瓔珞の音

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zoom RSS ヒーロー不在

<<   作成日時 : 2015/05/13 22:55   >>

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数日前に、今年も無事一つ年を重ねることができました。
この年になると、誕生日を祝ってもらうというよりも、
むしろ周りに感謝したくなる気持ちの方が強くなったような気がします。
いやもちろん、お祝いしていただくのはとっても嬉しいんですが(笑)。

生まれてきたことを言祝ぐ。
生かされていることに感謝する。
生きていくことを、誓う。

その気持ちは、きっとあの舞台を生きた人たちにもあったはずで。
果たせなかったその誓いは、けれどきっと未来へとつながっているはず。



「レ・ミゼラブル」

2015.5.2 マチネ 帝国劇場 1階E列40番台

出演:ヤン・ジュンモ、岸祐二、知念里奈、平野綾、海宝直人、清水彩花、萬谷法英、浦嶋りんこ、
    上山竜治、松本涼真、黒川胡桃、吉村宇楽、中西勝之、田村雄一、宇部洋之、菊地まさはる、
    上野哲也、杉山有大、鎌田誠樹、川島大典、立崇なおと、照井裕隆、櫻井太郎、森山大輔、
    土倉有貴、西川大貴、三森千愛、廣野有紀、三戸亜耶、本田育代、浅野実奈子、王子菜摘子、
    石田佳名子、穂積由香、島田彩、山岸麻美子


というわけで、今期最初のレミに行ってきました。
ちょっとパタパタしていて日数が経っちゃった・・・(^^;)
若干今更感はありますが、印象的だったことをさらっといくつか。

新演出になっての再演、ということになるのかな、と思うのですが、
今回になってやっと、私自身が新演出に馴染めたような気がします。
旧演出をあんまり思い出すことなく、素直に舞台に向き合えたかなあ、と。
それで、やっぱり思ったのが、この演出って、ヒーローはいないんだな、ということ。
逆にいえば、一人一人すべてが主人公、という印象を持ちました。

もちろん、バルジャンの物語が中心にあることは確かだし、
描かれる分量が多い人も少ない人もいる。
それでも、誰か“特別な人”を描いたものではなく、
あの時代に懸命に、あるいは強かに生きた人たちの物語なんだなあ、と強く思いました。
それだけ、一人一人の役作りが深い、ということなのかもしれませんね。

個人的に今回心惹かれたのは、岸さんのジャベール。
なんというか、本当に普通の実直な警官、という感じだったのね。
♪Stars の歌い方とか、凄く誠実な感じで、一瞬バルジャン悪い人!って思っちゃったよ(笑)。
学生たちに対しても、嘲りとかよりもむしろ愛情を感じてしまった・・・
いや、このジャベールって、きっと何とかして被害を最小限にして学生を投降させようと思って、
バリケードにもぐりこんだんだよね、とか・・・きっと誤解も甚だしいんだけど(^^;)
墜ちた後のバリケードに踏み込んだときとか、
ガブやアンジョの死体を前に、一瞬佇んだときとか・・・ジャベール、なんていい人なんだ!って(笑)。
バルジャンとの関係性と、それから自殺に至る流れについては、
自分の中ではまだちょっとうまく整合性が取れてないかなあ。
今期はあと1回しかチケットをとっていなくて、その回は岸さんではないので、
それがちょっと残念ではありましたが、でも、これまでで一番泣かされたジャベールでした。

初見のヤンさんのバルジャンは、語るように歌うバルジャンだなあ、と思いました。
最初はその在り方に馴染めなくてちょっと戸惑ったのですが、
愚かな一人の男が、自分の中の良心に従って、正しく在ろうと懸命に生きる、ということが、
すんなりと納得できてしまう感じでした。
うん、このバルジャンは決してヒーローではないよね。
自分の大切なものに対しては、ちょっと視野が狭くなっちゃうところもあったり。
(バリケードが墜ちた後、どう見てもマリウス(つまりコゼットの幸せ)しか見えてないとことか・・・
ああ、この人は、妹の子どものためにパンを盗んだときから、
根本的なことは変わらないんだなあ、と思ってしまった。
というか、それこそがバルジャンの良心なのかな、って。
♪Bring him home の本当に語り掛けるような歌声は、
影に沈むマリウス以外の学生たちのために同じように祈っている誰かの気持ちが重なるような感じで、
凄く切なくなりました。
ああ、ここにいる人たちは、みんな誰かの息子であり、娘であるんだな・・・
そんな当たり前のことを思って、それでも自らの信念と良心のために散っていこうとする彼らに、
私自身も祈るような気持になりました。
ラストシーンのコゼットとのやりとりも、娘に語り掛ける父の声の優しさが染み渡るようでした。
そしてその後、司教様と再会したバルジャンのはにかんだような笑顔が印象的でした。

この回は、海宝マリウスと上山アンジョが観たくてとったのですが、
お二人ともとても素敵でした。
というか、凄く似た二人だなあ、と思った。
登場シーンとか、あれ?どっちがどっちだっけ?とか素で一瞬悩んだもの(笑)。
持っている色合いな似てるのかな?
マリウスの方が未成熟で、アンジョはマリウスの段階を既に超えている、という感じはあったけど。
上山アンジョも、突出したカリスマ、ヒーロー、という感じではなくて、
語り合う学生たちの中から、自然にリーダーになった、という印象。
みんなを率先して率いていくというよりは、
仲間と共に考え、選び、進み、それでも最終的な責任は自分がとる―――そんな覚悟が見えました。
グランテールとの関係も、彼が突きつけるものを否定はせずちゃんと受け止めて、
その上でそれを選ばないことを選ぶ、という感じ・・・うーん、上手く表現できないな。
でも、最後の時にグランテールをがしっとハグする流れが、凄く自然だなー、と思ったのでした。
でもって、最後、銃弾を受けて落ちていく姿がめちゃくちゃ綺麗でかっこよくて、
ちょっとどうしようかと思いました(笑)。

海宝マリウスは、そういうわけでとっても初々しいなあ、と思ってみたり。
コゼットへの想いが凄く鮮やかで・・・
清水コゼットも、初々しさや鮮やかさやときめきは負けていなくて。
二人とも、どこか落ち着きとか賢明さみたいなものが感じられたこともあってか、
想いが通じ合ったシーンも違和感なく観ることができました。
また、二人の歌声がそれぞれにまろやかで、重なり合うのが凄く心地いいんですよ。
いやもうこの二人は出会い結ばれる運命だよね!って根拠なく思っちゃった(笑)。
でもって、そんなどこか堅実さの感じられる二人だからこそ、
逝ってしまった人たちの想いをちゃんと受け継いでいけるんだろうな、と思ったり。
ちゃんと未来へ繋がっていくことが感じられるラストで、やっぱり号泣してしまいました。

で、一方でそんな二人だからこそ、エポニーヌの切なさは増してましたけどねー。
平野エポは、どこか幼さが感じられるエポ。
コゼットとそう年は変わらないんだろうけど、むしろ年下に見えました。
というか、宿屋のシーンでエポがコゼットをいじめる描写がなくなったので、
むしろ、マダムの目が届かないところでは、二人はそれなりに仲良しだったんじゃないかなあ、と思ったり。
だからこそ、今の自分とコゼットの違いに、愕然とするのに納得できた感じ。
でもって、コゼットもエポニーヌと再会した瞬間に、何かを思い出したよね、きっと。
そんな表情をしていました。
子どものころのシーンもですが、今回、エポの動線が凄くわかりやすくなったように感じました。
前回公演の時は、たまたま私が見落としてただけなのかもしれないけど、
♪One day more での彼女の立ち位置とか、列に加わるまでの動きとか、
マリウスを庇って撃たれてから最期までの流れとか、
エポの感情と行動が一貫したものに見えたように思いました。
だからこそ余計に切なくなっちゃったんですけどね・・・

動線がわかりやすくなったのは、ガブローシュもかな。
ジャベールを認識するところとか、以前より更にわかりやすくなったように思います。
松本くんは、ちょっとお兄さんな感じのガブローシュ・・・だったかな?
アンジョに拒絶されて落ち込んだグランテールを慰めるのを真正面で観たのですが、
うしろグランテールの方がこどもか!という感じでした(笑)。
というか、菊地グランテールが、強面な外見とは裏腹に、
凄くピュアで素直だったのかもしれないなー、とも思ってみたり(笑)。

知念ちゃんのファンティーヌは、やっぱりぽきんと折れてしまいそうな強さと儚さのバランスが絶妙。
そして、今回はバルジャンと同様に、彼女の愚かさ的な部分も感じられて、
より人間臭さが増したかなあ、と思いました(褒めてます!)。
彼女がどんどん堕ちていく様は、見ていてほんとにきつかった。
というか、最初のお客が工場長って・・・!!
どんなけ粘着質なんですか、工場長(>_<)
バルジャンにコゼットを託す最期のシーンは、
ファンティーヌを抱きしめるバルジャンの手に全然迷いがなくて、
でもって、ぽんぽんと背中を叩く仕草が、こどもにするような優しさがあって・・・
この手があったから、ファンティーヌは安らかに眠ることができたんだなあ、と思いました。
ラストシーン、バルジャンを迎えに来る姿の美しさは相変わらず!
でも、どこか超越してしまった感じもあって、コゼットに向かう思いは少し薄れていたように感じました。
うん、でも、それはそれでありかな。


アンサンブルさんたちは、記憶がリセットされちゃってるので、
どなたがどなただかまたしてもわからず(^^;)
今期はあと1回だけだし、その時は違う組の予定なので、
今回もちゃんと見分けはできずに終わりそうだなあ。
一人一人ちゃんと見分けて、その生き方を見つめられたらほんとに面白いんだろうけど・・・
さすがにそのレベルまで通うのは今はできないので、
老後の楽しみにとっておこうかと思います。
・・・レミ積立とかしておこうかな(笑)。

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