猫要素補充!

猫が好きです。

いや、お友達からすれば今更何を、という感じでしょうが、とにかく猫が好きです!
小学校6年の時から2年前まで、実家にはずーっと猫がいました。
仕事柄家を空けることが多いので、一人暮らしの部屋で猫と暮らすことは諦めていたので、
時々実家に帰っては「誰だっけ?」という目で見てくるおばあちゃん猫を愛でていたのですが、
ここ2年は本当に猫要素が足りなくて!
職場の庭や街で猫を見かけたり、お店で猫グッズを見かけると、
ふらふらと寄っていっちゃうくらいには足りてません(笑)。

でも、まさかこの舞台で猫要素を補充できるとは・・・しかもとんでもなく可愛いニャンコでございましたv


「しゃばけ 参 ~ねこのばば~」

2018.5.6 マチネ シアターサンモール K列10番台

出演:植田圭輔、中村誠治郎、藤原裕規、福井将太、法月康平、石坂勇、
    あきつ来野良、市川真也、田中大地、松山裕樹、椎名鯛造


昨年観た2作目がとても面白かったこの作品。
今作では植田君の若旦那が復活!ということもあって、観に行きたいなあ、と思っていたのですが、
お休みの予定が全く立たず、最悪当日券で・・・なんて思っていました。
が、そんな私の目に飛び込んできたのが、

日替わりゲスト ねこまた役 椎名鯛造

の文字!!
いやもうこれは行くしかないでしょう!と(笑)。
幸い、椎名くんの唯一の出演日がGW中のお仕事当番から外れていた日だったので、
速攻チケットを確保いたしました。
それにしても、新潮社さんの通販でチケットも扱ってるんだね・・・初めて知りました。


物語は、前作の続きの時間軸。
廻船問屋且つ薬種問屋の病弱な若旦那・一太郎(植田圭輔)と、
彼の回りにいる妖たちの繰り広げる日常非日常を描いた連作短編の内の1作「ねこのばば」の舞台化です。
大切にしていた天界の桃色の雲をなくしてしまい落ち込んでいる若旦那の下に、
猫又の玉千代(椎名鯛造)たちが助けを求めてきます。
亡くなった主人の家族から主人を呪い殺したと疑われ、
妖封じで有名なお寺につかまってしまった仲間を救ってほしい。
若旦那の身体が第一!なにいやの仁吉(中村誠治郎)に速攻却下されながらも、
屏風のぞき(藤原裕規)や守狐(福井将太)たちの助力もあって、
なんとかその寺―――広徳寺まで行くことのできた若旦那。
しかし、寺に着いたとたん、彼らは僧侶の死体に出くわしてしまいます。
妖封じの得意な寛朝(石坂勇)に請われ、猫又(なりかけ)を解放してもらう代わりに、
下手人を探す手伝いを始めた若旦那ご一行。
妖たちの手を借りながら、彼らが辿り着いた答えとは・・・?

というような物語。
原作は連作短編なので、一つ一つの物語が繋がって一つの結末に辿り着く形なのだけれど、
このミュージカルはその中の1作で・・・
うーん、ちょっと薄味だったかなあ、というのが正直な感想だったり。
いや、面白かったんですよ。
バラエティに富んだ楽曲も、個性的なキャラクターたちも、推理小説的な要素も、
とても楽しませていただきました。
でもこれ、休憩入れて2時間ではなく、1時間半くらいにきゅっとまとめても良かったんじゃないかな、と思った。
前作が、2つのお話を前半後半で描いて、最後にそれを上手く繋げていった形だったのですが、
それに比べると、どうしても冗長な感じがしてしまって。
それが個人的にはちょっと残念だったかなあ、と思いました。
でも、そう思う反面、これだけの時間をかけて描きたかったことがあるのもわかるのです。

若旦那の葛藤。
若旦那を囲む妖たちの願い。
妖が見えることを受け入れられない若き僧・秋英(法月康平)の苦悩。
そして、若旦那がなくしてしまった“桃色の雲”を探しに旅立った佐助への想い―――

そんないろんな要素を、とても丁寧に描いてくれていたと思うし、
それは「しゃばけ」原作に対しての愛情でもあると思う。
―――それでもいろいろ思っちゃうのは、個人の我儘なんだろうな(^^;)


若旦那役、植田くん。
名前は以前から知っていましたが、舞台で拝見するのは初めて・・・かな?
ほやん・・・とした雰囲気と、まろやかな語り口がとても若旦那でしたv
更に言えば、あの足場の不確かさが、見事に若旦那だったと思う。
生と死。
人と妖。
その境にあって、そのどちらも受け入れているようにも、
明確な居場所を探しているようにも見える・・・そんな若旦那でした。

仁吉役は中村さん。
凄いな、去年観た左近と同じ人とは思えない・・・!
眉目秀麗で聡明で最強で過保護なにいやを、見事に形作ってらっしゃいました。
基本ずーっと眉間にしわがよってるんだけど、
若旦那が元気になったり、ご飯をお代わりしたりすると、
ふにゃっとその表情が笑み崩れるのがまさに仁吉!(笑)
若旦那の祖母のおぎんとの縁を示唆するようなソロ曲もあって、
そこからも若旦那への強い気持が感じられました。
原作・・・の外伝枠だったかな?
若旦那の生まれ変わりを待ち続ける妖たちの物語があったと思うのだけれど、
それを思い出して、ちょっと泣けてしまいました。

藤原さんの屏風のぞきは、相変わらずの艶っぽさと粗忽さ(え)とノリの良さが素晴らしくv
守狐な福井くんと一緒に、基本笑いを取る立ち位置なのだけれど、
ふとした瞬間にすっと真顔になったときの眼差しの鋭さが、
彼が人ではなく妖であることをリアルに感じさせてくれて、目が離せませんでした。
今回、ちょっと近くで見ることのできる席だったのですが、
紅白の石畳文様の着物の繋ぎ合わされた一枚一枚に、綺麗な織があるのに気づけたのも嬉しくv
遠目ではわからないこういう細かな衣裳の意匠を見つけると嬉しくなっちゃいますね(*´▽`*)
それにしても、守狐と屏風のぞきが歌う♪もしかしての歌 にはめっちゃ笑いました!
というか、この曲すっごい頭に残って困ります(笑)。

守狐な福井くんは、開演前に本を読んでいたら、いきなり中通路に飛び出してきて、凄いびっくりしました!
近くで見ると、思っていたより背が高くて、当然しっかりイケメンでした(笑)。
物販のお手伝いをしていたらしい・・・凄いサービスだな!
守狐は屏風のぞきと一緒に物語をかき回す役柄だったけれど、いつか彼メインのお話も観てみたい気がする。
原作にあったっけ?
そういえば、観劇しながら、守狐の衣裳と同じ柄の着物を持っていることに気づきました。
祖母か曾祖母の古い伊勢崎銘仙なのだけれど・・・今度観劇の機会があったら着て行ってみようかな。
いや、そんな勇気はない(笑)。

秋英役の法月くんも、以前から名前は知っていましたが、拝見するのは初めて。
めっちゃいい声の子ですね!
前回の岡村さんや平野くんもだけれど、物語の中心に位置する人の歌声に説得力があると、
格段に舞台の質が上がるなあ、と思います。
武家の出で所作が綺麗、というのを若旦那が言っていましたが、
真っ直ぐに背を伸ばして、でもどこか寄る辺なさを感じさせる佇まい、上手いなあ、と思いました。
最後に彼が辿り着いた「己こそ己の寄るべ 己を置きて誰に寄るべぞ」という言葉が、
このミュージカルの一つの答えで。
それに辿り着いた秋英の爽やかな笑顔が印象的でした。

寛朝役の石坂さんは、姿も声もとにかく渋い!
怖い顔ー!と劇中で何度も言われますが、顔が怖くてもあの美声なら許されると思う!(笑)
寛朝のとんでもなさだけでなく、思慮深さや情も感じさせてくれました。

前回に引き続き、今回も多彩な役柄で大活躍だったあきつ来さん!
下手人の僧の激白も迫真の演技だったし、妖の動きも楽しかったv
客席降りで結構近くで踊ってくださった時には思わず凝視してしまいました・・・って、ただのファン?(笑)

そういえば、今回黒子はあんまり出てきませんでしたね。
桃色の雲と、説明の木枠の時くらいかな?
桃色の雲は、風船3つを薄布で纏めた形で、最初に出てきた時はあまりのチープさに、
これはないだろう?!と思ったのですが、
後方席センターから見ると、雲そのものではなくて、
それに当たった照明が作り出す淡い光の広がりとか、壁に映る不思議な影の動きとかがとても綺麗で、
なるほど、これもありかも!と思いました。

そして!
日替わりゲストの猫又・玉千代役、椎名鯛造くん。

めっっっっちゃ!!
可愛かったです!!!

いや、良い大人の男の人に可愛いは失礼なのかもしれないけれど、
あのオレンジベースのキュートな衣裳と黒い猫耳を違和感なく着こなせるんだから、
これはもう自身を持って可愛いと言いきります!
日替わりゲストということで、舞台の賑やかし担当、という感じではありましたが、
台詞に「にゃ」が入るだけではなく、動きとかもちゃんとニャンコっぽかったし、
(まさかここで猫要素を補充できるとは!
 他の三毛と斑の猫又くんも癒し系な感じでしたv)
登場シーンでは身の軽さを駆使したダンスを見せてくれたし、
最初、仁吉にぱちんと叩かれた頬を、ずーっと抑えて痛いアピールしてて、
最後に登場した時も、それを引っ張ってちゃんと回収しているところとか、さすがでしたv
エチュードで鍛えた瞬発力発揮!という感じでしたね。
あの、屏風のぞきと守狐のシーンは、多分日替わりゲスト任せの日替わりだと思うのだけど、
猫又な部分と素な部分が両方見れて、しっかり堪能いたしました。
修行道具を拝借してきた、と言ってスイッチを押すとばちっと電流が流れるペンみたいなのを持ってきて、
3人でロシアンルーレット的なのをやるんだけど・・・あの体を張った実験はとんでもないと思うよ(^^;)
最後巻き込まれた仁吉が、なんとか仁吉でいようとしていたの、偉かった!(笑)

こういうわちゃわちゃした楽しい感じも好きだけど、今度はがっつり芝居をする椎名くんが観たいなあ。
刀ステのチケット惨敗した自分のチケ運の中が本当に哀しい・・・

そんなこんなで、いろいろ思うところはありながらも楽しく見せていただきました。
作中、若旦那のために旅に出た佐助から来た手紙を、若旦那が読むシーンがありました。
若旦那の歌う、♪佐助からの手紙 を聴きながら、ちょっと涙してしまったのは、
前作の佐助のことを思い出してしまったからかもしれません。
あの事故が、この舞台にどんな影響を与えているのか私は知らないし、
それを知ることはこの舞台を観ることに必要不可欠なことではないと思う。
それでも。
あの曲に込められた願い、そして、この物語の中の一人一人が見つけた寄る辺に、
想いを馳せるのを止めることはできませんでした。

自分を強くも弱くもする、大切な大切な何か。
この物語はきっと、そんな“何か”を探し、見つけ、抱え、手放したものたちの、物語。

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