瓔珞の音

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zoom RSS 黒い風

<<   作成日時 : 2013/09/29 19:33   >>

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複数キャストのミュージカルは最近珍しくはないけれど、
(というか、最近はそうでないミュージカルの方が少ない気がする・・・)
役者さんごとにいろいろなアプローチや背景が見えてくる興味深さって、やっぱりあるなあ、と思います。
シングルキャストでも、日を追うごとに見えてくるものが違ってくることもあるし、
それが複数キャストで組み合わせによっての変化も加わるとなると、
観る側としてはもうどうしたらよいのやら状態になっていくわけですが(笑)。

そんなわけで、初演に引き続き、今回も結局チケット買い足しちゃいましたv


「ロミオ&ジュリエット」

2013.9.22 ソワレ シアターオーブ 2階3列10番台

出演:柿澤勇人、フランク莉奈、尾上松也、城田優、東山光明、岡田亮輔、石川禅、安崎求、鈴木結加里、
    ひのあらた、中山昇、未来優希、涼風真世、中島周 他


最初の観劇の日に、リピーターチケットで買い足してしまったこの公演。
目的は三つ。
手持ちのチケットでは複数キャストで唯一観れないはずだった中島さんの"死"を観ること。
柿澤ロミオをもう1回観ること。
そして、2階席からこの舞台の全体を観ること。

観終わった後、追加してよかった!と心底思いました。
マチネの中央席から観るのでも全体像は把握できましたが、
照明の綺麗さとか、思いがけない効果とかは、やっぱり2階以上から観た方が良くわかりますね。
♪憎しみ での両家の照明の違いとか、
♪ティボルト で、セットのガラスに反射した光が、まるで牢獄のようにティボルトを囲んでいる様子とか、
♪僕は怖い での奥深い闇とか、
♪ヴェローナ2 でのロミオと大公と"死"の位置の秀逸さとか、
♪狂気〜服毒 でジュリエットにかぶさる若者たちの蠢く影とか、
霊廟で二人を照らす仄かな白い光とか・・・
この舞台の衣裳の色合いは決して好みではないのですが、
(特にキャピュレットの若者たちの衣裳はどうにかなりませんか・・・/涙)
オーブの広さや高さを存分に使った照明のとセットの作る空間の美しさを、改めて実感できた気がします。
というか、オーブって本当に広いですよねー。
♪ひばりの歌 の前、上方か"死"が降りてくるシーン、見上げるのと同じくらいの高さから見るのでは、
受ける印象が全然違ってびっくりしました。
降りて来方も、"死"によって全然違いますしね。

中島さんの"死"は初演の時とあまり変わらない印象。
むしろ、ますます透き通っているように感じました。
表情までは見えなかったのだけれど、能動的な働きかけはやっぱり感じられなくて・・・
なんというか、ヴェローナの街を通り過ぎる一陣の不吉な風のようだと思いました。
それ自体は何の悪意もないのだけれど、災いをもたらしてしまう・・・そんな風。
ふっとその気配を感じたときに、すっと背筋が凍るような。
でも、気付いたときにはもうどこにもその気配はない―――そんな印象。

で、また柿澤ロミオがその風に見事に翻弄されてるんですよ(涙)。
今回のキャストで、どのロミオも素敵でしたが、
個人的には柿澤ロミオの在り方が一番好きだったなあ、と思います。
純粋で一生懸命。
けれど不器用で幼い。
若々しい生命力と、発展途上で摘み取られてしまう命の儚さ―――そのどちらも感じさせてくれたように思います。
マキューシオを亡くし、ティボルトを殺め、街を追放され、そしてジュリエットの死をしる。
そうやって、大切なものを一つ一つもぎ取られていくロミオ。
何もかも失ったと感じたロミオが霊廟でジュリエットに語りかけるシーンは、
その孤独と寄る辺なさがとにかく胸に迫ってきて・・・実はこのシーンで初めて涙してしまいました。

君はたくさんのものを失くした。
でも、君の手の中には、まだたくさんのものがあるんだよ。
君を案ずる家族。
君の傍にいようとする友。
君と生きるために恐怖を抑えて薬を飲んだ恋人。
そして、これから君が出逢う未来―――
だから諦めないで。
君はまだ全てを得てもいないし、全てを失ってもいないんだから。

どうにもならないことだとわかっていながらも、そんな祈るような気持ちがどうしても抑えられませんでした。

莉奈ちゃんのジュリエットも、観るたびに綺麗になって、でも幼さも増しているような気がします。
それは柿澤ロミオとだからなのかな?
無邪気な愛らしさと凛とした強さのある美しさが素晴らしい。
このジュリエットは、ロミオと生きる未来を選んだ瞬間に、
ものすごく潔く全てを切り捨ててるんだな、となんとなく感じました。
その潔さが、けれどロミオの孤独と通じる切実さに繋がっていて・・・
ほんの一瞬のすれ違いで、結局再び目を合わせることもできないまま息絶えていった二人。
その無垢でいたいけな想い。
それがあったからこそ、その後の両家の悔恨も和解も違和感なく受け入れられたのかなあ、と思いました。
うん、この二人、ほんとに大好きです。


もう一人、この回初見だったのが岡田パリス。
このパリス、普通に素直なお坊ちゃんだよなー、と思います。
でもって、たぶん普通にジュリエットが好き。
ジュリエットも、先入観なく彼と出合ったら、
お母さんとは違ってそれなりの幸せで穏やかな人生を送れたんじゃないかな、って思っちゃう(笑)。


それから、この回でうわあ!と思ったのが中山さんのヴェローナ大公。
もともと中山さんの歌う♪ヴェローナ は大好きなのですが(ほんとにいい声!)、
この日のマチソワではほぼ正面から舞台を観たことで、
♪ヴェローナ2 での配置の妙とともに、ヴェローナ大公の嘆きとか怒りとかやるせなさとか、
そういう想いのようなものも歌声と一緒に真っ直ぐ届いてきたように感じました。
両家に静かに語りかける言葉に、一同がびくっとからだを揺らす風なのも納得。
私よりも公を重んじる彼が、斃れたマーキューシオに気付いたときの苦渋に満ちた表情も良かったなあ。


あ、この日のマチソワ、マーキューシオはどちらも東山くんでした。
やっぱりとてもかっこいいマーキューシオ。
席のせいか、歌声もとてもクリアに聞こえて、ベンヴォーリオやロミオとのハーモニーも素敵でした。
そして、このマーキューシオは、自分の中での優先順位がとてもしっかりしているのね。
大切なものが凄く明確にあって、ぶれないの。
だからこそ、ロミオの"裏切り"が許せなくて、
でも、その怒りよりもロミオに対する愛情の方が強くて。
ティボルトとの戦いも、彼に対する個人的なわだかまりや憎しみもあったかもしれないけれど、
それ以上にティボルトを象徴とするキャピュレットへ戦いを挑んでたのかなあ、なんて思いました。
華奢でしなやかなので、大きな城田ティボルトとの戦いはちょっと痛々しさもありましたが。
うん、このマーキューシオはロミオを最後まで守ろうとしていたんだよね。
なんだかそれがすっと納得できる在り方だったなあ、と思います。


さて、そんなこんなで手持ちのチケットはあと1回分になってしまいました。
今回は全体的に物語を受け止める、というよりは、キャストの違いに翻弄されてる感じですが、
最後の観劇では何を受け取ることができるかなあ。
まだ見ぬ清水ジュリエットも観れるはず・・・なのですが。
というか、怪我の程度が本当に気になります。
休演のお知らせは今日の分までですぐが・・・無事復帰されますように!

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