瓔珞の音

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zoom RSS おみくじがわり?

<<   作成日時 : 2011/01/10 21:41   >>

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この作品が舞台化されることを知ってから、
観にいくかどうかぎりぎりまで悩んだこの舞台。
正直怖いもの見たさ的な、あるいは運試し(笑)的な気持ちでの観劇になりました。
さて、私の今年の観劇運は、どうだったでしょうか?!


「銀河英雄伝説  第一章 銀河帝国編」

2010.1.10 マチネ 青山劇場 2階A列一桁台

出演:松坂桃李、崎本大海、宇野実彩子、中河内雅貴、東山義久、ジェームス小野田、堀川りょう、貴水博之、
    白羽ゆり、長谷川初範、吉田友一、岡本光太郎、土屋研二、平野勲人、ひわだこういち、村上幸平、
    中村憲刀、高山猛久、北代高士、三井太一、園丘新太郎、石鍋多加史 他



高校時代、かなりはまったこの壮大な作品。
小説以外のメディアには接したことがないので、きちんと向き合うのは本当に高校生以来です。
ので、とりあえず物語の中心でなるであろう正伝の1・2巻と外伝の1巻を読みなおして臨みました。
いやー、読み直しておいてよかったです!
大体の粗筋は覚えていても、人の名前まではきちんと覚えていなかったので(カタカナ苦手・・・!)、
たぶん復習無しで行ったら、人の名前を覚えるのに精一杯になっちゃったかも。
記憶に新しい内容だったので、いろいろ補完しながら余裕をもって観ることができました。

・・・でも、逆に言えば、原作を知らない人が観た時に、
物語の世界に入り込むのはかなりハードルが高かったんじゃないかなあ、とも思います。

脚本は、正伝1・2巻の内容を帝国側のみに絞ってシンプルに纏めていたし、
(ヤン提督は名前しか出てませんでした)
アンサンブルのみなさんを戦艦に見立てての戦闘シーンは、わかりやすかった。
というか、この演出、私は凄く好きでした!

青山劇場の緞帳って、丸い鏡が幾つもはめ込まれたような感じじゃないですか。
劇場に入ったとき、その鏡の一部に青い光が当たっていて、ちょっと宇宙っぽいなあ、と思っていたら、
緞帳が上がった瞬間、舞台側から客席に細かい白い無数の光が当たったんですね。
不規則に動くその光が、舞台奥のスクリーンの星空と合わさって、
客席全体が宇宙の中にあるような気持ちになりました。
で、青い光に満たされた舞台の広い範囲が下からせり上がって、
そこにタイトな黒い衣裳を着けたアンサンブルのみなさんが、様々なポーズで居たんです!
いや、このときはちょっと鳥肌たっちゃいました。
その後、アンサンブルさんが様々なフォーメーションで踊りながら、宇宙の歴史を語っていく・・・
若干言葉が聞こえにくい感じがあったのが残念ですが、
とっかかりの説明としてはわかりやすかったし、
その直後、後ろからの青い光の中にラインハルトの姿が浮かび上がったときは、
思わず拍手しちゃいそうになりました(笑)。

個人的には、好きなエピソードが抜けていたり、
(アスターテ会戦の後でラインハルトがヤン提督にメッセージを送るところとか、
 オフレッサーとの白兵戦での落とし穴とか(え)、
 ラインハルトがキルヒアイスの髪に指を絡めるところとか・・・)
ラインハルトとキルヒアイスの関係性が微妙に原作と異なっていたのがちょっと残念でした。
キルヒアイスとアンネローゼが寄り添うのを見てしまったラインハルトが動揺するのとか、
キルヒアイスがラインハルトに宇宙の覇権を手にすることを薦めるとことろか、
ヴェスターラントへの攻撃の前に、キルヒアイスがそのことを知ってラインハルトを諌めるとか・・・
まあ、物語としては破綻していないし、こういうのは個人の好みだから仕方ないとは思うのですが、
でも、この二人の関係が物語の核である限り、
ビッテンフェルトをお笑い担当にするのは仕方ないにしても(え)、
後半はせめて原作に忠実にやってほしかったなあ、と思ってしまいました。

逆に、原作とはちょっと違うところがいいな、と思ったのが、
フリードリヒ四世の造形とアンネローゼとの関係。
演じていた長谷川初範さんの雰囲気や演技の深さにもよるとは思うのですが、
原作では無気力さしか感じていなかったフリードリヒ四世が、
思慮深さと熟れすぎて倦んだ帝国へ対する悲観ゆえに、怠惰な皇帝であることを選んだ、
ある意味時代を動かした張本人であるかのような存在感でした。
全てがわかっていて、ラインハルトを泳がせている・・・そんな余裕みたいなものも感じられたり。

また白羽ゆりさんのアンネローゼが、アンネローゼ以外の何者でもない!と言ってしまえるくらいの、
美しさと透明さと芯の強さと愛情深さなんですよねー。
その聡明さと優しさゆえに、皇帝の孤独や、隠された思慮深さや愛情をきちんと受け止めていて、
皇帝のよき理解者であり、癒しでもある・・・これは皇帝も寵愛するって!(笑)
ラインハルトに向ける家族としての愛情や、キルヒアイスへの思慕とは別に、
皇帝を理解し、敬愛している・・・そんな感じ。
なので、1幕終わり、倒れた皇帝に駆け寄る姿が、とても自然に思えてしまいました。
ラインハルトにとっては、彼女の愛情が他者に、しかも自分から姉を奪った相手に向かっていることは、
決して受け入れられるものではなかったのだろうけれど、
その度量の違いが、アンネローゼとの訣別の遠因であったのかも。


というか、この舞台のラインハルトは、なんというかめちゃくちゃ"こども"だったんです。
姉を奪われた10歳のときから、もの凄く偏った成長をしてしまったこども。
そして、類稀なる才能を与えられてしまったがゆえに、戦うことを選んでしまった少年・・・そんな印象。
部下の前に立っているときと、キルヒアイスやアンネローゼの前にいる時とでは、
声の高さや喋り方まで変わっちゃうんです!
それが、なんだか凄く不安定で、危うい感じに思えてしまいました。
たぶん、そういう役作りだったのでしょうし、
そうだとすれば、とてもお上手だな、と思いましたが、
ラインハルト自身の"強さ"や"意思"のようなものが、もうちょっと感じられればよかったなあ、なんて。

ラインハルトがそんなふうに"こども"である分、
原作以上に彼を支え、導いていたキルヒアイスを演じたのは崎本大海くん。
ちょっと身長が足りないのが残念でしたが、
柔らかな雰囲気や甘い声(というか、めちゃくちゃラインハルト甘やかしてませんか?!)、
そして優しい笑顔とアンネローゼに通じる芯の強さが、まさにキルヒアイスでした。
いやー、この役を、こんなに違和感無く演じられる若者がいるなんて!!(笑)
このキルヒアイスに甘やかされて育ったら、大人にはなれないよなあ、と思っちゃった・・・


ラインハルトを囲む幕僚たちも、それぞれいい味をだしていました。
まずは双璧。
大河内さんのミッターマイヤーと東山さんのロイエンタール。
遠目では雰囲気ばっちりでした!
ロイエンタールはもうちょっと線が細くてもいいかなあ、とも思いましたが、
あのいちいち思わせぶりな仕草がいい感じ(笑)。
でもって・・・

やっぱり踊りました!

ロイエンタールだけでなく、ミッターマイヤーも!
戦闘シーンで、それぞれが率いる艦隊の動きを表すのに、
彼らが先頭で後ろでアンサンブルさんが踊る、という・・・
他の将校たちは踊らなかったので、これは二人に限った演出だったのかしら?
二人の指揮の機敏さとか、流暢さとか・・・?
更に、二人の仲良しっぷりも非常にわかりやすかったです(笑)。
オフレッサーを二人で戦って倒すんですが、もの凄い連携プレーにびっくり!
トマホークの操り方とか、やっぱり東山さんお上手でしたv
オフレッサー役の中村さんも凄い迫力でしたけどねー。
でも、返す返すも落とし穴がなかったのが残念・・・!(しつこいです/笑)

主役の二人以外では、かなり目立っていたこの双璧。
6月の第二章は、ミッターマイヤー・ロイエンタール編なんだとか。
うーん、観にいっちゃうかもしれないな(笑)。


ある意味敵役なオーベルシュタインは貴水博之さん。
いやー、これ、貴水さんって知ってなかったら、絶対わからなかったと思います!
歌っているときとは全然違う低い声・・・ちょっとよろめきました(笑)。
オーベルシュタインの独特の得体の知れなさが感じられました。
でも、あの義眼の表現はちょっとねえ・・・(涙)


ブラウンシュヴァイク公は園岡新太郎さん。
めちゃくちゃ渋くて、めちゃくちゃ門閥貴族でした!(笑)
最後の自暴自棄になって酔っ払いながら歌う声が素晴らしかったですv

歌声が素晴らしいといえば、ラインハルトの父を演じた堀川りょうさんもいい声でしたv
昔の作品の声優さんのときの声しか記憶になかったのですが、
その記憶とは全く違う渋い声音と細かなニュアンスが、
妻を亡くして絶望の淵に沈んでしまった弱い男の悲哀を、短い出の中でしっかり見せてくれました。
ヴェスターラントの虐殺の後、錯乱したラインハルトが叫ぶ、
「しかたがない。他に方法はなかったのだ(だったかな?)」という言葉が、
アンネローゼを皇帝の下に送ったあとの父の言葉と重なるところに、ちょっとやられました。
ラインハルトは、アンネローゼだけでなく、父にも囚われていたんだなあ、と思っちゃった。


おっと、忘れるところでした、ヒルダ役の宇野実彩子さん。
凛とした立ち姿が、アンネローゼとは対照的な綺麗さでした。
個人的には、もうちょっと低い声のほうがヒルダらしいかな、とも思いましたが、
まあ、それは贅沢というものですね。
ラスト近くの台詞で、キルヒアイスを亡くしたラインハルトの空白を埋めるのは私よ!、
というニュアンスを感じたのは私だけでしょうか・・・・・?


そんな感じで、いろいろと思うところはあるものの、予想よりもかなり楽しむことができました。
おみくじとしては・・・

脚本は小吉(まあ、これは好みの問題ですが)、
演出は中吉(2階席から観たのは良かったかも。もうちょっと衣裳がわかりやすくてダンスがそろうとなお良し)、
配役は一部大吉、他中吉(これも好みですね)、
セットは凶(あのぺらぺらな柱はどうにかして欲しい・・・!)、
衣裳は小吉(もうちょっとかっこいい軍服と、戦闘シーンのわかりやすさが欲しい)、
照明は中吉(あの宇宙空間の演出は好きv)、
音楽は中吉〜大吉(ドラマティックで、且つ耳障りも良かったかなあ、と)、

という感じですかねー。
全体的には中吉?
あ、あとプログラムは小吉、売り方は凶!
プログラムというよりはキャストの写真集、という感じでしたねー。
読み物な部分が全然ないの。
作品の背景とか用語とかもほんのちょっとの説明しかなくて、
初めてこの作品に触れる方たちにはちょっと不親切だなあ、と思いました。
でもって、一公演で売る冊数が決まっているらしいんです。
私が買った時点で残り10冊と言っていたから、買えなかった人も多いんじゃないかと思います。
買えなかった人は明日以降の公演で買うか、通販で、と係りの人が叫んでましたが、
チケット完売で立ち見も出てるような公演に明日来い、というのも無茶な話なのでは?
短い公演で増刷は難しいのかもしれませんが・・・
明日以降観劇される方がもしこちらをご覧になっていましたら、
プログラムを購入されたい場合には、早めに劇場に入ることをお薦めします。


なんだか最後に苦言になっちゃいましたが、
この壮大な物語の舞台化としては、個人的には合格点だと思います。
6月の舞台も楽しみですが(観にいくの決定?/笑)、
是非自由惑星同盟との物語りも舞台化して欲しいなあ。
もしかして、ヤン提督のキャスティングに手間取っているのでしょうか?

だとしたら、高橋洋さんを強く希望!!

いや、結構似合うと思うのよ・・・

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
観に行かれたのですねー。
東山さんのロイエンタール!!
気になります!!
そして…やっぱり踊りがあるんですね。
貴水さんがオーベルシュタイン、というのも意外ですが、良いかもですね♪
白羽ゆりさんのアンネローゼさんもめっちゃ気になります!
…ただ、観に行くかどうかは…わかりません。
ヤン・ウェンリーの配役次第かも?
Rook
2011/01/11 22:56
恭穂さん、こんばんは〜。

こないだ言っていた例の舞台、観に行かれたんですね〜。
やっぱり踊ったんですか(笑)でも、歌は歌わなかったんですね?

プログラムの件は確かに不親切ですねー。
よくイケメン俳優さんが主役だとそうなりますが…、
原作を読んだことのない人にもわかりやすいように物語の説明などはしっかり載せとくべきですよね!
私ならある程度予習してきますが、みんながみんな予習してくるわけじゃないだろうし。
比べるのも変ですが、「ロックンロール」のプログラムはすごく細かくて丁寧だったなぁなんて思いました。
入口でわかりやすい年表も作って配ってくれていたし、親切で感動しました(^^)

ところで、最後に高橋洋さんのお名前が出てきたのでめちゃめちゃ反応しちゃったんですが…(笑)
原作読んでないのでヤン提督がどんなキャラかわからないですが、
是非是非!出て頂きたいですね!
というか何でも良いから本当早く舞台に復帰して欲しいです…(;_;)

卯月
2011/01/13 19:08
Rookさん、こんばんは!
そうなんですよ。勇気を出して行ってみました!(笑)
行っただけの価値はあったかなあ、と思います。
踊るロイエンタールはまだ予想範囲でしたが、
踊るミッターマイヤーにはちょっと動揺しました・・・
白羽さんは、ほんとにめちゃくちゃお似合いでしたv
公式HP(http://gineiden.jp/)で、
キャストの扮装もとい衣裳を着けた写真が見れます。
白羽さんの麗しさも堪能できますので、是非どうぞ!
ヤン提督の配役は大事ですよねー。
ほんとに誰がいいんでしょう・・・?
個人的にシェーンコップは吉野圭吾さんがいいなーとか。
ほら、踊れるし!(笑)
恭穂
2011/01/13 20:16
卯月さん、こんばんは!
そういえばお会いしたときお話しましたね!
やっぱり踊りました。
歌はさすがにありませんでしたが、
次の舞台では歌うかもしれません(え)。

プログラム、イケメンくんたちの舞台ではそうなんですか・・・
物語は二の次なんですかねー。
というか、原作ファンしか行かないと思っていたのかしら。
でも、せめて数はそろえるべきですよね!
千秋楽に売り切れなら仕方ないなあ、と思いますが。
「ロックンロール」のプログラムは、
本当に読み応えがありましたね!

ヤン提督は、この物語のもう一人の主役です。
戦略の天才で、知的で、思慮深くて、
ものぐさで、照れ屋で、天然で優しいけどちょっと皮肉屋、という感じ。
・・・私の印象なのですが、ちょっと洋さんに似合いそうでしょ?
でも、ほんとに舞台に復帰して欲しいですよね。
というか、次のお仕事の情報が欲しい・・・!!
恭穂
2011/01/13 20:25

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