瓔珞の音

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zoom RSS 鷹が飛び立つとき

<<   作成日時 : 2010/01/30 20:46   >>

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やっと週末になりました!
といっても、今日も午前中は講義があったのですが・・・
帰宅してから、そのまま一気に数時間眠り込んでしまいました。
さすがに頭の容量と体力が限界だったみたいです(涙)。
日々の研修に追われ、お友達のみなさんに、メールのお返事もできなくて、すみません・・・
とりあえず、恭穂は生きておりますよー。
でもって、日々賦活されております(笑)。

一緒に研修受けている男の子(といっても20台後半/笑)は、
今日、研修のあとに2つバイトが入っていると言っていました。・・・若いなあ!(笑)
いや、それだけではなくて、自分の仕事が凄く楽しくて、
且つ研修でやっていることを実践したい気持ちもあるのでしょうけれど、
あの前向きさと体力と活動性の高さは、私にはもう尊敬に値します。
でもって、それに加えてめちゃくちゃ賢いんですよ!
彼はほんと将来有望だと思います。
うちの職場に勧誘したいくらいだわ(笑)。

一緒に研修を受けている人たちは、大体が私より年下で、
且つ普段の仕事の場所が重なってはいるけれど、内容は大きく違います。
私が依頼して、彼らがそれに具体的な対応をして、
その結果や過程で一緒に考えたり、こちらからのアプローチを変えたりする、という関係。
けれど、実際は「一緒に考える」という場で、どうしても受身になってしまう自分がいました。
だから、彼らの仕事の内容をもっと詳しく知りたくて、
彼らと同じ目線で考える知識とスキルが欲しくて、この研修に参加しました。
それは、ある意味私は遠い異国に飛び込んだようなものでした。

遠くから眺めて、憧れて、知りたいと思って、
でも、言葉の違いや慣習の違い、視点の違いに向き合って、
沢山の不安や、壁や、挫折と出会いながらも、
それ以上の驚きや興味や喜びを得る―――そんな感じ。
そしてそれはもしかしたら、私のこれからの行き方にも影響を与えるかもしれない。
そんな、何かとの出会い。

約400年前、日本へと漂着したイギリス人、ウィリアム・アダムズも、
彼と出合った徳川家康も、修道士ドミニコも、
もしかしたら、そんな風に互いとの出会いを感じていたのかもしれません。

というわけで、観劇記録です。
時間と課題(涙)に追われているので、30分と時間を決めて、書けるとことまで書きます!



「ANJIN イングリッシュサムライ」

2009.12.27 ソワレ 天王洲銀河劇場 1階B列10番台
2010. 1.24 ソワレ シアター・ドラマシティ 10列20番台

演出:グレゴリー・ドーラン
出演:市村正親、オーウェン・ティール、藤原竜也、高橋和也、植本潤、床嶋佳子、鈴木亮平、桜田聖子、
   平澤慧洸、ジェイミー・バラード、ジム・フーパー 他


昨年末に一度観たこの舞台。
その時、時に静かに、時に激しく押し寄せてくる波のような、
登場人物たちの感情に取り込まれ、彼らの生き方を追体験するような印象を持ちました。
それをもう一度感じたくて観にいった大阪公演。
・・・正直な感想を言えば、あれ?こんな風だったけ?という感じでした。
それぞれの役者さんの演技や、全体の滑らかさは感じられたのですが、
なんというか、どこに焦点を置いたらいいのか、ちょっとわからなくなってしまったのです。

二つの国のどちらにも完全に属することが出来ず、異邦人であるしかなかったウィリアム・アダムズ。
自分の中の侍の血と、神の存在を感じた時の恍惚の間で引き裂かれたドミニコ。
完璧な父の掌の上から、本当の意味で飛び立つことの出来なかった徳川秀忠。
自らの望むものしか見ることの出来なくなっていた淀殿と、
彼女を言い訳にして自分たちの望みを手にしようとした武将たち。
そんな母と相容れない思いを持ちながらも、共に滅びることを選んだ豊臣秀頼。
アダムズと出合ったことで、違う価値観と生き方を選んだお雪。
そして、アダムズの語“世界”に誰よりも憧れながら、
太い綱に繋がれて飛び立つことを諦めた鷹のような目をした徳川家康―――

私は、どちらかというと登場人物の感情に寄り添うことでお芝居を楽しむ傾向があるのですが、
2度目の観劇では、どこに焦点を当て、誰に寄り添い、何を受けとめればいいのかを、
最初の時点でつかみ損なってしまいました。
もしかしたら、初回は2列目センターブロックという良席で、
目の前で役者さんの細かな表情も、伝い落ちる涙もつぶさに見ることができたので、
もう彼らの感情に巻き込まれざるを得なかったのかもしれません。
そういう意味ではちょっと残念な2回目でした。

でも、その中で一番心惹かれたのは、やっぱり市村さんの徳川家康でした。
決して派手ではない、むしろ抑えた演技であったのに、
家康の持つ優しさも厳しさも、甘さも冷酷さも、強さも弱さも見せてくれました。
戦国時代の覇者であり、死後神と祭られたヒーローである徳川家康ではなく、
自らの使命と希望の間で揺れ、一人の父として息子との関係に悩み、
地球儀を前に、少年のような目で海の向こうの国を夢見る―――そんな、一人の人間としての徳川家康。 
歴史上の偉大な人物が、自分と同じ人間であることを、実感として感じられたように思いました。

家康のシーンはどれも大好きなのですが、
一番気持ちを持っていかれたのは、やっぱり幼い国松と対話するシーン。
秀吉への想い、平和な世のために幼い命を奪わなくてはならない現実、
そして、人質として過ごした自らの幼少時と、戦を起こさないために息子を見殺しとした過去・・・
そんな家康の引き裂かれるような思いが、静かな波のように押し寄せてきました。

あと、病床でアダムズと語り合うシーンも好きでした。
繋がれた鷹が放たれるのは、その命を失うとき―――
あくまでも人間的でありながら、けれど後世に影響を残す強く深い意志の力。
劇中で鷹狩りについて語るシーンがあるのですが、
あの言葉は自嘲の言葉でもあったのかな、と思いました。


アダムズ役はオーウェン・ティールさん。
台詞は基本的に英語なので、細かな文章のニュアンスはたぶん受けとめ切れていないと思うのですが、
(だって、字幕はどうしても省略されるところがありますよね?)
その存在全体から伝わってくるものがあって、本場イギリスのシェイクスピア俳優さんの、
決して押し付けがましくはなく、けれどしっかりと伝える存在感とか技量を見せていただきました。
最後のシーン、磔にされたドミニコの前で詠う彼の声、「Alone・・・」という言葉の響きが、
とても深くて、とても静かで、とても切なくて、そしてとても綺麗だった。
私はどうしても言葉に頼ってしまうけれど、
こんな役者さんの演じるシェイクスピアであれば、
言葉がわからなくても楽しめるのではないかと思ってしまった。
もちろん英語がわかればそれに越したことはありませんが(笑)。


ドミニコ役は藤原竜也くん。
上記のお二人の演技とは対照的に、動的な魅力に溢れるドミニコでした。
「ヴェニスの商人」のときのバサーニオがちょっと思い出されたかな。
特にあの大砲の場面(笑)。
でも、自分の中の侍の血を受けとめて、戦へと出て行ってからのドミニコには、
やはり言葉を超える何かがあったように思います。
カソリックの教え、というか日本での在り方に、
アダムズと接することで彼はたぶん大きな疑問を抱くようになっていて、
自分の血の声に従う、というよりも、彼は彼の方法で神へともう一度近づこうとしたのかな、と思う。
ドミニコの過去は詳しくは語られませんが、彼の生き方や葛藤にはとても心惹かれました。

・・・と、時間切れです!(涙)
また思うところあればドミニコについて思ったことや、
他の役者さんの事も書き足したいですが、ひとまず終了。
あ、でも最後に1つだけ。

この舞台、セットがとても好きでした。
南蛮屏風や戦国絵図屏風の金色の雲をイメージしたという枠組みの中は鏡で、
その鏡に客席が写りこんでいるのですが、
劇場に入った瞬間に、一気に違う世界に持っていかれるような、不思議な美しさと奥行きがありました。
と、今チェックしたら、「NINAGAWA十二夜」の美術もされた方だったんですね!
納得です(笑)。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
恭穂さま
考えてみれば、私は市村さんのいわゆる時代劇を
観るのは初めてだったのですが、家康の人物造形は
新鮮だったものの、あの扮装も全く違和感なくて
「時代劇、イケるやん!」と思いました(笑)
国松との場面は本当に、厳しくも切ない会話でしたね。
家康の光と陰−人間味あふれる心と天下を背負う者の
厳格さ、そして孤独がひしひしと感じられました。
スキップ
2010/02/14 05:42
スキップさん、こんばんは!
確かに・・・市村さんの時代劇って、
私も見たことなかったかもしれません。
平成市村座での一人芝居は観ましたが。
でも、市村さんの家康はほんとに良かったです!
今年公開の「十三人の刺客」のリメイクにも出演されるようですので、
今からとても楽しみですねv
他の役者さんもとても豪華ですし、
市村さんと古田さんの掛け合いとかないかなあ・・・(笑)
恭穂
2010/02/14 18:05

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