春疾風

色とりどりの花が咲き乱れる草原を吹き抜ける。
彼の歌声は春の疾風。


中川晃教 Symphonic Concert 2018
Spring has come

2018.4.15 サントリーホール 1階1列20番台

指揮:高谷光信
音屋室内管弦楽団


《セットリスト》
♪ オペラ座の怪人
♪ LISTEN
♪ 春
♪ 旅人
♪ Stereo Voice
♪ フタツ、ヒトツ Futa-tu, Hito-tu
♪ 僕こそ音楽
♪ Can’t Take My Eyes Off You
♪ 偉大な生命創造の歴史が始まる
♪ 銀河鉄道999
♪ ユーアーザスーパースター
♪ 止まらない一秒
♪ 相対性理論

en.
♪ I WILL GET YOUR KISS
♪ 若者たち


東京が春の嵐に見舞われた日曜日。
前日からの観劇な週末で、宿で爆睡していた私は雨が降ったことにも気づかず(^^;)
雨上がりの、ひんやりとした空気を楽しみながら、本当に久しぶりのサントリーホールに向かいました。
サントリーホールというと、クラシックの聖地的なイメージがありまして・・・
ここでアッキーの歌声が聴けることが本当に嬉しくて、でもちょっとドキドキしていたり。
というのも、今回も最前列のお席をいただきまして、めっちゃ緊張いたしました(^^;)
最前列だと音はどうなのかな、という心配もありましたが、そこはやっぱり聖地!(え)
もちろん中央や後方とは違うのだとは思いますが、オケの音も、アッキーの歌声も、
耳で聴くというよりも、肌で聴くような感覚で楽しむことができました。

今回ちょっとびっくりしたのが、オケの女性陣が色とりどりのドレスを着ていたこと。
なんとなく、こういう時って黒っぽい色の衣裳なのかなあ、と思っていたので、
みなさんが出てこられた時には思わず目を見張ってしまいました。
可愛らしい蒲公英色。
柔らかな牡丹色。
華やかな薔薇色。
欅の新芽のような常盤色。
クレマチスのように凛とした濃藍。
まるで色とりどりの花が咲き乱れているようでしたv
そこに現れたアッキーは・・・蓮華?藤?なんだか不思議な色合いの衣裳でしたが、
それもまたアッキーならではだなあ、と思ってみたり(笑)。

そんな状況で始まった一曲目は・・・なんと♪オペラ座の怪人!
それも、パイプオルガンの演奏付き!!
サントリーホールの正面の大きな大きなパイプオルガンの音は、まさに天から降ってくるよう。
そして、アッキーファントムの歌声は、昏く、優しく、激しく、魅惑的で、
脳内でクリスティーヌのパートを補完しながら、一気に音楽の世界に連れ去られたような気分になりました。
でもって、最後のクリスティーヌパートを歌い上げるアッキー、さすが!(笑)

歌い終わってのご挨拶からのMC。
リラックスして楽しんで! 僕もこんなかっこだし!的なことを言いながら、
スニーカーの足を上げるアッキーが可愛らしくv
で、ロイド=ウェバーの作品繋がりで、♪メモリーや「エビータ」の曲をアカペラでちょこっと歌ってくれました。
もうちょっと聞かせて!とちょっと思ってしまうくらい素敵な♪メモリーでした。
そのうち1曲まるまる歌ってくれる機会があるといいな。
で、エビータを演じていたマドンナ(の曲もちょこっと歌ったかな)からプリンスの話になり、
プリンス関係のお仕事についてもちょこっと触れてました。
TVかな? ラジオかな? 
詳細が出るのがとっても楽しみです。
同時代に続々と現れたカリスマ的なミュージシャン・・・の繋がりから、次の曲、♪LISTENへ。
この繋がり、私は良くわからなかったけど、オケアレンジもとってもかっこよかったです。
というか、上手最前列だと目の前がコントラバスとパーカッションの方だったのですが、
どちらの演奏も非常にかっこよく!!
パーカッションの方は、ティンパニーにトライアングルにシンバルにカホンに
マリンバにシェイカーにウィンドチャイムにと大活躍!
アッキーの姿も見たいし、パーカッションの演奏も見たいしで、何度も首を左右に振っておりました(笑)。

僕の歌にも春の曲があって・・・とやってくれた♪春と♪旅人。
♪旅人は音源になっていないので、また聴くことができてめちゃくちゃ嬉しかったですv
ピアノの方がチェレスタを弾いていたのもこの曲だったかな・・・?
なんというか、この曲って、もの凄く鮮やかに映像が脳裏に広がるんですよねー。
東山魁夷の「道」のような風景。
高い高い青空と鮮やかな緑の地上。
その緑を貫くように空との境目にまっすぐ続く一本の道。
今回はオケと一緒ということもあって、元の♪花のワルツ のイメージも強くて、
緑の地上には色鮮やかな花が咲き乱れているようでした。
そして、やっぱりこの曲って個人的に涙ポイントなんですよねー。
明るく暖かだけど、どこか寂しいその道を踏みしめて、一歩一歩進む旅人。
何かを失って。
何かを求めて。
過去の涙も今の痛みも全て抱えて、でもまっすぐに前を向くその人の口元には淡い笑みがあって。
それは、アッキーのイメージとも重なるし、今生きている自分自身にも重なって。
それでいいんだよ、って許されているような、受け止めてもらっているような、
そんな気持ちになって、今回も涙してしまいました。
ほんとに大好きな曲なので、いつか音源化して欲しいなあ。

POP SSICと「クラシカロイド」の話、
それからカンボジア旅行についてのMCがあったのはこの辺りだったかな?(違ったらすみません!)
三島由紀夫の「癩王のテラス」を読んでからずっと行きたかった場所なのだそうです。
ビザの話、転ばぬ先の杖の話(ちょっと違う(^^;))、ガイドさんの話、遠近法を駆使した壁画の話。
アッキーが楽しんで、そしてたくさんのことを受け止めて、感じて、
そして考えてきたんだなあ、というのがわかるようなお話でした。
うん、良い旅行だったようで何より! 
そして、無事に帰ってきてくれて良かった!!(笑)

1部の最後の二曲。
ステレオというのは二つということ。
二つの声。
そして二つが一つになる。
そんな言葉で始まった2曲は、もう何度も聴いた馴染のある曲なのに、
オケアレンジはまたとっても新鮮でございましたv


短い休憩を挟んでの2部。
最初はミュージカルから3曲。
アッキーの♪僕こそ音楽 はやっぱり絶品だなあ・・・!
今回はオケと一緒なので、初めてアッキーを知った「M!」の舞台の記憶が呼び起こされて、
でも、当然のことながらあの時とは全く違うヴォルフガングで。
自由に、軽やかに、でも、果てのない切望も内包されていて・・・やっぱり泣いちゃった。
♪Can’t Take My Eyes Off You は、ブラスとコントラバスがめっちゃかっこよかったですv
手拍子も起きていたけど、個人的に手拍子するとそっちに気持ちが取られちゃうので、
リズムに気持ちを乗せる感じで楽しませていただきましたv
で、♪偉大なる生命創造の歴史が始まる 。
いやー、凄い迫力でした!
なんだかもう唖然としてしまうくらいの迫力。
アッキーの歌声とオケの音が互いに共鳴し合ってどんどんヒートアップしていく感じ。
楽曲に対して前のめりになる気持ちと、その迫力に思わず後退ってしまう気持ちがあって、
ちょっと混乱しました(^^;)
でも、歌い終わった後のアッキーの「ミュージカルの曲だと歌い上げられる」的な言葉に、
ちょっとクールダウンいたしました(笑)。

その後、シンガーソングライターとミュージカルを両方やることについて少し話していたかな。
「M!」に出るとき、レコード会社(かな?)にはいい顔をされなかったようで、
音楽界とミュージカル界にははっきりしたラインがあった的なことを言っていました。
それが、今は薄れてきていて、芸人さんや声優さん、いろんなプロの人たちがミュージカルに出ている。
その中で、自分が、自分だからできることは何かな・・・というようなことも。
ミュージカルを創ること、って、前からアッキーが言ってることだけど、
いつかそのミュージカルが観れるのを楽しみにしていようと思いますv

で、「銀河鉄道999」の舞台のお話も。
16歳をやります!って何度も言ってて、指揮者の方に「やってみる?」的なことを振って、
笑顔で拒否られてました(笑)。
というか、指揮の高谷さん、アッキーのMCに対してめっちゃいいリアクションをしてくださってました!
仲良しなのかなー(*´▽`*)
アッキーの呼吸を捉えながらオケも生き生きと纏め上げてらっしゃいました。
こんなに間近に指揮を見ることってめったにないので、何度か見入っちゃったのですが、
じっと見てると、思わず指揮に合わせて体が動きそうになって慌てました(笑)。
高谷さんだけでなく、オケのみなさんも、アッキーのMCにいろいろ反応してくださってました。
アッキーもそれがわかっていて話している風もあって、和気あいあいとした雰囲気に和みましたv
チェロの客席側のお嬢さんがすっごい笑顔で聞いていてくれて、
でもって、演奏中もアッキーの曲や歌声を楽しんで弾いてくださってる感じで、それもまた嬉しくv

♪銀河鉄道999 は、何というか、宇宙!という感じの曲でした(語彙・・・(^^;))。
この曲でもパイプオルガンが使われていて、そのパイプオルガンに青い照明が当たっていて、
その硬質な光が宇宙船的なイメージと繋がって、本当に宇宙へ飛び立っていくような気持ちになりました。
まさに壮大なギャラクシーオペラ!という感じの楽曲。
宇宙を吹き抜ける風のような曲だな、と思いました・・・って、宇宙は無風なんだけどね(笑)。
実際の舞台ではどんなアレンジで、どんなシーンで使われるのか、とても楽しみです。

ミュージカル繋がりだったか、その後「メリー・ポピンズ」のお話。
子どものためのミュージカルのようだけど、大人のためのミュージカルでもある、的なことを言ってたかな?
で、子どものために作った曲、それからオリンピックを見ていて作った曲、ということで、
♪ユーアーザスーパースター と♪止まらない一秒 を歌ってくれました。
♪ユーアーザスーパースター も大好きな曲なので、久々に聴けて良かったなー。
今日のアレンジでは、途中でトランペットのソロがあって、それがまた素敵でしたv
一瞬別の曲になっちゃったのかと思うような変化だったのだけれど、
なんだかしっくりきて、不思議だなあ、と思いました。

そして、♪止まらない一秒 は・・・本気でぼろ泣きいたしました。
なんか、最近仕事がほんとに忙しかったり、自分の力不足を実感することが多かったりで、
結構気持ち的に落ち込んでいたのですが・・・なんだか救われました。
アッキーの歌う歌詞って、結構直接的というか、ベタというか、
正面切って言われると、赤面するか、斜に構えて臆面もなくとか言いたくなっちゃうような、
そんなまっすぐさがあると思うのです。
私だけかもしれないけど、それってある意味、受け取り手の防御的な反応でもあると思う。
自分はそんなに素直じゃない。綺麗じゃない。真っ直ぐじゃない。
そういう気持ちが目を反らさせる。
でも、その言葉がアッキーの作る旋律に乗って、アッキーの声で歌われると、
そんな防御はあっという間に融かされて、
ただただ綺麗で透明で暖かい何かが気持ちの深いところに沁みこんでくるような感覚になります。
そして、それが涙になって溢れて―――浄化、という感じかなあ。
アッキーの曲には、そういう力があるように思うし、今回もしっかり浄化していただきました、

本編最後のMCは姪っ子甥っ子ちゃんたちのこと。
可愛くて仕方ない、という感じで話すアッキーが可愛かったです(笑)。
子どもたちに聞かれたことをどうこたえるか。
大人としての答え方、子どもの目線での答え方。
そして、子どもたちに伝えていきたいこと―――見方が変われば全てが変わる。
そんなテーマの♪相対性理論 は、初めて聴く曲でしたが、
いろんな要素が組み込まれている感じでとっても面白かったです。
カホンの音が心臓の鼓動みたいに聞こえたのが印象的でした。

アンコールはデビュー曲。
この曲は、アッキーの弾き語りが一番好き、と思っているのですが、オケアレンジもいいですねーv
重なり合う弦の音が、ピアノだけの時とはまた違った柔らかさを見せてくれたように思います。
タイトルコールがこれだけだったので、この曲で終わりかな、と思ったら、
オケのみなさんが楽譜をめくって。
開かれた紙には、1ページの上半分だけの楽譜。
何の曲かな、と思ったら、すっとホールの照明が暗くなって。
オケの前奏のあと、マイクを置いたアッキーが歌いだしました。
♪若者たち 。
その瞬間、広いホールに存在する全ての意識が、アッキーに向かうのが感じられました。

ステージの上の光の中。
その細身の体から発せられた歌声。
ただ一人の人から生み出されたその歌声は、
草原を渡る風のように、無音の広いホールを貫き、広がり、そして満たした。
聴いている私の肉体も、思考も、感情すら透過して、その風は魂を震わせた。
この曲は、歌詞も、メロディもとても良い曲だと思います。
でも、あの瞬間溢れた涙は、歌詞に感動したのでも、メロディに心を揺さぶられたのでもなかったと思う。
ただ、魂が震えた。
そうとしか言えない、なんだかとても不思議な感覚でした。

オケの音が入った瞬間、その魔法のような時間は終わりを告げました。
でも、あの不思議な感覚は、今も私の中に確かに刻まれていて。
一方で、夢だったんじゃないかな、と思うような部分もあって。
その後のカーテンコールも、なんだか夢心地でした。

そんな夢心地な気持ちでホールを出ようとしたとき、
人波に逆らうように歩いてくるおじさまが目に入りました。
何かな?と思ったら、飾られたお花の名前を確認して「中川・・・」と呟いていて。
ふと目が合った私に、隣のホールのコンサートに来ていたのだけど、
こっちから聞こえてきた歌声が気になって、名前を確認しに来たのだ、と話してくれました。
良い声だ、とも言ってくださいました。
アッキーの歌声が、こんな風に誰かの心に届いたことが、なんだか嬉しくて嬉しくて泣きそうになって、
でも、涙は堪えて、「中川晃教くんです!」とおじさまに向かって連呼してしまいました。
「あそこでCDも販売されてます!」と回し者的なことも言っちゃった(^^;)
おじさま、何度も名前を繰り返していたから、覚えてくださったかな?
いつか、アッキーのコンサートに来てくださるかな?
来てくださるといいなあ。
そして、楽しんでくださるといいなあ。
そんな風に思いながらやっぱり夢心地のままホールを出たのでした。

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