き抜ける自信がない・・・(え)
とりあえず、まだ手に入れてなかった3巻を注文しました。
4巻以降はいつ出るのかなあ・・・(遠い目)

でも、若木さんはまだご本人に書く気があるところが救い。
待っても待っても、きっと続きが出ないんだろうなあ、というシリーズは沢山ある。というかありすぎる(涙)。
この間は、大好きな漫画家さんが商業誌に掲載されたと知り、
勇んで買い込んだけど違うシリーズの序章だったしなあ・・・まあ、これも面白そうだからいいんですが。
でもって、高河さんの「源氏」もきっとでないんだろうなあ・・・
義仲のあたりだけ読み返したら、きちんと実盛の白髪染め(なんかちがう・・・)のエピソードも出てました。
あああ、これから義仲大活躍な雰囲気で終ってる・・・続きでないかなあ・・・(まだ言うか)

というわけで、遅れ遅れの観劇記録です。
こっちにも義仲は出てこないんですけどね〜。


「わが魂は輝く水なり 〜源平北越流誌〜」

2008.5.25 マチネ シアターコクーン 1階H列1桁台

作:清水邦夫
演出:蜷川幸雄
出演:野村萬斎、尾上菊之助、秋山菜津子、大石継太、長谷川博己、坂東亀三郎、廣田高志、邑野みあ、
    二反田雅澄、大富士、川岡大次郎、神保共子、津嘉山正種


2回目にして初の最初からの観劇。
観損ねた部分は結構短かったんだなあ、とわかり一安心。
ですが・・・こんな話だったっけ・・・?
1回目の時は、やっぱり私、かなり意識が閉じていた模様です。

それでも、初回に感じたあの深い山の、闇い森のイメージはそのまま。
背景と、半透明の引き戸(正式名称はなんて言うんだろう・・・)に浮かび上がる森の情景は、
やはり非常に私好みでした。
木漏れ日すら届かない地面の湿った感じとか、
そこに細く流れるせせらぎのイメージだとか、
観劇前に見た東山画伯の「青い谷」や「山嶺白雲」と何処か似ていました。

決定的に違うのは、その闇さ。
そして不吉さ。
美しく生命力溢れる木々の持つ、非情な冷たさと拒絶。
東山画伯の絵に見え隠れする光の気配は、この森にはない。

そして、ここは、義仲や巴たちが育った木曾の山ではなかった。
故郷を出た彼らが、この木々の間に築いたのは、夥しい死体の山。
天へと光を放つ霊木はなく、
殺気と怯えと疑心と恐怖に満ちた闇い、闇い森。

間に差し込まれる鮮やかな光のイメージが、
さらにその闇さを際立たせていたように思いました。

改めて観て、なんとも救いのない物語だなあ、と思ってしまった。
死んだものも、生き残ったものも、その先に待つのは閉塞した袋小路。
そんな感じ。
それでも、その終り方が後味の悪いものではなかったのは、
実盛(野村萬斎)と五郎(尾上菊之助)の間にあった絆が、強く、清いものであったからなのかな。

この二人の親子関係、というか、二人の男の立ち位置、というのが、
この物語の大きなポイントなのだけれど、
私は、ただ感覚的にこの二人の距離感が好きでした。

たぶん、それは五郎の生前とは違う。
実盛が決して触れることのできない五郎。
実盛が嫉妬する”若さ”を超えてしまった五郎。
そして、死して後も自分というしがらみに捉えられている五郎。
だからこそ、実盛は”父”としてだけではない自分をさらけ出していった。
「五郎!」と呼ぶその声は、父ではなく、よすがを求める子供のようだった。
その声に応えるか躊躇う五郎の目は、老いた父を見つめる以上の何かがあった。
最後、実盛に化粧を施すシーンから、実盛が笑いながら死んでいくシーンまでが、本当に大好きでした。

深く考察すると、もっといろんな社会的なメタファーも見えてくるのかもしれませんが、
なぜか私的には清水さんの戯曲は、心で感じたいなあ、という想いがあります。
「タンゴ・冬の終わりに」の時もそうだったけど、
その瞬間に生きている人たちの感情をただ素直に受け取りたいなあ、と。
いろんな社会的なことは、むしろ井上さんの戯曲の方が私にはくるものがあるかも。
うーん、やっぱり「道元の冒険」、いろんな意味で楽しみなような怖いような(笑)。


なんだか纏まりのない観劇記録ですが、最後にちょこっと役者さんのことを。

実盛役、野村萬斎さん。
まさに最強の武士!という感じの立ち回りでした。
でも、ちゃんとお年を召しているの。
頑固だけど可愛いおじいちゃんv(いや、設定年齢はうちの父ぐらいなんだけど/汗)
オイディプス王もかっこよかったですが、
声の出し方とか立ち居振る舞いとか、やっぱり和物がお似合いだなあ、と思いました。

五郎役、尾上菊之助さん。
H列一桁、というのは、客席から五郎が登場する通路に接していたりします。
で、この位置から五郎が喋るのはわかっていたはずなのに、
真後ろからの台詞に思いっきりびっくりしちゃいました。
その位気配がなかったんですよ!!
あんなにばさばさした衣装なのに、衣擦れの音もしませんでした。
いえ、その前のシーンが結構緊迫していたので、そっちに集中しちゃったせいかもしれませんが、
でも、まさに真後ろ、頭の上から凛とした声が聞こえたときには、
その声量と声の美しさに、ちょっとよろめいてしまいました(笑)。
おおっぴらに振り向けなかったのが残念です(笑)。

平維盛役、長谷川博己さん。
「カリギュラ」でのケレアのすっと切れ味のいい刃のような、
でも何処か暗さのある演技が印象的な役者さんでしたが、
今回は、なんというかめちゃくちゃ明るい役柄でした(笑)。
賢いけれど頭でっかちで、情に脆い2代目のお坊ちゃん、って感じ?
周りの強烈な個性に押し隠されているけど、実はなんでもわかっているし、かなりしたたか。
自分の分をきちんとわきまえている感じでした。
次は「から騒ぎ」ですねー。
楽しみですv

乳母 浜風、神保共子さん。
維盛と並ぶとめちゃくちゃちっちゃいのに、めちゃくちゃ強い!!
いやー、この人に育てられたら、維盛もああならざるを得ないよなあ、と思いました(笑)。
出は少ないけど、凄いインパクトでしたね。
総じてこの物語は女性が強いなあ、と思っちゃった(え)。

中原兼光役、廣田高志さん。
一番残虐で、一番弱くて、そして一番人間らしい役柄でした。
この人の弱さがあったから、大石さん演じる兼平はあんなにも強くいられたのではないかなあ、と。
恐怖に負けて彼を自分の手で殺してしまった兼平は、
この後あの巴と共に、どんな世界を見るのでしょうか。
それが、とても気になりました。

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08/5/26 実盛つながりで遅まきながら「わが魂は輝く水なり」アップ!
{/apple_up/} 9月演舞場歌舞伎で海老蔵の実盛を観て、5月に観て感想未アップの「わが魂は輝く水なり」についてもいろいろと考えた。7月に途中まで書きかけて放置いていた草稿に手を加えてアップしておこう。 {/kirakira/} 清水邦夫作品×蜷川幸雄演出の上演が続いている。「幻に心もそぞろ狂おしの我ら将門」と「タンゴ・冬の終わりに」を観た。特に「〜将門」はすごく気に入った。歴史劇的な世界として描いているのが私の好みに合うのかもしれない。ということは源平の物語の世界として描いた今回の作品も... ...続きを見る
ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記
2008/10/11 02:04

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時

拙記事を何ヶ月も待っていただいて恐縮ですm(_ _)m
連合赤軍の方たちの暴走は許されることではありませんが、世の中をいい方に変えたいというその初心の純粋性はやはり評価してあげたい私です。そういう気持ちが実盛に対する共感になり、この作品に救いのなさだけでないものを感じてしまいました。
蜷川さんが若かりし頃の闘志漲る時代の原点を常に忘れないことを自分に課しているということが素晴らしいなぁと思います。今年の原点回帰シリーズとして11月の井上ひさし作の「表裏源内蛙合戦」も楽しみにしたいと思います。あ、「道元の冒険」の感想も未アップでお恥ずかしい。なんとか書きたいと思っています。書けたらTBさせていただこうと思いつつ・・・・・・(^^ゞ
菊ちゃんの美声によろめいていただいたようでそれも嬉しかったです。役者は「一声二顔三姿」と言いますからねぇ、若手では菊ちゃんの声が一番好きです!
ぴかちゅう
2008/10/11 02:12
ぴかちゅうさん、こんにちは!
コメント、TBありがとうございます!
ぴかちゅうさんの感想は、
いろいろな角度から書いてらっしゃって、
いつも楽しく学ばせていただいていますv
蜷川さんの突き進む力は、本当に素晴らしいですね。
来年はまた清水さんの戯曲を上演されるとか。
そちらも今からとても楽しみですv

役者は「一声二顔三姿」・・・ほんとにその通りですね!
菊之助さん、また歌舞伎で観てみたいです。
「道元の冒険」の感想もお待ちしておりますねv
恭穂
2008/10/12 12:12

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