瓔珞の音

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zoom RSS 春色の一日

<<   作成日時 : 2017/04/13 20:45   >>

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遠く冬枯れた山肌に不意に灯る小さな灯りのような桜の花。
その隙間を埋めるように、日々色合いを変えていく新緑の緑。
冬とは違う不透明さが優しい空の色。
空の色を映したかのようなおおいぬのふぐりの小さな花。
風に揺れる一面の菜の花。
柔らかなパステルカラーに彩られた春は、なんだかそれだけで幸せな気持ちになります。

そんな色に溢れたステージは、やっぱりとっても幸せに溢れていたのでした。


「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」

2017.4.9 マチネ シアタークリエ 17列10番台

出演:村井良太、高垣彩陽、田野優花、古田一紀、東山光明、中川晃教


スヌーピーは世界で一番有名な犬、というのをどこかで読んだ記憶があります。
私自身、スヌーピーはもちろんのこと主要キャラクターのビジュアルは知っているし、
ライナスの毛布も、シュローダーのピアノも知っているし、
勤め始めて最初に使った電卓は、横浜で買ったスヌーピーのグッズだったし!(笑)
でも、実は原作の「ピーナッツ」は読んだことがなかったり・・・
私にとってこの物語は、そんな感じの近くて遠い不思議な存在でした。
なので、このミュージカルもどんな感じになるのか全く想像がつかなかったわけなのですが、
なんというか、とっても不思議で、とってもシュールで、とっても可愛くて、
そして、とっても幸せなミュージカルでしたv

物語としては、たぶん原作のエピソードを幾つもつなげて、彼らの1日を描いているのだと思うのだけど、
コントみたいな場面の羅列が、とにかくテンポよく、絶妙の間合いで続いていって、
しかも素敵な歌と、楽しい演奏と、元気なダンスに彩られているのだから、
これはもう引き込まれないはずがない!
初日でこのテンポの良さというか完成度には、なんだかもう目を見張るばかりでした。
子どもたちとスヌーピーの可愛らしさに和み、
不意に投入される深い言葉に感動し、
「えええ?」と声に出してしまいそうな展開にぽかんとし、
びっくりして、笑って、不安になって、立ち直って、ちょっとほろっとして・・・
いろんな色の感情が、目一杯賦活された感じ?

その理由の一つやっぱり役者さん!
プログラムで写真を見た時は、なんだか縦に引き伸ばされた感じだなあ、とちょっと違和感があったし、
始まってすぐの時には、まだその違和感が拭えていなかったのですが、
物語が進むにつれて、みなさん、キャラクターそのものにしか見えなくなっていきました!

村井くんのチャーリーは、くしゃっとした笑顔をはじめとしたくるくる変わる表情がとっても魅力的。
彼のネガティブな台詞がぐさぐさ突き刺さってきてちょっと困たりもしましたが(笑)、
ネガティブにぐるぐるしながらも、周りに振り回されて困ったように眉を下げながらも、
最終的に彼は小さくても一歩前に踏み出している感じでした。
「今日はいい日だった」
(子どもにとっては)とっても大変な一日を終えて、満天の星空の下、
大好きな妹やペットや友達を見送った後、一人あの笑顔でそうつぶやく。
そのチャーリーの優しい強さに、なんだか気持ちがほっこりしました。

高垣さんのルーシーは、いろんな意味で思いっきり振り切れた女の子!
本職は声優さんとのことですが、他の役者さんとはちょっと違った届き方が面白かったです。
ビジュアル的には一番大変だったんじゃないかなあ、と思うのですが、
ルーシーが喋るとほんとにあの絵のルーシーが喋ってるみたいで。
彼女の言動に驚いたり、ムッとしたり(え)、ハラハラしたり、内心でつっこんだり、
なんだかもうこっちが大忙しな感じでした(笑)。
でも、あの感情の振れ幅が彼女の魅力なんだろうなあ。
ルーシーが落ち込んだときの、ライナスとのシーンには思わず涙しちゃいそうになりました。
あの台詞をあんなに優しい声で言われたら、姉として泣かずにはいられませんって!(笑)

そんなライナス役は古田くん。
たぶん、この物語の最初の一声が彼だったと思うのですが・・・
何この子、めちゃくちゃ可愛いんですけど?!
しょっぱなから見事な弟っぷりにやられました(笑)。
結構背は高いし、ダンスはキレッキレだし、言ってることは結構容赦ないし、声だって割と低めなのに、
トータルの印象が“可愛い”なあたり、凄いなあ、と素直に感動しちゃいました(笑)。
すっごい賢いのに毛布が離せないそのアンバランスさも良し!
あの毛布を巡ってのルーシーとの攻防からの、みんなで毛布を持ってのナンバー、楽しかったなあ。
でもって、あの見事な前腕の筋肉は出身故ですか?(どこを見ている(^^;))

シュローダー役は東山くん。
つい先日BFでも(部分的に)子ども役を演じてましたが、今回も引き続きですね(笑)。
この5人の中では一番大人っぽい感じかな?
背中を丸めて小さなピアノを弾く姿が、私の知識にあるシュローダーそのままで、
なんだか嬉しくなっちゃいましたv
ベートーベン・デーのシーンも、合唱のリハーサルのシーンもすっごい楽しかった!
彼のシーンではベートーベンの曲が凄く自然にいろいろ使われていて、
大好きな曲もあったりしてそれも個人的にポイント高かったです(笑)。

というか、このミュージカル、クラシックの盛り込み方が秀逸ですよね。
私はクラシックには全然詳しくないのだけれど、
サリーとスヌーピーの兎狩りのシーンとか、二人が出てくるたびにいろんな曲が使われてて、
しかもそれぞれの二人のダンスがとんでもなく可愛くって、
でもって、そこに重なる読書感想文への4人それぞれの立ち向かい方が切実な分楽しくて・・・
結構長めの楽曲だし、役者さんたちは凄く大変だと思うのですが、
1幕最後を飾るにふさわしい素晴らしいシーンだったと思います!

サリー役の田野さんは、「DNA-SHARAKU」の時も元気な子だなあ、と思っていたのですが、
サリーもめちゃくちゃ元気でキュートでした!
こういう妹が欲しかった・・・!(笑)
先生に向かって怒涛のようにまくしたてるところも、
シュローダーに絡むところも(あの哲学は私も使ってみたい!(笑))、
チャーリーには容赦ないのに実はお兄ちゃん大好きなところも、
スヌーピーととっても仲良しなところも、
とにかく生き生きとした在り方がとっても魅力的でしたv
そして、あの衣裳が似合うところが素晴らしい!(笑)

アッキーのスヌーピーはね・・・ほんとに驚いたことに、見事にスヌーピーでした。
プログラムの、犬の帽子をかぶっている姿以上にスヌーピーに見えるところがさすが!
でもって、後方席からでも良くわかる表情の変化(で笑いを取る)とか、
赤い犬小屋の上に寝ている姿(だけで笑いを取る)とか、
テンション上がって歌いまくり踊りまくりで周りが見えなくなる(で、笑いを取る)とか、
お皿の色を前にいきなり哲学的になっちゃうところ(が笑いを生む)とか、
なんというか、見事なコメディアンっぷりに思わず拍手喝采でした!
アッキーのコメディ系の役柄って、多分私はあまり見たことがなかったので、とても新鮮だったり。
そして、遠吠えだけでなく(笑)、思っていた以上にいろんな色合いのアッキーの歌声が聴けて大満足!
どの曲も素敵だったけど、やっぱり圧巻は♪サパータイム でしょうか。
ステッキがでてきたり、お皿が帽子になったり、いきなりラインダンスになったりと、
視覚的な楽しさももちろんなのですが、
歌声の面でも、その歌で空間を創り上げるという面でも、笑いを取るという面でも(笑)、
アッキーの魅力全開!なナンバーだったと思いますv
そういえば、チャーリーが「どうして他の犬みたいに静かに食べられないの?!」的なことを言ってたけど、
あれ、チャーリー視点だと飛び上がりながらキャンキャン吠えてる姿なのかしら・・・?
それもまた可愛いな!(笑)

そんな魅力的な役者さんたちを囲む舞台セットも、この舞台の魅力の一つ。
たぶん原作の背景を描いたいくつものプレートが、そのまま背景になったり、
舞台効果になったりしているのですが(ルーシーとライナスのTVのシーンにはなるほど!となりました)、
その配色がとってもカラフルで可愛いらしく!
基本的に淡いパステル調の色合いが使われているので、
キャラクターたちが来ている原色に近い鮮やかな衣裳がとても映えました。
あと、淡い緑の木枠が動いて、小さな額縁のようになったり、
大きな窓のようになったり、漫画のコマの枠のようになったりするのが、
とても綺麗で意味深で楽しい舞台効果になっていたように思います。
あの枠の中に広がるいろんな時間の空の色、本当に綺麗だったなあ。

朝起きてから、夜眠りにつくまで。
子どもたちの日常的な、でも小さな大冒険がたくさんある一日。
物語の中で、この一日の季節がいつなのかは言及されていなかったけど、
(もしかしたら私が失念してるだけかもですが・・・(>_<))
私的には、これは今みたいな春の一日なんじゃないかな、と思う。
次々と鮮やかで、優しくて、可愛い色がぽんぽんと生まれてきて、
その色が弾けるみたいに幸せが広がっていく。
観終わった後に、良い一日だった、と素直に呟ける―――そんな素敵なミュージカルでした。

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