瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2016/11/24 21:07   >>

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今日は天気予報通り雪が降りました。
11月に10p以上も雪が降るなんて初めてで・・・タイヤ交換の間に合わなかった私は大慌てでした(^^;)
そして明日はきっと道が凍るんだわ。
なんとか先程タイヤ交換をしてもらえたので、ちょこっと安心ではありますが。
でもまあ、人生油断は禁物ですな(笑)。
とりあえず、今年のボーナス出たら、ゴム式のタイヤチェーンを買うことにします。

さて、ではさらっと観劇記録を!


「MURDER BALLAD」

2016.11.20 マチネ 天王洲銀河劇場 1階B列10番台
2016.11.20 ソワレ 天王洲銀河劇場 ステージシート 右ブロック2列

出演:中川晃教、平野綾、橋本さとし、濱田めぐみ


ステージの上には、バーの店内のようなセット。
並べられた色とりどりの酒瓶。
中央の紗幕の向こうで演奏するバンド。
いくつもの椅子。
ビリヤード台に置かれた1本の金属バット。
薄暗いその空間に現れる、フードを深くかぶった4人の人物。
そのうちの一人―――ナレーター(濱田めぐみ)が語りだすのは、この場所で起きた一つの殺人。
そして、まだこの場所にいる、一人の殺人者のこと―――

歌唱力に提唱のある4人の役者さんが、歌だけで紡ぐ90分間の物語は、
個人的には昼メロというよりも短編ミステリーという感じ。
しかもミスリードバリバリの!
どこにヒントが隠されているのか。
どの言葉がキーワードなのか。
あの笑いの意味は何なのか。
いろいろ深読みしながら、でもしっかり騙されたのは私が単純だったのか、“あの人”が巧みだったのか・・・


かつて恋人同士だった歌手志望のサラ(平野綾)と役者志望のトム(中川晃教)。
お互いに傷つく別れの後、自暴自棄になったサラは、
大学で詩を学ぶマイケル(橋本さとし)と出会い、誘惑します。
けれど、彼女の傷を感じ取ったマイケルは、彼女にキスするのではなく、彼女の傍にいることを選びます。
その後二人は結婚。
すぐに可愛い娘に恵まれ、ドアマンのいるマンションに住まい、裕福な暮らしをするサラ。
けれど、ふとサラは気づいてしまいます。
鏡の中の自分が、かつての少女の瑞々しさを失っていることに―――
そんなサラは、もう2度と会いたくないと思っていたトムに電話をしてしまいます。
その頃、役者の芽が出なかったトムは、とあるバーのオーナーになっていました。
彼の店 キングズ・クラブで再会した二人。
かつての知り合いに、「やあ」という・・・そんな軽い気持ちだったのに、
再会した瞬間、二人は再び互いを求めている自分に気づき、一線を超えてしまいました。
昔のように笑いあい抱きしめ合う、二人。
けれど、二人はもちろんあの頃の二人ではなくて・・・
とあることをきっかけに、トムとの関係をサラは断ち切ろうとします。
それに納得のいかないトムは、サラが家族で過ごす公園に赴き―――

修羅場に突入!という感じのお話(笑)。
終演後のトークショーで、司会をしていたプロデューサーの方が、
誰もが誰かに共感できる部分がある舞台、というようなことをおっしゃっていましたが・・・
ごめんなさい、全然共感できませんでした(^^;)
でも、面白くなかったわけではなくて・・・
いやでも、面白いというのとも違うなあ。
なんというか、とにかく怖くて、とにかく哀しくて、最後のオチに呆然とした、という感じでした。
とりあえず、もの凄く鮮烈な舞台であったことは確か。

この物語の4人は、全員が被害者で、全員が加害者。
殺されたのは一人で、殺したのは一人だけれど、
殺人、ということ以外でも、彼らは向き合う相手を傷つけ、向き合う相手から傷つけられてる。
もちろん、そこには穏やかな眼差しや、優しい想いも紛れ込んでいるのだけれど・・・
何が正しくて、何が間違いだったのか。
どうすれば、この結末を避けることができたのか。
そんなことをついつい考えてしまいました。


物語の中心になっているのは、平野さん演じるサラ。
綺麗で、情熱的で、でも多分とてもまじめな女の子なんじゃないかなあ、と思った。
サラとトムはクズ、というようなことをアフタートークで行っていたけど、
でもって、確かにサラの行動は褒められたものではないけれど、
彼女にはそうするだけの理由があったし、途中でちゃんと踏みとどまろうとしてるし、
自分にとって一番大切なものにもちゃんと気づいているんだよね。
―――気づくのが、遅すぎたかもしれないけど。
サラは、最初の別れでトムに傷つけられ、二度目の別れでトムを傷つけた。
伝わらない言葉を呑みこむことでマイケルに傷つけられ、彼を裏切ることで傷つけた。
トムとの再会後、ベッドの上で笑いあう二人の笑顔が本当に無邪気で幸せそうで・・・
でも、もしサラが家族を捨てる決意をしてトムを選んだとしても、
きっと二人はまた同じ道を踏んだのだとも思えるような儚さがありました。
ああ、儚いからこそ、刹那的だからこそ、終わりが見えていたからこそ、
あの笑顔はあんなに素敵だったのかなあ。
・・・実際にトムが囁いていることはさておき(アッキー、あれはちょっと酷いって!(笑))。
とりあえず、いつか彼女とマイケルが歩み寄ってくれるといいのになあ、と思ってみたり。

さとしさんのマイケルは、とにかくいい人。
でも、いい人が必ず誰かを幸せにできるというわけではないんだよね・・・
どこのラインから独善になるのか、彼を見ていてちょっと考えてしまいました。
そして、マイケルはとにかくロマンティスト!
まあ、詩の博士だからね(笑)。
言葉のもつ力を誰よりも知っていて、信頼しているからこそ、
肉体言語寄りなサラとトムの関係性は、彼にとって許せないものだったのかなあ・・・
全てが終わった後、彼が更に言った言葉―――
「永遠なんてない。だから人は誓い合うんだ」
細かい言葉は違うと思うけど、こんなニュアンスの言葉でしたが、
この言葉って、マイケルそのものな気がします。
マイケルにとって、「誓い」というのはそれだけの重さのあるものなんだな、と。
あのシーンの歌声には、かなり気持ちが揺れました。
マイケルは、その悪気のない独善さでサラを傷つけ、サラの裏切りに傷つけられた。
言葉ではなく拳でマイケルを傷つけ、そしてマイケルの言葉に傷つけられた。
ああ、共感はできないけれど、一番自分に近いのはマイケルかもしれないなあ・・・

アッキーのトムは、とにかく悪い男!
というか、もの凄く未成熟な男なのかも、と思いました。
サラとの最初の別れは、彼の悲観的な部分が引き金だったと思うのだけれど、
(歌詞がちょっと聞き取りにくくて、実はかなり脳内補完してるので、勘違い多いかも・・・)
自分といると、いつかサラが後悔する、というのは、すごーくわかりにくい彼のSOSだったのかも?
欲しいものをわざと遠ざける、大切なものをわざと邪険にする・・・そんな感じ。
体も思考も大人だけれど、サラに向かう想いは、求めるというよりも縋りつくような印象を受けました。
その陰には、挫折の繰り返しによる自己評価の低さもあるのかもしれないなあ、なんてうがちすぎかな?
アッキーにしては低音の比率が多い歌声はとても艶やかで、強引な言動も女性を巻き込む魅力があるけれど、
一人バーで座っている時のふとした瞬間や、サラに殺意を向けられた瞬間の表情は、
そんな強さとは裏腹な、どこかアンバランスな雰囲気があって・・・
トムは、サラを拒絶し、そして求めることで彼女を傷つけ、サラの選択によって傷つけられた。
踏み込んではいけない場所に踏み込むことでマイケルの心を踏みにじり、
マイケルの想いとその拳に傷つけられた。
そして、ナレーター/バーテンダーの愛を弄ぶことで彼女を傷つけ、その報いとして命を奪われた。
自業自得と言ってしまったらそれまでなんだけど・・・
いや、やっぱりトムはクズな男というのが正解なんだろうな(^^;)

というわけで、濱田さん演じるナレーター且つトムのバーのバーテンダーが殺人者であったわけなのですが・・・
うん、語り手が犯人って、よくある手法だよね
でもって、個人的に結構好きな手法だよね。
ので、騙されたのに、一瞬呆然としましたが、そう思って2回目に濱田さんを目で追うと、
ちょっとした視線の流れや表情、動きの一つ一つが凄く意味深に見えて、とても興味深かったです。
サラが歌ってる時に鼻で笑ったりとか、マイケル相手にからかうような動きをしたりとか。
で、トムに対しては、いつも無表情だった気がします。
ナレーターは、途中何回かトランプを扱うシーンがあって(切るのがすっごい速かった!!)、
サラをクイーン、トムをキング、マイケルをジャック、と歌ったりするのだけれど、
ナレーター自身はなんだったのかな?
途中、スペードのエースを持っているシーンがあったように思うのですが(見間違いかも・・・)、
個人的にはジョーカーっぽいなあ、というのが最初の印象でした。
隠れるように、でも常にそこにいて場を支配し、
味方かと思うと全てをひっくり返して敵にまわる―――そんな存在。
ナレーターとバーテンダーの境界という点も含めて、ひたすら彼女を観ることでこの舞台が理解できるのかも、
と思いましたが、目の前でいろいろやられちゃうと、そっちに目が行っちゃって(^^;)
再演することがあったら、一度はそんな風にこの物語を観てみたいなあ、と思いました。

殺人者と被害者の答えはこうでしたが、
これはエンターテイメント! みんなこういうのが好きでしょう?
という感じの金色の紙吹雪がバサバサ降ってくるフィナーレには更に唖然呆然。
カーテンコールでアッキーが、「なにみんな唖然としてるの?!」って言ってたけど、
いやこれは唖然とするってば!
まさかこういうオチがくるとは(^^;)
うん、でも、あの終わりのままだと結構きつかったから、
こんな風に茶化されちゃった方がよかったのかもしれないなあ。
って、いろいろ誤解しているかもしれませんが。
さっきも書いたけど、歌詞がちょっとというかかなり聞き取りにくかったんですよねー。
凄く凝った歌詞、ということもあったのかもですが、
印象的なフレーズはたくさんあったのだけれど・・・
情報を受け取るのに精一杯になっちゃってたのかも。
バンドの生演奏もめっちゃかっこよかったし、もちろん歌声はほんとに素晴らしかったので、
是非音源化していただいて、いろいろ答え合わせをしたいなあ、なんて思っています。

そうそう、今回、ステージシートという舞台上に設えられた席でも見せていただいたのですが、
いろいろ新鮮で面白かったです。
銀河劇場の客席って、舞台から見るとこんなに近いんだなあ、とか、
紙吹雪ってこんな風に降らせているんだ!とか。
時々、はぐれた紙吹雪が1枚遅れて降ってくることがあるけど、その原理がわかりました(笑)。
舞台の上に血痕が描かれているのにも気づけたし、
物語の流れの中で、役者さんたちが凄く細やかに仕込みをしたり回収したりしているのにも気づきました。
あんなに激情溢れる演技をしていながら、すごいなあ・・・!
役者さんたちと同じ高さにいるので、正直結構怖い感じもあったのですが、
(役者さんが一番近寄らない席だったので、そういう意味では負荷は少なく(^^;))
たまにはこういう位置で観るのもいいな、なんて思ってみたり。

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