瓔珞の音

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zoom RSS その名はモリーナ

<<   作成日時 : 2010/02/14 17:52   >>

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東京での観劇+ライブな週末からもう1週間が経ってしまいました。
研修もハードになりましたが、今週は研修仲間とのイベント(笑)が目白押しで、あっという間の1週間でした。
こんなに活動的に動き回るのって、たぶん私的には非常に珍しいはず・・・
アパートの部屋にもなじんできて、
研修仲間ともとても楽しくやっていて、
でも、やっぱり大阪での生活は”非日常”なんだなあ、と思います。
この時間はずっとは続かないと、
この人たちとは、もう少ししたらめったに顔を合わせなくなるのだと、
そうわかっているからこその、テンションの高さ・・・なのかな?

さて、では私の普段の”非日常”でありつつも、今の私にはより”日常”に近い観劇の記録を。
究極の”非日常”の中で、自分自身を変えてしまう何かに出会ってしまった彼らの物語の―――



「蜘蛛女のキス」

2010.2.6 マチネ 東京芸術劇場 中ホール 1階G列10番台

出演:石井一孝、金志賢、浦井健治、初風諄、今井朋彦、朝澄けい、縄田晋、ひのあらた、田村雄一、
   照井裕隆、笹木重人、長内正樹、辻本知彦


基本的な感想は初回に観たときと大きくは変わらないのですが、
この日の舞台、金さんの蜘蛛女の最初の声にまず鳥肌が立ちました。

暗い舞台に響き渡る、粘度のある歌声。
決して人の体温ではないのに、どこか生暖かさを感じさせる歌声。
とても恐ろしいのに、魅入られずにはいられない色を持った歌声。

本当に、凄い、と思いました。
その後のダンスも歌も、そして闇の中からすっと現れるときの存在感も素晴らしくて、
大好きな役者さんのお一人になりました。
ヴァルトシュテッテン男爵夫人(だっけ?)とかダンヴァーズ夫人とか見てみたいかも・・・

オーロラと蜘蛛女、そしてモリーナの関係性はやっぱり私にはきちんと理解はできなかったけれど、
今回の舞台では、オーロラと蜘蛛女の境界はものすごく曖昧に見えました。
モリーナが恐れ嫌悪した蜘蛛女。
でも、蜘蛛女こそがオーロラの本質なのではないかな、と。
そして、モリーナにとっても蜘蛛女はより身近で自分に近い存在だったのではないか―――
毒に苦しむヴァレンティンを介抱しながら、
自ら思い描いたはずの華やかなオーロラに目もくれず、
ヴァレンティンの枕を抱きしめるモリーナの暗い目を正面から見たときに、
なんだかそんな風に感じてしまったのです。


石井さんのモリーナは、この日もとてもうざいけど可愛らしかったですv(え)
2幕のピクニックの演出のときの、「大波〜小波〜」からの一連はアドリブなんですねー。
真正面であのモリーナのテンションを見ると、
これはもうヴァレンティンと一緒に温い笑いで見守るしかないかと(笑)。
でも、時間を重ねるごとに近いづいていく自分とヴァレンティンの距離、
そして、どんどん変わっていく、ヴァレンティンの自分へ向ける視線を受けとめるには、
モリーナはああいう風におどけるしかなかったのかなあ、とも思う。
そういえば、最後にモリーナがヴァレンティンに語りかける言葉が、
大阪と違ってた気がするんですが、気のせいかな?


浦井くんのヴァレンティンは、下手側の席だとちょっと目が離せないな、と思ってしまった。
最初のぴりぴりした雰囲気が、徐々に柔らかくなっていくのが、
彼がモリーナに心を許していく過程を、クリアにしてくれたように思います。
それでも、現実ではない”オーロラ”を思うことで現実を見ないようにしようとするモリーナを、
この時点での彼は受け入れることはできなかった。
だって、彼は現実を変えていくために戦うことでしか、生きてくることができなかったんだから。
そして、現実を変えていくためには、現実と真正面から対峙するしかなかったんだから。
でも―――

ヴァレンティンのモリーナへの感情は、初回に見たときと同じ印象だったのですが、
最後に、ヴァレンティンが「その名はモリーナ」と歌い上げたあと、
自分のベッドで膝を抱える終わり方が、ちょっと理解しがたかったんですね。
でも、この日見て、ベッドに座り込んだヴァレンティンの表情を見たときに、
一気に全てが繋がったような気がしました。

彼の目は、1幕冒頭でモリーナが「その名はオーロラ」と歌うときの、あの恍惚の表情と全く同じだった―――

ヴァレンティンにとってモリーナは、本当に”蜘蛛女”になったんだと、
そしてそれは、現実と戦うことでしか生きてこれなかったヴァレンティンが、
現実から目を背けた瞬間だと、そう思ったら、なんだか胸がかきむしられるような気持ちになりました。
それでいいの?!とヴァレンティンを揺さぶりたいような、
それでいいのよ、とヴァレンティンを抱きしめたいような・・・すごく複雑な気持ち。


2度目に観ると、前半で使われる言葉が、いろんな形で後半に回収されていることに気づきました。
前回書いた、「自分を貶めるな」発言も、前半でヴァレンティンがモリーナを責める言葉として使われていた。
そういうことがわかっただけでも、2回観た価値があったなあ、と思いました。
そして、やっぱりこの舞台はセンターか、せめて下手側から見たほうがいいなあ、とも。
前回の上手側でも十分楽しめましたが、舞台の奥であんなにいろいろな映像が使われていて、
(蜘蛛の巣が壁に浮かび上がるの、凄い好みでしたv)
そしてあんなにいろいろなところで蜘蛛女が出てきていたのには、やっぱり気づけなかったので。
でも、下手だと、今井さんがちょっと遠いんですよね〜。それが残念。


ひのさんと田村さんの看守のお二人は、この日もとても怖かったです・・・
ひのさん演じるマルコスの方が直接的な乱暴さがあるように思ったのですが(というか、モリーナ担当?)、
田村さんのエステバンは、ものすごく深いところまで屈折しているように思いました。
モリーナが釈放された後の、ヴァレンティンへの拷問は、ほんとに見ていて辛かった・・・
一瞬ほんとに蹴りが入ってるように見えてしまって、本気で浦井くんを心配しちゃいましたよ(え)。
この看守たちにも、きっといろいろな背景があるんだろうなあ・・・
でもって、「モリーナのママのチキン」を作ってるのは、この二人なんだよね。
ヴァレンティンには絶対秘密だな(笑)。


モリーナの職場(?)の店主を演じていたのは照井さんだったんですねー。
カーテンコールでいじられてて可愛かったです(笑)。
ダンサー/囚人のみなさんはきちんと区別をつけられなかったんですが、
神への祈りを歌っていたのも照井さん・・・だったかな?
凄くいい声でしたv
囚人役さんたちも区別ができるようだと、きっともっと楽しめたんでしょうね。
公演期間としてはきっとそれほど長くはなかったと思いますので、
また是非再演して欲しいなあ、と思います。

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