渇望という糧

前回のブログから3週間が過ぎました。
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか?
緊急事態宣言も解除されて、徐々に舞台も再開の動きが見えてくると同時に、
公演中止のお知らせも届く日々が続いています。
もともと観劇以外はあんまり日常的にお出掛けや外食もしないので、
実はあまりストレスなく引きこもり生活を満喫している私ですが、
やっぱり観劇に行けないのはちょっと辛いなあ。
というか、このまま観劇に対する積極性とか気持ち的な体力が失われるのではないかと、
そろそろ危機感を覚えてきているかも・・・・
配信の舞台はなるべく観ようと思っているけれど、それはそれで気合がいることも判明(笑)。
なかなか数は観れませんが、今回久々に配信での観劇をしたので一応記録しておこうと思います。


リーディングシアター
「緋色の研究」

2020.6.18 配信(実際は19日にアーカイブで観劇)

原作:アーサー・コナン・ドイル
脚本・演出:毛利亘宏

出演:有澤樟太郎、鈴木拡樹


というわけで、今回はこちらの配信を見ました。
「シャーロック・ホームズ」シリーズは、小学生の頃に子ども向けの本で読んだり、
その頃某ワンコのアニメを見たり、某舞台を観たり、
最近は「憂国のモリアーティ」に嵌ったり(これは面白いです!)したくらいで、
実はあまりなじみがなかったりします
なので、この二人の出会いの物語も、なんとなくの知識しかなかったので、
どういう謎解きだったっけ?と奥を探りながらとても楽しませていただきましたv

舞台の上には2客の豪華な一人掛けソファとローテーブル。
(ソーシャルディスタンスはばっちり!/笑)
後ろには大きな本棚(の映像)と、チャイナボーン風の大きな花瓶に活けられた豪華な花。
基本的に役者さんはそのソファに座ってのリーディングなのですが、
控えめだけど雄弁な音楽や、一瞬でその場の雰囲気を変える照明が、
役者さんの演技と相まって、奥行きのある舞台を作ってくれていたように思います。
1幕最後の、犯人を捕まえて仁王立ちしてドヤ顔なホームズと、
びっくりして彼を見上げるワトソンの引きの映像とか、絵みたいに綺麗だったなあ。
というか、解決編の前に休憩がある構成も、小説みたいで心憎いな、と。

出演者を知ったとき、どちらがどちらを演じるのかなあ、と楽しみにしていたのですが、
鈴木くんがワトソン、有澤くんがホームズでした。

鈴木くんのワトソンは、最初の印象は鈴木くんにしては普通に上手な感じだなー、というものだったのですが、
物語が進むにつれて、これはめっちゃ大変だ!と思いました。
いやだって、ワトソンとしての語りと台詞以外にもたくさんの役を演じてるんですよ。
有澤くんがホームズと犯人のホープ、そして一部レストレードを演じていて、
そのほかの役は刑事二人も少年探偵団(違)も老婆もワトソンの友人も全部鈴木くん!
それぞれに声音だけでなく表情も変えてらっしゃいました。
正直なことを言ってしまえば、ちょっと曖昧に感じる部分もあったけど、
リハ1回だけ(と言っていた気がする)だったら十分ではないかと。
実際、きちんと稽古期間を持てるのであれば、市村さんや成河さんみたいに、
ガチの一人舞台をする鈴木くんも観てみたいなあ、と思いました。
個人的には、ワトソンの中でのホームズに対する距離感が変わっていくのが鮮やか。
軽い興味から、観察、感嘆、心配を経て、一周回ってワクワクの倍増した興味へと、
螺旋のように距離を縮めて戻ってくる感じ?
最後の「僕が書くよ!」(だったかな?)のキラキラした表情が可愛かったですv

有澤くんのホームズは、変人度(え)は低くて、
理知的でスタイリッシュで、皮肉屋に見せてるけど真摯さのある、
とても素直で好青年なホームズでした。
ソファに深く腰掛けてあの長い足を組むとか、凄い絵になる感じ?
要所要所に入れてくる仕草も余裕がありました。
でもって、2幕でのホープとしての語りもとても良かった!
ホームズとは全く異なる影のある表情は凄味があって、
ホームズよりは若干ゆっくりで朴訥な語り口がホープという男の在り方を見せてくれました。
というか、ホープが復讐を誓った瞬間の表情といったら!
照明の効果もあったとは思いますが、悲しみ、怒り、後悔・・・そんないろんな感情が、
複雑に混ざり合って、むしろ穏やかに見えてしまう。
そんな印象を受けました。
うん。彼のホームズ、結構好きかもしれないな。

終演後にはアフタートークもあってお得感がありました。
トークで語られていた部分を見なおせるのはアーカイブの良いところですね。
鈴木くんが、台本が手元にある幸せ、というようなことをおっしゃっていましたが、
ほんとにそうなんだろうなあ、と思いました。
というか、常に台本があるって、めっちゃ売れっ子ってことだよね? さすがです。
お二人とも出演舞台の上演中止を経験されて、きっと辛かったろうな、と思う。
有澤くんのWSS3とか、かなりの挑戦だっただろうし。
でも、このトークで二人から感じた、喪失感というか渇望というか、
そういう気持ちが彼らの未来の糧になってくれるといいなあ、と思いました。

さて、このリーディング、一日ずつ5組で行われていまして。
結構面白かったから、他の組み合わせも購入してみようかなあ。
それぞれに魅力的なホームズとワトソンを見せてくれそうな気がするし。
もうちょっと悩んでみようと思います。

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