瓔珞の音

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zoom RSS 闇を超えて

<<   作成日時 : 2016/08/02 22:00   >>

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始まりの春。
高揚の夏。
立ち止まる秋。
闇の中、雌伏の冬。

全ては、その闇の先に待つ新しい季節のために。


「JERSEY BOYS」 TEAM WHITE

2016.7.30 マチネ シアタークリエ 16列10番台

出演:中川晃教、中河内雅貴、海宝直人、福井晶一、太田基裕、戸井勝海、阿部裕、綿引さやか、
    小此木まり、まりゑ、遠藤瑠美子、大音智海、白石拓也、山野靖博、石川新太


というわけで、JB、チーム白の前楽を見てきました。
最後にして初めての後方センター席。
たくさんの人たちの後ろ姿の向こうの、光と闇を内包したステージ。
その全体像を見れたことで、やっとこの物語に気持ちが追いついたような気がします。
そして思ったのが、まさに“四季”の物語なのだということ。

トミーが語る、明るくてどこか初々しくて、でも微かな苦みも感じられる、始まりの春。
冒頭、客席通路に現れてステージを見つめる中河内くんのトミーが浮かべる優しい笑み。
その笑顔は、それまでの全てを呑みこんだうえでの“愛しさ”に溢れていたような気がする。

4人がそろったことで開けていく未来の、眩いほどの光と勢いに溢れた、ボブの語る高揚の夏。
最初に彼らの声が重なった瞬間の、あの有無を言わさぬ音楽の奔流。
そして、重なり合う彼らの声が、劇場の空気の色を刻々と変えていくような鮮やかさに息を呑んだ1幕の終わり。

ニックが語る、ふと立ち止まって佇んで、“今”を見つめなおすような、寂寥感の秋。
4人の、4人を囲む人たちのそれぞれが、大切な何かに気づき、失い、その上で歩き出す・・・
心許ないのに、でもどこかに解放感を感じてしまううしろめたさが、心に突き刺さった。

そして、その先の季節に向かって、闇の中、一人助走するような、フランキーの語る雌伏の冬。

フランキーを演じたアッキーの歌声は、2週間前に観た時よりも更にパワーアップしているように思いました。
使い分けているという幾つもの発声方法の変わり目が全然わからない滑らかさ!
気が付くと、空の高みに放たれるような高音に心が浮き立ち、
次の瞬間には語りかけるような歌声の中の激情に涙した。
その歌声に翻弄され、魅了され―――彼の生きる世界の鮮烈さに呆然としました。

物語の中、フランキーは語り、歌います。
まるでジェットコースターに乗っているようだ、と。
深い闇を超えて、と。
悪いことはいつか終わる、そして良いことも、と。
それでも、僕は歌い続ける―――と。

フランキーにとって、“歌”とは何だったんだろう。
今の生活から抜け出す手段?
仲間との絆をつなぐもの?
望みを叶えるための武器?
自分だけが持つギフト?
―――自分の手から滑り落ちることのない、唯一のもの?

私には、それをきちんと理解することはできなかったけれど、
それでも、アッキーの創りだしたフランキーは、ほんとうにその言葉通り、
どこかに、なにかにたどり着くまで、歌い続けるんだろう、と思った。
それは、なんて孤独で、なんて幸せで、なんて因果で、そして、なんて尊いことなんだろう、とも。


中河内くんのトミーは、冒頭の表情が彼の全てを語っているな、と思った。
彼は、たぶん彼ら自身を深く愛しすぎたのだと思う。
まろやかで、どこか少年のような響きを残した彼の歌声が、
フランキーの透明で強い歌声と重なるのは、聴いていてなんだが凄くほっとした。
それは、彼ら二人の関係性でもあるのかもしれないなあ。

海宝くんのボブは、なんというか、凄く強いなあ、と思った。
フォーシーズンズの、あるいはフランキーに対する愛情は、
トミーとは全く質が違っていて、でも、彼の中には確かにあったと思う。
トミーは、その瞬間の全力で向かい合って、ボブは、一歩先を見つめていた・・・のかな?
自信満々な歌声と笑顔は、やっぱりスポットライトが似合っていたけど、
でも、表情は以前よりもスポットライトが苦手っぽかったかな(笑)。
うん、でも強気(+ちょっとヘタレ)でないとボブじゃないよね!(え)

福井さんのニックは、とにかくその細やかな心遣いと優しさが際立ってた気がする。
1幕で、境界に忍び込んでフランキーに歌を教えるシーンはほんとに頼りがいがありそうだったし、
(あのシーンは、遠藤さんが演じる彼女のリアクションもほんわかしていて良かったなーv)
トミーに叩かれた石川くん演じるジョー・ペシをさりげなく慰める優しさも素敵でしたv
彼の歌声と同じで、ニックはフォーシーズンズを支える存在だったんだなあ、と思う。
彼自身がどう思っていたかはわからないけれど。
でも、そんなニックだったからこそ、
私には彼が去っていった本当の理由に辿り着くことができなかった気がする。
家族と共に居たい。一番前に出たい。
どちらもほんとの理由で、でも、それだけではなかったんじゃないかなあ、と思ってみたり。

そんな感じで、ステージで紡がれる“彼らの四季”はとても鮮やかで。
でも同時に、4人以外の人たちの在り方にも、今回はとても心惹かれました。

綿引さん演じるメアリーは、今回全体を見ることができて初めて、
彼女の気持ちの変化に寄り添えた気がします。
ステージを満たす光の外側で、フランキーが映るTVの画面に手を伸ばす後ろ姿に、
思わず涙してしまいました。
光の中、広い世界へ飛び出していくフランキー。
彼の後ろ姿に手を伸ばしながら、彼女は置いていかれる孤独を感じていたんだろうか・・・?
フランシーヌが家出した後、傘をさして何かを探すように歩くシーンは、
傘に当たる細かな照明が雨のように見えて、とても綺麗で哀しいシーンだったなあ、と思います。

まりゑさん演じるフランシーヌは、思春期な感じもとても可愛かったし、
何より、最後の登場シーン―――階段の上からフランキーを見つめるシーンの表情がとにかく素敵で!
フランキーを赦すようにも、見守っているようにも見えました。

石川新太くんは、ジョー・ペシがとんでもなく可愛くってねーv
仔犬みたいにトミーにまとわりついてる様子とか、
それでも、ボブを彼らに紹介しようと頑張るところとか、
彼らの音楽が重なるのを、本当に嬉しそうに見ている姿とか、
なんだかもうめちゃくちゃ和みました!
まだ高校生なんですね。
これからがとっても楽しみですv

太田くんのボブ・クルーは、何気にラスボス的存在だなー、と。
凄く大事な部分を、軽やかに、でもしっかり形作ってくれていたように思います。
ラストシーンだったかカーテンコールのキメだったか、
4人の後ろのまさに舞台中央でポーズを決めているのが凄くらしくて、
ひとりで大うけしてしまいました(笑)。
うーん、あのふり幅大きいのに外さない感じ、ちょっと新納さんっぽいかなー。

大音くんは、ハンクもボブ・クルーの恋人も印象的(笑)。
というか、フォーシーズンズの面々が恋に破れたりしているなか、
最初から最後までラブラブなあの二人、実は出てくるたびに癒されてましたv(笑)
というか、この方の歌声、めっちゃ好みだった!
どうしよう・・・(え)

3回目にして、やっとアンサンブルさんもそれなりに見分け、聴き分けできるようになったけど、
やっぱりちゃんと見切れていなかったのがとっても残念です。
というか、最初にも書いたように、やっと物語の全体に寄り添えた感じだったので、
実はちょっと不完全燃焼な感じだったり・・・
いえ、舞台そのものには大満足だったんですよ!
でも、全体が見えたことで、これからもっと深く踏み込めたかもしれないなー、なんて思ってしまって。
物語や登場人物の気持ちにちょっとだけ踏み込めたところだったので、
実はカーテンコールの熱狂にもちょっとついていけなかったの・・・
凄く楽しかったんですが、手拍子しながら、いやいやちょっと待って置いていかないで!って思った(^^;)
・・・あれ?もしかしてそれってリアルにメアリーの感情だったりする?
それならそれでいいのか(え)。
とりあえず、バンドのソロ演奏の時が、実は一番テンション上がってました!(笑)
サックスとギターのソロ、とんでもなくかっこよかった・・・!

セットもやっと全体が見えて、舞台下手上手奥の衣裳のある部分の雰囲気の良さとか、
僅かに見えるバンドブースの動きであったりとかも楽しめました。
あと、上手下手のたくさんのブラウン管(?)も!
前方で見ると、どうしても見える範囲が狭くなっちゃうのだけど、
このくらい後ろから見ると、その演出効果にちょっと鳥肌が立つシーンもあったり。
メアリーのシーンもそうなのだけれど、
客席に向かって歌う4人の後ろ姿を捉えた映像は、特に印象的でした。
何度か客席が明るくなるシーンもあったりしたのだけれど、
彼らは、そして彼らを支える人たちは、
こんなにも完璧で美しい光景を目にしていたんだなあ、と思ったら、
なんだか一人で感極まってしまいました(笑)。

衣裳もそれぞれかっこよかったり可愛かったりして、楽しかったです。
最初の収録シーンの女性陣のワンピとか、
エンジェルズのアシンメトリカルさとか。
ロレインの衣裳は、リアルでちょっと着てみたくなったv
4人の衣裳も、赤と白で違っていて、それをもっとちゃんと深読みしたかったです(え)。

うーん、結局あんまり纏まらない間奏になっちゃったなあ。
ここ数日、ツイッターのタイムラインは、
アッキーファンのみなさんがRTしてくれるJB関連の呟きで埋まっています。
千秋楽で、来年の再演の発表もあったようですね。
次に観ることができたら、
彼らの人生をしっかりと受け止めて、
彼らの想いにしっかりと踏み込んで、
その上でカーテンコールを全開の感情で楽しめるといいなあ、と思います。

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