瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2014/08/29 21:16   >>

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8月ももう少しで終わり。
夏休みシーズンなのに、今月は観劇が少ないなー、なんて思っていましたが、
よくよく数えたらけっこう観てました(笑)。
そんなわけで、夏休みの宿題的に観劇記録を!


「ミス・サイゴン」

2014.8.23 ソワレ 帝国劇場 1階K列10番台

出演:駒田一、昆夏美、原田優一、上原理生、木村花代、神田恭兵、池谷祐子、浅沼みう
    杉山有大、白山博基、大木智貴、加藤貴彦、後藤晋彦、土倉有貴、土器屋利行、小林遼介、大竹尚、
    中田洋介、川島大典、植木達也、染谷洸太、石川剛、西川大貴、佐久間雄生、丹宗立峰、青山郁代、
    吉田玲菜、可知寛子、長谷川ゆうり、小島亜莉沙、磯貝レイナ、吉川恭子、華花、藤崎みどり


初回観劇からほぼ1ヶ月を空けての2回目。
プリンシバルはクリスとジジ以外は同じ、かな。
サイドではありましたが前方席だったので、今回は役者さんの表情が良く見えました。
同じキャストでも受けた印象が違っていたのは、席のせいなのか時間の影響なのか、
違うキャストの影響なのか・・・不思議だけど、これも舞台、そして複数キャストの醍醐味ですねv

今回観ていて一番印象に残ったのが、実は、というかやっぱり(笑)トゥイ。
もともと私は泉見さんのトゥイが大好きで、基本的にはトゥイびいき。
初演からほぼ欠かさずサイゴンは観てるけど、
クリスをかっこいい、というかいい男だなあ、と思ったのは井上くんのクリスが初めてだった、という私。
(その後は結構それぞれのクリスいも魅力を感じるようになりましたが)
どうしたってトゥイびいきになってしまいます(笑)。
前回の記録でも書きましたが、今回の神田トゥイがすごくよかったので、
この日もトゥイの出てくるシーンは、とりあえず彼に注目していました。
それでやっぱりよろめいた、と(笑)。

なんというか、昆キムと神田トゥイって、ほんとに悲しいくらいにタイミングが合わないんだな、と思った。
二人の間には、ちゃんと共有された時間や思い出があって、それに根ざした情もあって。
でも、昆キムが必要としている時に、ことごとく神田トゥイは不在なんだよね。
それも、たぶん、ほんとに少しのタイミングのずれ。
でも、ほんの少しでも徹底的にタイミングが合っていない二人、というか神田トゥイが悲しかった。
そう感じたのは、彼の表情の変化によるかも。
キム単独に向かい合っている時のトゥイは、ほんとにほんとに優しい目をしているのね。
その優しい眼差しが、キムを自分のものだというクリスを前にしたとき、
自分を徹底的に拒絶するキムと向かい合ったときに、
ガラッとその色合いを変え鋭さを増す瞬間が、とにかく切なくて泣けた。

もし、家が焼けたときにトゥイが傍にいたなら。
もし、クリスと出会う前に、トゥイがキムを見つけていたなら。

そんなどうしようもないことを考えてしまうくらい。
また、昆キムの拒絶っぷりが容赦ないんですよねー。
3年後に再会したとき、キムが恍惚とした表情で結婚式の歌を歌って自分を抱きしめるじゃないですか。
あのシーン、私の席からはトゥイの背中しか見えないのですが、
その瞬間、彼の背中がざわっと怒りに総毛だったように感じました。
いや、もしかしたら絶望なのかな・・・
だって、あのキムの行為って、無意識だとしてもめちゃくちゃ残酷ですよね?

3年間、彼女が嫁いでくるのを夢見ていた男に対して、
その男と歌うはずだった結婚式の歌を、別の男の気配を抱きしめるようにして歌う―――

この瞬間に、トゥイは目の前にいる女が、自分の知っているキムではなく、
まったく知らない女になってしまったことを実感しちゃったのかなあ、と思いました。
かつて自分との時間を共有した女はもういなくて、
これから自分との時間を共有する女ももういない。
このシーンはこれまでもあったのに、なんだか初めて「キム、そこまでやっちゃう?!」と愕然としました。
まあ、キムにとってはクリス(とタム)の方がずっとずっと大事なんだろうと思うし、
(射殺しちゃった後の嘆きも強かったけど、すごいきっぱり切り替えてたしなー)
そういう風に自分の中の優先順位がはっきりしたキム、私は結構好きなんですけどね。
でも、だからこそ、決してキムには届かないトゥイの想いが悲しくて仕方なかったです。

この後から最期までの彼の行動の心理を、私は十分に理解することはできていないけれど、
タムにナイフを向け、そしてキムに撃たれる瞬間、彼はどんな表情をしていたのかな?
翌日に泉見トゥイのその瞬間をしっかり見ただけに余計に、
その時の彼の表情をきちんと見る機会がなかったことが、とても悔やまれます。


昆キムは、初回とはちょっと印象が変わったかな。
タムに縋りついている、離れられない、という雰囲気は薄れて、
ちゃんと"母"としての在り方も見えてきたような気がしました。
さっきも書いたけど、優先順位がすごくはっきりしていて、切り替えも早いなあ、と思いました。
これがダメならあれを。
あれもダメならせめてそれを。
そんな風に、生きるためにその時に必要なものをきちんと選び取ってきた強さがあるように思いました。
この日はちょっと歌声が不安定だったようにも思うのだけど、気のせいかな?
まだまだ公演は続くので、体には気をつけてほしいなあ、と思います。


原田クリスは、前の新演出で観たときにも説得力のあるクリスだなあ、と思ったのだけど、
今回もそう強く感じました。
一緒にいよう、とキムを抱きしめるときの彼の表情が真正面で見えたのだけど、
甘く明るい未来を語りながらも、その表情にはどこかに迷いがあった。
キムを守ることで、崩れかけた自己を保とうとして、
でも、「本当にこれでいいのか?」と自問しているようにも見えました。
原田クリスがキムを抱きしめたのは、キムのためではなくて自分のためだったんだろうな。
そして、「アメリカ人ならできたはずだが」という歌詞が示す通り、
クリスにとってキムは、あるいはキムにとっての自分が、クリスには常に異邦人だっのかな・・・
キムとトゥイはタイミングが合わなかったけど、
キムとクリスは、そもそも立っている場所が違ったんだろうなあ、と思う。
そして、クリスとエレンは、根本にある足場が同じだったのかな、って。
だとしたら、もう仕方のないことなんだろうなあ・・・


上原ジョンはねー、毎回思いますが、あの女好きっぷりが本当に素晴らしい。
そして、私的にはどうしても彼の♪ブイ・ドイ は政治的というか偽善的な気がしちゃうのね。
うん、たぶん彼の♪ブイ・ドイ で泣くことは私はないと思う。
でも、それはそれで正しい♪ブイ・ドイ なんだろうな、と思う。

池谷ジジとジョンの関係性もかなり気になりました。
って、毎回気になってるんですけどね。
そこに今回は駒田エンジニアとの三角関係疑惑(笑)も出てきているので、
彼らをもっと深読みして観てみたかったなあ、という気もします。
まあ、感情のベクトルは、この三人も決して重なりはしないのだろうけど。
ぴあかなにかの駒田さんのインタビューで、リムジンに乗ってくる女性がジジ役の役者さんで、
彼女に対してエンジニアが「ジジ!」と呼びかける、というのがあったので注目してたのですが、
彼が呼ぶ彼女の名前が、なんだかとても暖かい響きで・・・
でも、こんな風に呼ぶ相手を切り捨てて、彼はアメリカを目指したんだなあ、と思うと、
エンジニアのその執着が、なんとも切実で、哀れに感じられました。
だって、エンジニアの持っている"アメリカ"のイメージって、もの凄い夢物語だよね?
本当の"アメリカ"を彼は知らずに、ただそここそが彼のドリームランドなんだろうなあ、と思いました。


今回は(も?)あまり回数を観ないので、どうしてもプリンシバルさんいばかり目が行っちゃいますが、
前回お友達から教えていただいたアンサンブルさんの細やかな演技も、
ちょこちょこチェックしながら観ていました。
ドリームランドで下手にいるサングラスにアロハシャツ(?)な人とか(笑)、
生活のために妹を売らなくてはならないお兄ちゃんとか、
一生懸命麺を食べてる人とか、
胸の筋肉を自由自在に動かす人(笑)とか・・・
それぞれの役を、きっときちんと創り上げているんだろうなあ、と思いつつ、
なかなかそこまで受け取ることができないのがいつも残念です。
でも、ふとした瞬間に、薄闇の中で鮮やかに生きている人が見えると、なんだか嬉しいですねv

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