理想の男

梅雨の中休み、と今朝天気予報で言っていましたが、今週はかなり暑くなりそうですね。
連日30℃越えとか、ちょっと勘弁して欲しいなあ、と思いつつ、夏の花をめでる毎日です。
夏の空というと、なんとなく天の川が思い浮かぶのですが、
そういえばしばらく天の川を見ていないなあ。
今年は舞台の上の銀河だけでなく、リアルな天の川も観にいけるといいな、と思いつつ、
この間入ってきた銀河の記録をしておこうと思います。


「銀河鉄道999 GALAXY OPERA」

2018.6.23 ソワレ 明治座 1階11列20番台

出演:中川晃教、ハルカ、染谷俊之、矢沢洋子、雅原慶、美山加恋、入野自由、お宮の松、小野妃香里、
   塚原大助、凰稀かなめ、平方元基、岡崎大樹、高木裕和、高橋里央、出口栄一、富田大樹、
   長尾哲平、中島大介、バレッタ裕、藤田勇紀、森内翔大、森田力斗、安里唯、池田美千瑠、新橋和、
   望月ちほ、安室夏、横関咲栄


というわけで、今月2度目の明治座に行ってきました。
前回は、1回から4階まで人で埋まってるような状態で、
圧倒されるというかちょっと怖いくらいだったのですが、
今回はとてもまったりした感じで、ラウンジの喫茶室でクリームみつまめとか食べちゃいました(笑)。
普段の明治座がどんな感じなのかは良くわかりませんが、やっぱり前回が規格外だったんだろうな(^^;)

この舞台は、「銀河鉄道999 40周年記念作品」と銘打たれたもの。
小学校のころに、夕方にやっていたアニメ(たぶん再放送)を見ていた記憶はあるのですが、
内容はほとんど覚えておらず・・・
正直、鉄郎とメーテルの名前とビジュアルしかわからない、という状況での観劇でしたので、
新鮮な気持ちで楽しむことができました。

機械伯爵(染谷俊之)に母(小野妃香里)を殺された少年・鉄郎(中川晃教)が、
謎めいた女性・メーテル(ハルカ)と共に銀河鉄道999で宇宙を旅するなかで、
沢山の人たちと出会い、成長し、そして母の敵をうつまでを描いた物語。
999が、どれだけ長い物語なのかは知らないのですが、多分一部分、なのでしょうね。
焦点が鉄郎にあたっていることもあり、メーテルの謎は深まったままで終わってしまったのですが、
これはもしや続編があるということなのかな・・・と思いました。

全体の感想は、不思議なスタンスの舞台だなあ、というもの。
キャラクターのビジュアルをたぶんかなり正確に再現している(機械伯爵は顔があったけど)のですが、
2.5次元というにはちょっと違うような気もするし・・・
演出も、光を多用した、ライブみたいな感じの照明が印象的だったのですが、
同時に999の描写とか、時間情の中枢(?)のセットとか、
懐かしい感じというかなんというか・・・ぶっちゃけちょっとチープな感じで、
照明との違和感が結構あったりしたのですが、観終わってふと思ったのが、
このセットや演出って、アニメをかなり忠実に再現してるんじゃないかな、ということ。
記憶が曖昧なので、誤解かもしれないのですが、
原作アニメをお好きな方なら、あのシーン!とか、あのキャラクター!とか、
楽しい発見もあったんじゃないかな。
そう思うと、この舞台って限りなく2次元に近いものだったのかもしれないなあ、と思いました。

残念なことに私は原作を良く知らないので、ひとまず役者さんの感想を。

星野鉄郎役は中川晃教くん。
これまでいろんなところで、35歳にして16歳を演じる云々語ってましたが、
いやいやまだまだ10代全然いけるって!と思いました(笑)。
声の感じもなのですが、佇まいが見事に10代だったように思います。
母を亡くす時はまだ10歳くらいなのかなー。ちゃんと幼さが感じられたし、
“今”の鉄郎は、発展途上で覚悟と情熱だけはあるアンバランスなティーンエイジャー感がありました。
冒頭のラップは、歌声の見事さもですが、細かなステップのダンスに目を見張る思いでした。
アッキー、こんなに踊れるんだ!(え)
その後も、思っていたよりもかなりアッキーの歌が多くて、且ついろんな雰囲気の曲があって、
アッキーの演技も歌声も、しっかり堪能させていただきました・・・と思う(笑)。
いえ、かなり怒涛の情報量だったので、瞬間瞬間の感動は私の中に残っているんだけど、
実際の情景をちゃんとは覚えられていなくて(^^;)
でも、今回一番印象的だったのは、トチローとの曲かなあ。

大山トチロー役は、入野自由くん。
若かりし日の松本先生も演じられていて、途中で惑う鉄郎を導くために、
松本先生がトチローになったのにはちょっとびっくりしました(笑)。
トチローは、なんというか理想的な男なんだろうな、と思った。
鉄郎が惑い成長していくリアルタイムに共感できる存在であったり、
キャプテン・ハーロックが誰もが心惹かれる憧れの存在であったり、
機械伯爵が想いを歪められた悲しきヒールの魅力をもつ存在であるのとは違って、
絶対的な理想形―――あるいは完成形としてそこに存在していたように思いました。
この男なら、クイーン・エメラルダスだって惚れるし、
キャプテン・ハーロックの盟友にだってなるし、
鉄郎の成長のきっかけにだってなり得るなあ、と納得しちゃう感じ。
そんなある意味凄まじい存在を、入野くんは柔らかく、熱く、繊細に、そして深みをもって演じていた。
トチローの歌声の持つ優しさと、聡明さ―――そして、思わず息を呑むような力強さ。
その想いを受け止めるアッキーの鉄郎の歌声も、1曲の中で大きな変化を遂げていたように思います。
でもって、二人の歌声の重なりが、本当に本当に素晴らしかったんですよ!
ぶつかり合うのでも、打ち消し合うのでももちろんなく、
かといって、ぴったり重なったり融け合ったりしているかというとそれも違って、
・・・上手く言えないけれど、ずっとずっと聴いていたくなるような心地よさがありました。
ここ数日、たまたま鉄郎と同じ年くらいのころの入野くんの歌声が入ったCDを聴いていたので、
なんだか妙に感慨深い気持ちになってしまいました(笑)。

機械伯爵役は染谷俊之くん。
刀ステの1作目の鶴丸さんに見事によろめいたので、いつか舞台で拝見したいなあ、と思いつつ、
なかなか機会がなくて、今回初めて生の舞台で拝見することができました。
登場シーンはすくないけれど、凄まじいインパクトのある役でした。
というか、冒頭、銃を担いで出てきた時のあまりの麗しさに目を見張ったよね(笑)。
やっていることはとんでもないのだけれど、倒れた鉄郎の母の最期を見つめる目や、
語る言葉の忌まわしさの中に在る生命への希求のような気配に、機械伯爵への興味が掻き立てられました。
鉄郎に追い詰められた時の下衆っぷりやあの甲高い笑い声に、
ほんとに底の浅い悪役キャラなのかなー、とちょっと思っちゃったんですが、
その後、鉄郎の構える銃の前に立つ彼の凛とした横顔と、静かな情熱の感じられる言葉に、
瞬きするのも忘れて見入ってしまいました。
あの瞬間、鉄郎は母の敵をとることはできたけれど、機械伯爵に勝つことはできなかったんだな、と思う。
だからこそ、彼はその先の旅へと踏み出したんだろうなあ。
その後語られた機械伯爵の過去や、リューズとの関係性を、もっと深く知りたくなりました。

リューズ役は矢沢洋子さん。
初めて拝見する方ですが、2幕冒頭のギターの弾き語りの情感に、思わず引き込まれました。
基本無表情なのだけれど、その佇まいや眼差しから伝わってくるものも多くて。
機械伯爵を止めることも、彼の時間を止めることもできずに、
けれど決してそのそばを離れずに、共にその罪に身を浸していたリューズ。
最後、機械伯爵の口づけは彼女には届かなかったけれど、
機械伯爵が鉄郎にしたリューズの命乞いは偽りだけではなかったんじゃないかなあ、と思う。
機械伯爵も、リューズを解放したくて、でも手放せなくて・・・
そういうそれぞれに二律背反する想いの中で、彼らは彼らだけの時間を過ごしていたんだろうなあ。
そして、これからも、リューズはその時間を彷徨うんだろうな。

というか、今回女性陣の歌声が本当に素晴らしく!
凰稀さんと小野さん以外は全く知らない方ばかりだったのですが、
それぞれに肌触りの違う歌声が魅力的で、1曲くらいずつしかソロ曲がないのが、
本当に残念というかもったいないというか贅沢というか(笑)。

メーテル役はハルカさん。
本業は歌手で歌人、ということで良いのかな?
硬質な肌触りの歌声と、淡々とした台詞回し、そしていつも何かを探しているような表情が、
なんというか不思議な異質感を醸し出していて、
それが“メーテル”という存在にとても似合っていたように思います。
彼女の背景は結局ほとんど語られないままでしたが、観終わった後かなり気になってしまって(^^;)
続編があったら観に行ってしまうかもしれないなあ。

シャドウ役は雅原慶さん。
・・・凄かった!!
役柄の設定もとんでもなかったんですが、そのとんでもなさにちゃんと説得力を持たせる歌声に、
鉄郎と一緒に意識を持っていかれそうになってしまいました(笑)。
ちょっと雰囲気が金志賢さんっぽいかなあ、とおもったら、この方も四季出身なのですね。
納得しちゃいました(笑)。

凰稀さんのクイーン・エメラルダスはとんでもなくかっこよかったです!
さすがラインハルトを演じたことのある方ですねーv
殺陣の剣捌きも鋭く滑らかで、でも容赦ないところがさすが(笑)。
(というか、殺陣で音響が入らないのが物足りなく感じるのは刀ステの弊害かな(^^;))
強くて凛々しくて、でもどこかたおやかさもあるところが素敵でした。
トチローを想って歌った曲には、思わず涙しそうになりました。

小野さんは、久々に拝見しましたが、3人の母親を、見事に演じ分けてらっしゃいました。
トチローのお母さんの情感には思わ泣いたよね・・・
トチローは、二度とお母さんに会うことはできなかったけど、
鉄郎は全ての旅の終わりに、もう一度彼女に会いに行くのかなあ・・・行ってくれるといいな。

平方くんのキャプテン・ハーロックは、なんというか美味しいところを全部持っていった感じ?(笑)
あの酒場のシーンの登場のかっこよさはとんでもないのではないかと!
ある意味象徴的な存在なので、物語に深く関わる感じではなかったですが、
彼もかなり贅沢な使い方だなあ、と思いました(笑)。

塚原さんのアンタレスは、設定的にツッコミどころ満載でしたが(え)、
とんでもない強さに、鉄郎と一緒にちょっと呆然としました・・・
美山さんのクレアとお宮の松さんの車掌さんは癒し系でしたねー。
幕間のお二人の掛け合いがとっても楽しくて、微笑ましくて、こっそり拍手を送っていました。
昨日の公演ではしっかり拍手が起きていたようで良かった(*^_^*)
アンサンブルさんは踊れる方が多かったのかな。
ダンスもですが、殺陣もかっこよかったです。
いろんな役をされていたので、カーテンコールで見なさんが並んだ時、
これだけの人数しかいなかったのか!とびっくりしました。

この舞台、いろんな意味で結構挑戦的な舞台なのかなあ、と今になって思っています。
物語そのものを楽しむには、記念作品的な要素が多かったようにも思いますが、
十分楽しませていただきました。
素敵な曲が多かったので、DVDだけでなく、音源も出してくれると嬉しいなあ、と思ったり。
とりあえず、鉄郎とトチローの曲はもう1回聴いてみたいです!

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