瓔珞の音

アクセスカウンタ

zoom RSS 記号

<<   作成日時 : 2015/04/15 22:20   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

最近になって、2.5次元ミュージカル、という言葉があることを知りました。
これまで、いくつかそれ系統のミュージカルやお芝居は観たことがありますが、
“2.5次元”という言葉に納得できるようなできないような(^^;)
とはいえ、小説のように読み手によってイメージが大きく異なるものと、
はっきりしたビジュアルが示されている漫画やアニメでは、その作り方は違うのかもしれないな。
これまで私が見てきたものは、どこまでビジュアルを近づけるか、という命題がまずあって、
それを超えて届けてくれるものがあるかどうかが、個人的にはポイントだったかなー、と。
そういう意味では、タイバニの舞台が、私的には未だにかなりポイントが高かったりします。

で、デスミュ。
主人公二役のビジュアルの完成度もさることながら、
舞台だからこそ、ミュージカルだからこその描き方が、非常に印象的な舞台でした。


「DEATH NOTE THE MUSICAL」

2015.4.11 ソワレ 日生劇場 2階D列10番台

出演:浦井健治、小池徹平、唯月ふうか、前島亜美、濱田めぐみ、吉田鋼太郎、鹿賀丈史、松原剛志、
    麻田キョウヤ、岡田誠、木村健人、坂元宏旬、辰巳智秋、俵和也、遠山祐介、西野誠、安福毅、
    井上陽子、今泉由香、大月さゆ、小此木まり、河合篤子、樺島麻美、栗山恵美、森実友紀、吉田玲菜



というわけで、とりあえず1回観てきました。ミュージカル「デスノート」!
最初に「デスノート」がミュージカル化される、という話を聞いたときは、
一体どんな感じになるのか全然想像がつかなかったのですが・・・
なるほど、こう来たか!!という感じでした。

原作の繊細で危うい網目のように張り巡らされた駆け引きの部分や、
デスノートというものの細かな設定など、
漫画で読んでいても理解するのが難解な設定をバッサリと切り落として、
デスノートというものに関わった人間と、その人間に関わった死神の想いの変遷を、
クリアにシビアに描いているように感じました。

初回且つ2階席からの観劇で思ったのは、
これはまさにリュークの物語だなあ、ということ。
物語の始まりも、終わりも、決めているのはリューク。
彼の退屈が。
彼の興味が。
彼の酔狂が。
そして、たぶん、彼の死神としての本質が、この残酷な物語を創り上げた。
そんな風に、感じました。

そして、そう思ってしまうのも当然なくらい、吉田さんのリュークは素晴らしかった!
とんでもなく自由奔放で、めちゃくちゃ楽しそうで、そしてその凄まじいほどの存在感に、
なんだかもう最初から最後まで圧倒されてしまいました。
ミュージカルは初出演で、その歌声はたぶんミュージカル歌唱よりもシェイクスピアの台詞劇に近くて。
でも、だからこそ醸し出される異質さ―――
正直、リュークが舞台上にいると、その動きに目を奪われちゃったことも多くて(^^;)
リュークの真意がどこにあったのか、
どの瞬間に、リュークはライトから興味を失ったのか、
それをきちんと理解することは私にはできなかったけれど、
あんなにも近い距離感でありながら、決して理解することのできない存在としてのリュークだからこその、
魅力であり恐ろしさであったのかなあ、と思いました。

いやでもほんとに吉田さん、自由だったよねー。
ミサミサのコンサートのシーンとか、舞台中動き回って手拍子煽ってたし、
2幕でライトに「つまんねー!」と訴えるシーンは、
3歳児か!と言いたくなるような駄々のこね方からの泣き落としだし(笑)、
鹿賀パパにマントを踏まれるシーンでは、下から覗きこみながら「かっこいー」って言ってて、
しかも捌ける瞬間にも「かっこいー」って呟いてて・・・(^^;)
取り残された浦井ライトの苦笑いに、思わず「頑張れ!」と言いたくなっちゃいましたよ(笑)。
この日は二人のライトのアフタートークがあったのですが、
その時も、吉田さんが若者二人にかけるちょっかいというかプレッシャーなエピソードが出てきて、
ほんとに吉田さん、楽しいんだねー、と思っちゃいました(笑)。
同時に、二人それぞれにちょっかいのかけ方が違うところが細やかというかなんというか(笑)。


浦井くんのライトは、表情と歌声共に、その変貌がなんとも鮮やかでした。
最初は、ちょっと才気走った、でも普通に優等生な高校生。
学校の先生に議論をふっかけながら、自分の中にある正義を遂行する力がないことに、
どこか苛立ちを感じているような青臭さのある少年。
それが、デスノートを拾い、その力を知り、それを自らの正義の手段として利用する中で、
どんどん変貌していきました。
でも、恐怖や戸惑いは本当に少なかった気がする。
なんというか、凄くすんなりと、彼はデスノートという存在を受け入れていた。
そして、書きこまれ続ける、名前―――

彼にとって、その“名前”は、単なる記号でしかないのだな、と思った。
TVで、新聞で、雑誌で・・・様々なメディアで彼はその名前を知り、その命を奪ったけれど、
その“名前”が、体温のある、血の流れる、痛みを感じる、誰かの大切な“人=命”であることを、
彼は本当の意味で実感してはいなかったのではないかな。
リュークに対して、自分の“使命”を語るときの彼は、
本当に明るくて、まっすぐで、自信に満ちて、そして無邪気だった。
そして、きっとその時点だったら、彼はきっと立ち止まることが、引き返すことができた。
そのターニングポイントは、何度も、あった。
けれど、自分が死へと導く相手を目の前にし、その手に触れ、その目を見、その声を聴き、
それでも彼は、引き返さなかった。

“名前”が記号ではなくなり。
“手段”がいつしか目的になり。
そして、彼は一線を超えた―――

1幕最後、自分の“正義”を歌い上げるライトは、なんだかはっとするくらい綺麗だった。
フードの影から覗く赤い唇。
その唇が形作る笑み。
これまで浦井くんが演じたいろんな役を見てきたけど、綺麗だ、と感じたのは初めてで。
でも、その綺麗さは、どこか歪で―――
2幕以降、その綺麗さがどんどん禍々しさを増していって、
そして、赤い椿の花が落ちるように朽ちていくのが、本当に哀しかったです。

アフタートークでも言っていたけど、このミュージカルの楽曲は、音域がめちゃくちゃ広くて、
聴いている方は、ピンと張りつめた高音も、深く響く低音も聴けて耳福だけど、
歌ってる方は本当に大変だろうなあ、と思いました。
Lと歌うシーンも、高低のパートがどんどん入れ替わっていたように思います。
Lを演じた小池くんの歌声って、高めで甘い印象なのだけど、
その高さを軽く超えてたものねー。
いろいろ(おもにリュークに)持っていかれて、楽曲をきちん聴けてなかったのですが、
ライトとLが同じ歌詞やメロディを歌っていても、全く意味するところが違うのが面白かったです。

それは、鹿賀パパとのシーンもそうだったかな。
二人が使う“正義”という言葉。
同じ一つの言葉であるはずのそれは、二人の間で全くの別物だった。
二人は、全く違う方向を向いていた。
でも、それぞれは間違いなく、彼らの中の“正義”であって―――
笑みを浮かべながら歌う二人の隔たりが、観ていて切なかったなあ。

小池くんのLは、ビジュアル的な完成度はぴか一!
猫背で俯いていたので、表情はほとんど見えなかったのだけれど、
ちょっとした仕草とかすごく作りこんできているように見えました。
脚本的に、Lの天才っぷりがあんまり描かれていなかったのはちょっと残念かなあ。
でも、きっとこの舞台で描きたかったのは、彼の中の“正義”だから、それでいいのかな。

駆け引きをバッサリ切っているとはいえ、2幕のLとライトの間に流れる緊張感は、
見ていて結構ドキドキしました。
最後の対決は、ライトの迫力に圧倒されちゃって、Lの静かな気持ちの動きを見損ねた気がするので、
この辺は次の時にちゃんと見ておきたいな。
それにしても、あのテニスのシーン、大変そうですよねー。
八百屋舞台で盆が回って、その上でのテニスですから・・・しかも歌いながらだよ!
とはいえ、実は中央ででーっと寝そべってちゃちゃを入れてるリュークに目を奪われたり、
マチネで観たC7の影響で、ボール君を思い出してついつい笑っちゃったりで、
いまいち集中できなかったんですが・・・ごめん、浦井くん!


ふうかちゃんのミサミサは、その切実さとライトに向かう気持ちのぶれなさが良かったなあ。
歌声も本当にパワフルで!
個人的にやっぱりちょっと台詞の時の声が苦手なのですが、まあアイドル役だからいいのか(え)。
ライトのために、自分の命まで差し出そうとした(半分は差し出したのか)、海砂。
でも、どうしてかな。
繰り返される「ライトのため」という言葉が、
私にはどこか言い訳のような、責任転嫁のような色合いに聞こえた瞬間がありました。
うーん、ちょっとうがちすぎかなー。

そんな海砂と共にあった濱田さんのレム。
吉田さんのリュークとは、静と動、白と黒、青と赤、寡黙と多弁という感じで、まさに好対照!
というか、あのビジュアルが私的にはめちゃくちゃ好みでございましたv
海砂やリュークの怒涛の言葉の波の前で戸惑ったような表情で考え込みながら、
一つ一つ大切なことを見つけ出してくような雰囲気がありました。
美しい、というよりも可愛らしいレムだったなあ。
歌声も本当に素晴らしくてね・・・(涙)
捉えられた海砂の足に愛おしむように触れながら歌う姿は、
“愛”を否定し続けたレムが、まさに“愛”そのものになった瞬間のようにも見えました。
そして、ハチ公を無表情で撫でる姿が個人的にツボでした(笑)。


アンサンブルさんも、気になる役者さんが何人もいらして、
歌はもちろんのこと、いろんな役を演じてらっしゃって、ほんとに見ごたえ聴きごたえがありましたv
さすがにちょっと遠目では見分けがつかなかったりしたので、
次に見るときは、せめて上野さんと俵さんは見分けたいと思います。うん、次の課題!(笑)

舞台セットも、白と黒を基調としたシンプルな作りの中に、
林檎の赤や、木々の緑など、要所要所の射し色がとても効果的だったなあ、と思いました。
床に描かれる照明や、サイドからの光に交叉して長く伸びる死神ズの影とかも良かったなあ。
うん、1回目が2階席だったのは、むしろ良かったかもしれませんね。


ちょっと散漫な感想になっちゃいましたが、たぶん、私の中でまだ物語が消化できてないんだと思います。
チェックしたいポイントがしぼれたので、
次はそのポイントに注意しつつ、この物語世界を体験したいな、と思います。
ダイジェスト映像で見る限りでは、柿澤くんのライトへのアプローチは全然違いそうなので、
それを見比べるのも楽しみv
とはいえ、その場になったらリュークに全部持っていかれちゃうかもですけどね(笑)。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
記号 瓔珞の音/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる