瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2013/06/08 21:35   >>

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気付いたら、半月以上もブログ放置しておりました・・・
プレゼンの準備をしたり、本を読んだり、頭痛に負けたり、音楽を聴いたり、
大分まで出張したり(霧で飛行機着陸できないかも、とか言われた・・・けど大丈夫だった!)、
観光はできなかったけど地元の食材を堪能したり、ちょこっと寄った由布院で雨に負けたり、
書類仕事に埋もれたり、肩凝りと眼精疲労に負けたり、本を読んだり、音楽を聴いたりしていたら、
あっという間に6月になっちゃった!
いつの間にか梅雨入りもしていますし(すっかり空梅雨ですが・・・)、
頭痛持ちにはちょっと辛い季節になりましたが、とりあえず私は元気にしております。
とはいえ、さすがにここまで放置したのは久々なので、
ツイッターのウィジェット(っていうんですね)をサイドに載せてみました。
ブログよりは生存確認がしやすいかと思います(笑)。

さて、では久々の観劇記録を!


「スウィーニー・トッド  フリート街の悪魔の理髪師」

2013.5.25 ソワレ 青山劇場 1階A列30番台
2013.6.2  ソワレ 青山劇場 1階C列20番台

作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
演出:宮本亜門
出演:市村正親、大竹しのぶ、芳本美代子、高畑充希、柿澤勇人、安崎求、斉藤暁、武田真治
    阿部裕、中西勝之、秋園美緒、家塚敦子、岡田誠、越智則英、小関明久、さけもとあきら、菅原さおり、
    高橋桂、多岐川装子、中山昇、ひのあらた、福麻むつ美、三木麻衣子、水野栄治、大久保全也


まだ客席のざわめきが残る中、静かに始まった音楽。
徐々に暗くなる客電。
そして、突如空気を引き裂くように響きわたる甲高い警笛―――
その瞬間に舞台の上は一気に18世紀のロンドンにトリップしました。

初演再演、そして今回と、奇しくも2度ずつ観劇したこのミュージカル。
初演では、市村正親という役者の魅力に改めて惚れ込み、
再演では、トッドという男の暗い魅力に引きずり込まれ、
そして、今回は、その魅力に隠された、トッドの弱さに目を奪われたように思います。

市村さんのトッドは、再演の時に感じた色気と吸引力はそのままに、
けれど、更に危うさが増しているように思いました。
凄く冷静に見えて、でも冷静な瞬間なんて全然ないよね、この人、って思っちゃった(え)。
全てにおいて行き当たりばったりというか・・・
まあ、チャンスを逃さない、という風にも言えるのかもしれませんが、
ちょっと待て、それでいいのか?!と腕を掴んでこんこんと諭したくなってしまった瞬間があったり(笑)。
大竹さんのラヴェット夫人との関係も、最初から全然かみ合っていないのに、
ふとした瞬間に、もの凄く歪んだ形で重なり合って、互いを煽り合う感じ。
二人が出会わなければ、ここまでの惨劇は起こらなかったんだろうなあ、って思ってしまいました。

そして、何よりトッドの弱さを感じたのが、彼の最期。
混乱の極みにあるトビーに向かって、微笑みながら自らの喉をさらけ出す彼を見た瞬間、
私の中に浮かんだのは、ずるい、という言葉でした。
自らの意思で復讐を決意し、実行し、けれど自らの手でそれ以上の惨劇を招いたことを知ってしまった男は、
けれど、自らのその幕を引くことを放棄した。
放棄して、そしてその罪を、重荷を、純粋な想いゆえに一途なトビーに手渡した―――

もしかしたら、自死する気力すら、彼にはなかったのかもしれません。
でも、最後に歌うトビーの浮かべる笑みが、トッドが剃刀を手にした瞬間の笑みに重なったとき、
トッドを蝕んだ闇が、トビーの中に巣食ってしまったように感じてしまって、
やるせなさと共に、怒りのような感情がわいてきてしまいました。

トッドは、彼自身の闇を、彼の中だけで完結させるべきだった。
そう、強く思いました。

それにしても、この物語は、何度観ても怖くて、哀しくて、やるせない気持ちになります。
トッドも、ラヴェット夫人も、トビーも、ターピンも、乞食女も・・・それぞれの想いが、
ほんの僅かなタイミングですれ違い、深みに嵌り、どうにもならない場所まで落ちていく感じ。
というか、今回はホラーとしてのこの物語にもの凄く打ちのめされた感じ。
2回とも前方席だったのもあるのか、なんというか嫌悪感の方が増してしまいました。
基本ホラーが苦手なので、結構きつかったかなあ。

そんな中で、唯一の光を感じさせてくれたのが、充希ちゃんのジョアンナと柿澤くんのアンソニーのカップル。
いやー、なんというか今回のこの二人、この物語の闇を跳ね返すような生命力があったように思います。
なんかもうめちゃくちゃ可愛かったv

ジョアンナという役は、初演・再演のソニンちゃんの危うさがとても印象的だったので、
最初に充希ちゃんのジョアンナを観た時は、ちょっと健全すぎるかなあ、と思ってしまったのね。
病んだ感じが全然しないというか。
普通の女の子が、普通でない生育環境の中で、でも精一杯自分の身を守ろうとしている感じ。
ターピンに対しても、恐れよりも怒りが強いというか。
♪キッス・ミー のシーンも焦燥感よりも、本当に嬉しさというか幸福感を感じてしまって・・・
二人の言葉と気持ちが重なり合っていくのが、もう微笑ましくて仕方なかったです。
で、思ったのね。
ああ、トッドやルーシーの根っこも、こうだったんだろうな、って。
日常の中に幸せを感じながら、明るく健全に生きていくことのできる人たちだったのだ、と。
そう、すんなりと感じさせてくれる強さが彼女にはあったように思います。
そして、そういうアプローチが、ソニンちゃんのアプローチとは全く別の魅力があって、嬉しくなってしまいました。

そして、柿澤くんのアンソニーがまたお馬鹿だけどちゃんと強さを感じさせてくれる存在でした。
最初に観た時、ビードルに殺された小鳥を抱きしめて泣きながら♪ジョアンナ を歌う彼が正面だったのですが、
その表情が悲嘆から怒りへ、そして強い決意へと変わっていく様がとても鮮やかで、
このアンソニーなら大丈夫、ってなんの根拠もないのに思ってしまいました。
まあ、役柄としてのうかつさとかはありますし(いやでもそれがアンソニーの可愛さ・・・/笑)、
逆にジョアンナを助け出すシーンで、ジョアンナに銃を奪われちゃうのがちょっと違和感があったりもしましたが。
その後にジョアンナを説得するシーンも凛々しかったので、
このアンソニーなら自分で銃を撃てたんじゃないかなあ、って(笑)。
最後の調理場のシーンは、暗くて二人の表情は良く見えなかったのですが、
アンソニーがジョアンナを抱きしめて、その目を覆い隠して、
でも自分はしっかり前を向いているのがとても印象的でした。
うん、やっぱりこの二人なら大丈夫な気がする。

でもって、今回何気にいいなあ、と思ったのが安崎さんのターピンだったり(笑)。
いえ、もちろん思考の流れとかやっていることには嫌悪感ばっかりなのですが、
正しい方法を知らなかった、あるいは選べなかっただけで、
この物語の中でトビーに張る純愛なんじゃないだろうか、とちょっと思ってしまった・・・
なんというか、可愛いですよね、ターピン(え)。

芳本さんの乞食女は、もうちょっと狂気があってもいいかなあ、と思ってしまいました。
まあ、キムラさんの印象が凄まじかったですからねー(え)。
ルーシーのシーンは、さすがのキラキラっぷり!
ジョアンナが出てきた瞬間、あれ?芳本さん?って思ってしまうくらい似ていてびっくりしました。

武田さんのトバイアスは、いろんな意味で興味深いです(笑)。
今回はとにかく最後のシーンの表情に気持ちを持って行かれたので、
彼がこのあとどんな風に生きていくのかが、なんだかもの凄く気になりました。
そうそう、初回に観た時、トビーからパイをいただきましたv
最初差し出されたとき、一瞬拒否りそうになったのですが(だって中身知ってるし!/笑)、
あの笑顔で差し出されたら受け取らないわけにはいきません!
そのくらい可愛い笑顔で、ちょっとくらくらしちゃいましたよ(笑)。
うーん、武田さんのファンの方に申し訳なくなっちゃった・・・いえ、もちろん私も好きな役者さんですが!
でも、再演があるなら、あの席は武田さんのFC席にしてあげて欲しいなあ、と思ってみたり。

斎藤さんのビードルは、良いお父さんでちょっと癒し系な雰囲気でありながら、
実は一番確信犯的な悪役なんじゃないかなあ、と思ってみたり。
ターピンの悪事を増長させたのは、間違いなく彼だよなあ・・・
でも、あの笑顔はやっぱり癒し系なんですよねv(笑)

それにしても、このミュージカルのアンサンブルさんは、毎回本当に質がいい!
今回も、あの不安定なメロディーをものともしないハーモニーに聞きほれてしまいました。
プロローグとエピローグはもちろんですが、トッドが手紙を書くシーンとか、ほんとに綺麗。
阿部さんとかひのさんとか中山さんとか秋園さんとかはさすがにわかりますが、
毎回きちんと全員の役者さんを見分けるまでいけないのが、いつもちょっと悔しかったり・・・


今回がファイナル、というこの舞台。
カーテンコールではそれを覆しそうな発言もあったりしましたが・・・
うーん、またやってほしいようなやってほしくないような(笑)。
でも、また上演されたら、きっと観にいっちゃうんだろうなあ、と思います。

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