瓔珞の音

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zoom RSS お伽噺の終わり

<<   作成日時 : 2014/12/23 23:19   >>

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今期のM!、一人目ヴォルフの千秋楽がそろそろ終わった頃でしょうか。
今期は井上ヴォルフのファイナルの威力を見誤っていて、チケット確保に惨敗し、
あまり観に行くことができなかったのですが、それを今になって悔やんでおります。
井上ヴォルフをもう観れない、というのももちろんなのですが、
ソニンちゃんのコンスを1回しか観れなかったのがもう・・・!(涙)
山崎ヴォルフとの組み合わせが観れなかったのも残念だけれど、
あまりの衝撃に、コンスタンツェの在り方を追うのに精いっぱいで、
井上ヴォルフとの関係性を深く観ることができなかったのが残念でした。
まあ、DVDで観れるからね、と自分を納得させてみたり。
でもって、某パパが言ってたらしい「ファイナルの次はアンコール」という言葉にも希望をかけつつ・・・(笑)


「モーツァルト!」

2014.11.21 マチネ 帝国劇場 1階V列10番台

出演:井上芳雄、ソニン、花總まり、春野寿美礼、阿知波悟美、武岡惇一、吉野圭吾、山口祐一郎、
    市村正親、内田未来、秋園美緒、池谷祐子、樺島麻美、河合篤子、鈴木結加里、徳垣友子、
    船山智香子、真記子、三木麻衣子、柳本奈都子、朝隈濯朗、阿部誠司、大谷美智浩、
    奥山寛、小原和彦、KENTARO、杉山有大、高原紳輔、武内耕、寺元健一郎、松澤重雄、
    港幸樹、山名孝幸


というわけで、前日とは打って変わっての最後列下手からの観劇となりました。
この位置なら、距離があるし、全体をのんびり楽しめるかなあ・・・と思い、
最初はまさにそういう感じだったのですが・・・

ソニンコンスが出てきた途端に、一気に気持ちが前のめりになりました!
何この生々しいコンス!!

これまで観てきたコンスって、不満とか場違いさはあったにしても、
決して姉妹たちに負けてなかったし、ちゃんとウェーバー家の一員という印象が強くて。
なのに、ソニンコンスは、もうここじゃない感が半端なかった。
登場で幕の後ろでペディキュアを塗っているのも、
こういうところじゃなければ安心していられなかったのかな?という感じだったし。
その後の♪マトモな家庭 での虐げられっぷりというか、
姉妹の動きから一歩遅れているような距離感に、うわあ・・・!(涙)となりました。
♪ダンスはやめられない の最初の歌詞が、こんなにしっくりくるコンスは初めてな気がする・・・
なんというか、姿勢だけでなく、気持ちも猫背なの。
ヴォルフがやってきたときも、一瞬で目を惹きつけられて、
彼女なりに一生懸命に彼に近づこうとしているんだけど、
彼の目が自分に向いた途端に、思わず俯いちゃう感じ。

プラター公園のシーンもそう。
ヴォルフと再会して、ぱっと表情が変わって、それからずっと彼を目で追ってるんだけど、
自分から近づいていくどころか、どんどん後退ってっちゃう。
セシリアにドンと背中を押されて言う「子供みたい!」も、
もう勇気を振り絞って言ってる感じだったし(声も震えてた?)、
♪並の男じゃない でヴォルフと踊るところも、トーアバルトに小突かれるようにして前に出ていって、
ほんとにおずおずと彼の手を取って、でも、踊りだした途端、
抑えきれない高揚がぱーっと頬に赤みをさすような感じ。
いや、最後列から裸眼だから、それはほんとに私の思い込みなんだろうけど・・・
でも、ほんとにそんな風に感じました。

そこからの♪このままのあなた も、平野コンスがまっすぐにヴォルフに向かっていくのとは対照的に、
怯えるように彼から距離をとって―――でも視線も気持ちも逸らすことができない。
ヴォルフに抱きしめられた時に、持っていた風車が小さな音を立てて落ちていくのがなんだか凄く自然で、
彼女のときめきとか夢じゃないかというような怯えとか、
それでも手を伸ばさずにはいられない希求とか、
そういうものが感じられて、なんだか泣けてしまいました。

自分の居場所を自分で獲得して行く、強くてかっこよくて才能に溢れたヴォルフ。
そんなヴォルフは、もしかしたらコンスにとって、
自分を別の世界に連れて行ってくれる、王子様みたいな存在だったのかなあ、と思いました。
そして、ヴォルフにとっても、彼女は守るべきお姫様のような存在だたのかな、って。
♪愛していればわかり合える のシーンで、その感覚は更に強くなりました。
でも、このシーンの彼女は、1幕とは全然違って、すっと背筋が伸びていた。
ヴォルフに助けを求め、縋りながらも、守られることの甘んじていない強さのようなものがあった。

「何があろうと誇り高く生きる」

その言葉は、ただの希望ではなく、
ヴォルフと共に在るために、コンスタンツェが自分に課した誓い―――
この曲を聴いていて、そんな風に思ったのは実は初めてで、ちょっとびっくりしてしまた・・・
きっとね、彼女はその誓いを守るために、
ヴォルフにふさわしい存在であるために、
ヴォルフにインスピレーションを与え続けるために、
怖じ気づきそうになる自分を必死で叱りつけながら、背筋を伸ばし続けていたのかな、と思う。
頑張って、頑張って、頑張って―――
でも、ヴォルフはお伽噺の王子様ではないし、自分もお姫様ではない。
理想と現実。
挫折と誓い。
その狭間に一人立つコンスタンツェにとって、
ダンスパーティーは、もう一つの別の夢の世界だったのかな。
♪ダンスはやめられない で、ピアノから飛び降りて下手に駆けてターンする勢いと、
その時のそれまでの彼女とは一変した笑顔、そして甲高い笑い声に、
届かない理想を、ままならない現実を、積み重なる挫折を、自分自身を縛る誓いを、
全てを忘れるための狂乱に身を任せようとしているように感じて。
それでも、どんなに何かに酔いしれていても、彼女が求めているのはヴォルフだけで・・・
彼のピアノに縋りつくようにしながら、ペンの羽にそっと口づける横顔に、はっとしてしまいました。

井上ヴォルフとの関係性については、ちゃんとは見きれなかったかなあ。
でも、ヴォルフの気持ちもちゃんとコンスタンツェには向いていたように思う。
向いていて、それでもすれ違ったというか、そもそもの立ち位置が違っていたというか・・・
惑乱のシーン、自分には見えない何かに叫び続けるヴォルフに困惑し怯えながらも、
コンスはそういう自分にはわからない何かも含めてのヴォルフと向き合おうとしてた気がする。
泣いて怯えながら、でもまっすぐにヴォルフに近づいて、
自分には見えない何かを見、聞こえない何かを聴いている彼を、
無理矢理に引き戻すのではなく、それごと抱きしめる―――その、迷いのなさ。
抱きしめに行くタイミングも平野コンスより早いような気がしたんだけど、記憶違いかなあ。

そんな風に、守られる存在から、守る存在へと変わっていこうとしたコンスタンツェ。
でも、井上ヴォルフにはそれは届かなかったのかな。
というか、彼の中の優先順位が決定的にコンスとは違っていたのかも。
いや、もしかしたら無意識にコンスへの甘えがあったのかなあ・・・?
アトリエのシーンでも、なんというかコンスはわかってくれる的な雰囲気があったように思います。
激昂するコンスを前に、彼女をきっぱり拒絶しながらも、
その後楽譜をチェックしながら、ヴォルフの気持ちの一部はちゃんとコンスに向かってた。
向かってたけど、それはコンスには届かなかった・・・あ、こっちか!
ていうか、そんなにコンスを気にしてるんだったら、ちゃんと追いかけようよ!と思ってしまいました(笑)。

消え入るような声で歌う彼女の表情が、纏う空気が、
ヴォルフと再会した時の―――王子様に出会う前の彼女に重なって、
ああ、彼女のお伽噺は終わってしまったんだな、と思った。
物語なら王子様に出会ってハッピーエンドで。
でも、コンスの現実は、そのハッピーエンドの先にあった。
ハッピーエンドの先の現実と懸命に向かい合って、抱きしめて、戦って、敗れて、
そして、彼女のお伽噺は終わってしまったんだな、と。

この日、ちょうどTwitterでソニンちゃんがフォロワー1000人記念の質問祭りをしておりまして。
勢いで、「ソニンコンスにとって、二人のヴォルフはそれぞれどういう存在?」という質問をしてみました。
それに対して、ソニンちゃんがくれた答えは、

「育Wは自分らしく生きている姿に自分にないものを感じるし、
 芳Wはこの人なら守ってくれたり受け入れてくれると感じる」

というものでした。
うん、やっぱり、ソニンコンスにとって、井上ヴォルフは王子様だったんだなあ、きっと。
でも。
マダム・ニッセンとなった彼女は、たぶんもう夢もお伽噺も関係ない"現実"の中だけで生きていた。
そのことが、なんだかとても切なく感じました。


最後の井上ヴォルフだったのに、ソニンちゃんのことばっかりになっちゃった!(汗)
井上ヴォルフは、先月観た時とはちょっと印象が違ったかな。
前回は、とにかく全てから引きはがされるような孤独に目を引かれたのだけど、
今回は、そういう逆らえない"孤独"というよりも、
彼自身が何を想い、何を選び取っていったのか、というところに興味を引かれました。
ヴォルフは決して無分別でも無責任でもない。
自分を取り巻く人たちの、自分に降りかかる出来事の、自分と共にあるアマデの、
それぞれの意味をその時々に考えながら、一歩一歩成長していってる、という感じかな。
ただ、その成長の仕方というか、選択の基準というか、優先順位の決め方というか、
そういうのが、周りの人には決して理解できない方式にのっとってる感じ?
でもって、観終わった後、山崎ヴォルフだと、これが当然の帰結なんだと、どこか納得できちゃうんだけど、
井上ヴォルフの場合は、どうにかして違う道がなかったのか、って考えちゃうんだよね・・・

うーん、なんというか、井上ヴォルフは見るたびにちょっと混乱する。
というか、平野コンスとソニンコンスで向き合い方が違ったの原因の一つかもしれないなあ。
今回はコンス目線でヴォルフを見ちゃったからかも。
これまで割とナンネール目線で見てたから(笑)。

花總ナンネールは、3回目にしてやっとその在り方に馴染んできたような気がします。
内へ内へ沈んでいくような最初の印象はそのまま。
ヴォルフを中心とした、パパの言う"家族の絆"に対して、
一番疑念を持っていたのが彼女だったのかな、と。
ある意味、一番現実が見えていたのが、彼女だったのかもしれません。
♪終わりのない音楽 では、わりとくっきり疑問を口にしてる感じだったしね。
というか、ああいう風に言うのが彼女の精一杯だったのかなー。
そして、やっぱり♪プリンスは出ていった で、
ナンネールの独白を聴いて思わず一歩後ろに下がるパパに涙腺が決壊しました(/_;)

シカネーダーのシーンは、やっぱり後ろから見てても楽しいですねーv
ヴォルフごとに対応が全く違うのがほんとに面白い。
一番後ろから見てると、客席が沸くのが凄く良くわかる。
この日初めて観るお客さんとか、もうほんとにわくわくしてるんだろうなあ・・・!と、
なんだかそんな風に思って更に自分もワクワクしてしまいました(笑)。
そして、自分を知ってるか?と名指しされた井上ヴォルフの「知らねーだー」にはどうしようかと思った(^^;)
アトリエの「ちょっぴりおつむに」の頭突きのあとの「いてー」もツボですv
でもって、やっぱり座長、アマデが見えてる!と思った。
魔笛の楽譜を見るとき、思いっきり目線がアマデだよね?
というか、もしかしてシカネーダーにもアマデ的な存在がいたりするのかも?
いや、かつていたのかも・・・・?
で、シカネーダーはその影を切り離したか吸収したかしちゃったとか?
ラストの♪影を逃れて のシカネーダーの表情と併せて、
そんな風にいろいろ妄想しちゃいそうです(笑)。


春野さんのヴァルトシュテッテン男爵夫人は・・・これまたちょっとびっくりいたしました。
なんだろう・・・すごく"ふつう"な感じだった。
香寿さんのアマデの眷属的(おい)なイメージとは正反対で、
もの凄く世俗的というか、人としての利害の上でヴォルフの才能を愛している感じ?
悪夢のシーンでの台詞も、なんだか普通に叱りつけている感じで・・・
うーん、初見だし、遠目だったから、いろいろ受け止め損ねてるかもしれないなあ。
でもまあ、これはこれでありかも?

そういえば、複数キャストはアマデ役を一人だけ見損ねました。
アマデもそれぞれ雰囲気が違うので、観れなかったのはちょっと残念。
今期はもう観ることができないけれど、また何年後かにはきっと再演されると思うので、
その時はコンプできるようにチケ取り頑張ろうと思います!
・・・アンコールもリターンズも大歓迎よー!(とこっそり叫んでおく/笑)

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