瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2011/09/16 22:48   >>

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夏休み明け、怒涛の一週間の終わりがやっと見えてきました。
仕事もいつになく怒涛だったのですが(普段70%の利用率が90%越えてるんです・・・/涙)、
今週はアフターファイブが凄かった・・・

月曜日はハイテンションな歓送迎会。
火曜日は日付が変わるまで座る間もない当直。
水曜日は研究会。
木曜日も研究会。
金曜日の今日は何もなかったけれど、
明日の土曜日は東京でミニ学会。
うーん、「一週間」の歌みたいになってますね(笑)。

そんな感じでパタパタしていて周りを見る余裕がなかったのでしょうね。
今朝、通勤途中の畦道に沢山の彼岸花の蕾があることにいきなり気付いてしまいました(笑)。
花束や、ちいさなぼんぼりの灯りのように固まって咲く彼岸花も、
何故か一本だけ凛と咲く彼岸花も大好きです。
これから毎朝の通勤が楽しくなるなあv

で、明日のミニ学会の後は、例の如く観劇の予定。
さすがに3回分の観劇記録を書き分ける自信はないので(笑)、
さらっと観劇記録、行って見ましょう!


「ロミオ&ジュリエット」

2011.9.8 ソワレ 赤坂ACTシアター 2階B列30番台

出演:山崎育三郎、フランク莉奈、浦井健治、上原理生、石井一彰、岡田亮輔、石川禅、安崎求、大島れい、
    ひのあらた、中山昇、未来優希、涼風真世、大貫勇輔 他


シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」。
粗筋だけを知っていた頃は、あまり好きなお話ではありませんでした。
この舞台と同じく小池先生が演出された「Pure Love」も、
出演者の方々の歌や演技はとても素敵だったのに、物語的には受け入れられない部分もあったし・・・
でも数年前、蜷川さん演出の舞台で、
藤原竜也さんのふり幅の大きなロミオや、
鈴木杏さんの初々しいけれど芯の強いジュリエットや、
高橋洋さんの鬱屈したエネルギーが魅力的なマーzキューシオ、
そして、その悲劇を突きつけられた壌晴彦さんをはじめとする両家の親たちの存在感に、
初めて心の底から「この物語、おもしろい!」と思ったのです。
そして、それまでどうしても読み進むことのできなかったタニス・リーの「影に歌えば」も、
すっとその物語の世界に入り込むことができ、
リー特有のデコラティブな文章の中に息づく人々・・・特にマーキューリオ(マキューシオ)の鮮やかな存在感と、
エレクトラ(キャピュレット夫人)とレオパルド(ティボルト)の間の暗く深い思いに、
やっぱりリーは最高だなあ、と思ったものでした。

で、今回のこのミュージカル。
チケット発売前後はダブルキャストの発表に振り回され、
実はこの日のチケットも、大貫さん目当てで後から急遽とったものでした。
が、そのおかげで、とても素敵な瞬間に立ち会うことができましたv


物語の舞台は、古い遺跡と再開発、古いしきたりと無秩序な若者たち、
沢山の相反するものが混在する街ヴェローナ。
基本的な物語は原作そのまま。
でも、そんな不思議な時間軸を持つ空間の中、
携帯やメール、フェイスブックやPC、アロマセラピーなど、
現代的な言葉がいたるところにちりばめられていました。
衣裳も大人組はクラシカルなドレス、若者はストリート的なファッション。
基本的にモンタギューは白、キャピュレットは赤で統一されていて、
前者はドラゴンの鱗のような柄、後者は豹のようなアニマルプリントをアクセントとしていました。
どっちがどっち、と見分けるには結構わかりやすかったし、
時代を特定しない演出には合っていたのかなあ・・・音楽もロックやヒップホップ、という感じだったしね。
まあ、個人的には原作の時代の服がとても可愛くて好みだったので、
正統派な衣装と演出でも見てみたかった気もしますが。
宝塚はどうだったのかな?

音楽は、凄く良かったです!
とにかくキャストに歌える役者さんたちがそろっていて、
且つどの役にも見せ場やソロがきちんとあって、どの曲も聞きほれてしまいました。
個人的に一番好きなのは♪世界の王 。
メロディラインもかなり好みなのですが、
ロミオとマキューシオとベンヴォーリオの歌とダンスがとってもかっこよかったのですv
ほんと、ダンサーさんたちに負けてなかったもの!
基本、ダンサー組と上手く住み分けているのも安定感がありました。


思いがけず、この日は山崎ロミオをはじめ、Wキャスト二組目の初日。
つまり、ジュリエット役・フランク莉奈ちゃんのまさにデビューの舞台でした。

山崎くんのロミオは、とても優しい笑顔と歌声なのに、
身の内に爆発しそうな情熱とエネルギーを抱えているように見えました。
全てに退屈しているような様子も、いつか出会う大切な誰かを想う時も、
そのエネルギーを持てあまし、その出口を探しているように思いました。
そして、ジュリエットと出逢ったとき、彼の情熱は堰を切って溢れ出した―――
この春の「レ・ミゼラブル」のマリウスもそうだったのだけど、
とにかく背中に翼が生えちゃったみたいに恋に一直線な感じが、個人的にとても好きでした。
まあ、マリウスに比べると、もっと鬱屈したものを持っている印象でしたが。
でも、あのマリウスや、ヴォルフガングを経験する前の山崎くんでは、
ロミオの情熱は不完全だったかもしれないし、
もっと大人になってしまった彼からは、このロミオの焦燥は感じられなかったかもしれない。
そう思うと、まさに今この時、山崎くんがロミオを演じる意味があるように感じました。

莉奈ちゃんのジュリエットは、とにかくその懸命さと初々しさ、
そして"何か"を求め立ち向かう強さが、まさにジュリエット!という感じでした。
もちろん固さはあったし、歌もあれ?って思う瞬間はありました。
でも、基本的にとても綺麗な声だったし、時々はっとするようなドラマティックな歌声を聞かせてくれて、
先がとっても楽しみだなあ・・・と思いましたv
ただ一つ残念だったのが、あんまりあっさりと毒をあおっちゃったところ。
まあ、これは歌も脚本も演出もそうだから仕方がないのですが、
死者と共に霊廟に横たわり、目覚めたときにロミオはおらず一人かもしれない、
そもそも目覚めないかもしれないという恐怖に惑いながら、
最終的に毒をあおる決心をするジュリエットの長台詞がかなり好きだったので、
これだけで1曲あっても良かったのになあ、なんて。
ジュリエットが良かったので、余計にそう思ってしまいます。

浦井くんのベンヴォーリオは、人柄の良さが滲み出るような感じ。
もちろんマキューシオたちと一緒にキャピュレットとやりあったり、
周りの全てから愛されるロミオと、個性的なマキューシオの間での鬱屈した想いも感じましたが、
面倒見の良さと責任感、そして自分の無力さと向きあえる強さを感じました。
2幕、ロミオが追放された後、一触即発の両家の若者たちを抑えようとして阻まれたときの苦渋の表情から、
ジュリエットの死を知った後の♪どうやって伝えよう の流れは、まさに彼の独壇場!
あの広いACTシアターの舞台と客席全体に、ベンヴォーリオの想いを伝えてくれました。
ロミオに携帯をかけて留守電なシーン、1幕冒頭はコミカルな感じですが、
2幕はもの凄い悲愴感が漂っていて、私は笑うどころではありませんでした・・・
というか、あのシーンで笑いが起きちゃうのはちょっと可哀想かなあ。

マーキューシオは石井くん。
いやー、これまで幾つか彼のお芝居は観ているのだけれど、この役が一番似合ってる気がします。
ドレッド風の髪型と、ちょっと頬がこけた感じのメイクが、
彼のマーキューシオのエキセントリックな雰囲気と凄く合っていて、
ロミオと、そして多分自分自身へ向けた、暗い熾火のような想いが見え隠れしていました。
このマーキューシオなら、人にナイフを向けることも躊躇わないだろう、と思わせる危なさもあった。
その部分が凄い好きだったのですが、
その分、死の間際にいきなり素直な男の子になっちゃうのが、ちょっと???という感じだったかも。
もちろん、基本的にはいい子なんだろうと思うけれど、
このマーキューシオなら、最後まで強がって悪態をついてた方がいいのになあ・・・って、すみません(汗)。

上にも書きましたが、この3人が一緒に歌って踊るシーン、大好きでしたv
ダンサーさんが多いのと、ちょっと声質(というか発声?)が似ているので、
あれ、今のは誰が歌った?って一瞬混乱したりもしましたが(遠めだったしね)、
それぞれがそれぞれの動きや演技をしているのがわかって、もうどこに目を向けたらいいのやら(笑)。
カーテンコールで3人で踊ってくれたのも嬉しかったですv

ティボルトは上原さん。
今年のレ・ミゼのアンジョルラスがとても素敵で、こっそり注目していたのですが、
ティボルトもめちゃくちゃ良かったです!!
歌声はもちろん文句なしにかっこよくて聴き応えあり!でしたが、
今回は彼の作り出した"ティボルト"にやられた感じです。
ティボルトだけ2日連続上原さんだったのですが、
上原さんのティボルト、最初から最後まで殆ど笑顔なのです。
もちろん困惑や憎しみ、苦悩の表情もあるのですが、最終的には笑顔になる。
それも、自嘲や諦念の笑み、そして激しい感情を押し隠すための仮面のような笑みなのです。
実の叔母との関係、そしていとこへの恋情―――その二つの禁忌と、
更にはキャピュレットの跡取りという重圧の下で、
抑圧され、見捨てられ、変質していく彼自身の感情・・・
1幕で彼が歌う♪ティボルト は、本来の彼自身と、
周囲から求められる"ティボルト"という存在の狭間であがき続けてきた時間が感じられて、
その苦悩っぷりと純情さに、かなり気持ちを持っていかれました。

ロミオとジュリエットは"名前"を捨てて愛を選び、
ティボルトは愛を押し殺して"名前"に縛られ続ける―――
この対比も、この物語の鮮やかな1本の糸なのかもしれないなあ、と思いました。


そのティボルトと関係を持っているキャピュレット夫人は涼風さん。
いやー、もうひたすらにお美しかったです!
ティボルトを誘惑する姿も、全然卑しくも汚らわしくもなくて、
自分の愛するもの、大切なものをただひたすらに追い求めている、という感じ。
ジュリエットへの想いを歌うティボルトの後ろで、だんだんと表情が消え、無表情で薔薇を手折るシーン、
すごい静かだけど迫力がありました。
その後のジュリエットへのとんでもない告白も納得しちゃうような業の深さ。
彼女は母であるよりも女であることを選んでしまったけれど、
最終的には、ジュリエットを一番理解できたのは、彼女だったんじゃないかなあと思います。

キャピュレット卿は禅さん。
冷酷になりきれない情の深さを持つ父、という感じで、♪娘よ は聴き応え抜群でした。
でもって、このキャピュレット卿は婿養子に違いない!と思ってしまったり(笑)。

そんな冷え切った関係のキャピュレット夫妻とは対照的に、
モンタギュー夫妻はおしどり夫婦、という印象。
厳格で頼りがいのある父と、ちょっと過保護だけれど愛情深い母。
その二人に育てられたロミオが、ジュリエットを大事にするのは当然だなあ、と思いました。
モンタギュー夫人の大島さんとキャピュレット夫人の歌う♪憎しみ は耳に残ったなあ。

未来さんの乳母と中山さんのヴェローナ大公の歌声もとんでもなく素晴らしかったです!
1幕の始まり、ろうろうと響き渡るヴェローナ大公の歌声には、
有無を言わさず物語の中へ私を引き込む力がありました。
そして、キャピュレット夫人とは何から何まで対照的な乳母・・・
ジュリエットに寄り添ったのは乳母だったけれど、
ジュリエットを理解したのはキャピュレット夫人だった、と私は思います。
たぶん、ジュリエットを追い詰めたのは乳母のほうだったんじゃないかな。
安崎さんの神父さまは・・・笑いもしっかりとっていましたが、
若い二人をみまもる優しい視線と、その先に神の存在を感じようとする切実さが感じられました。
岡田さんのパリスも笑いを取ってましたねー(笑)。
あのピンクが似合うところが凄いなあ、と。
最後、霊廟でのロミオとの対決シーンがなかったのは、残念だけど納得。
だってこのパリス、ジュリエットのこと全然愛してなかったよね?

そして。
この舞台で一番の目的だった、大貫さんの"死"。
・・・ほんとうに、目を奪われました。
登場のシーンから、あ!って思ったし、出てくるシーンのどれも、
人に遮られて見えないのでない限り、自然と目で追ってしまいました。
なんていうのかな、見えていないのに、まるで重力を持つかのように目も心も引き寄せられる―――そんな感じ。
ダンス自体は、アンパレの時のような激しいダンスはそれほど多くなくて、
私が魅了された重力を感じさせないようなジャンプよりも、地を這うような重心の低いものが多かったのだけれど、
その大きく開いた手の指の1本1本すら雄弁で、
ロミオに向ける視線や、時折見せる威嚇するような笑みのインパクトも凄くて。
ロミオと絡む♪僕は怖い や♪ 憎しみ〜エメ、♪ロミオの嘆き は、
瞬きも忘れて見入ってしまいました。
また、山崎ロミオの翻弄されっぷりがいいんですよねー(笑)。
♪ひばりの歌声 の始まりに、
上空からゆっくりとロミオに触れそうなところまで降りてくるシーンの緊張感もよかったなあ。
眠りは小さな死、という言葉、そして、このときちょうど観劇のお供で読んでいた小説の中の、
「寺もラブホも死を扱うのに変わりはない。担当するのが大きな死か小さな死かの違いだけ」
という言葉が思い浮びました。この言葉、凄い深いよね?(笑)
あと、劇中、誰かの命が消える瞬間、
まるで何かを飲み込むように喉元をすっと手でなぞる仕草にぞくっとしました。
人を死に導き、そしてその死を糧とする―――そんな存在への本能的な恐怖を感じたのかもしれません。
そして最後、二人の死を前に共に歩む未来へと手をとりあう人々を見つめていた"死"が、
両手を大きく広げてふっと空へと舞い上がり、
その姿が磔刑にかけられたキリストの姿と重なった瞬間の衝撃ったらありませんでした。
なんだかね、このシーンで、この物語が完成した―――そんなふうに感じてしまいました。


カーテンコールは、二日目の初日、ということもあって、山崎くんの挨拶とWキャストの紹介がありました。
1回忘れられてたけど(笑)、莉奈ちゃんの挨拶もありました。
すごく微笑ましい挨拶だったなあ。
山崎くんが「新しいスターの誕生です!」とか言ってハグしたら、
禅さんキャピュレット卿と上原さんティボルトが速攻引き剥がしにかかり、
且つ大貫さんの"死"ががおーって感じで威嚇していたのが楽しかったですv

そんなこんなで、いろんなキャストに翻弄されたミュージカルでしたv(笑)
大貫さん目当てで1枚チケット増やしちゃったしねー。
なんだか思いっきり長くなってしまいましたが、
引き続き二日目の感想に突入いたします!(笑)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
一週間お疲れさまでした&レポありがとうございます!
あー、見てみたかったなぁ(p_-)

宝塚版の衣装はモンターギュが青〜紫系統、キャピレット家が赤〜オレンジ系統のグラデーションで、仮面舞踏会のシーンは白を基調としたものでした。ウィーン版の衣装と同系統で、ヴェローナのシーンとかものすごく綺麗だったんですよ。
だから今回の舞台写真に、同じ演出家なのに…?とちょっと唖然としてしまって(笑)生で見たらまた印象が違うのかもしれませんが。

「ジュリエットの死」カットされちゃってるんですか!
フランス版もウィーン版も激しいソロが一曲あるんですが…CDだけでも涙が出そうになるくらいの歌で、ジュリエットの一大見せ場なのにもったいなーい!
みずたましまうま
2011/09/17 00:50
みずたましまうまさん、こんにちは!
宝塚はそういう衣装だったんですね。
赤と青の方が私的にはイメージに近いかなあ。
赤と白だと「ヘンリー六世」や「リチャード三世」が思い浮んじゃって(笑)。
いろいろ挑戦している感じの舞台ですが、
役者さんたちがけっこう正統派なので、
思いっきり正統派な演出でも見てみたいなあと思いました。
(「三銃士」はロックだけど演出は正統派ですよね?)

「ジュリエットの死」という曲はなくて、
♪狂気〜服毒 というナンバーで、一触即発な両家の若者たちの場面と、
ジュリエットが毒を飲み、
キャピュレット夫人がそれを発見するシーンが交互に入り、
最後に乳母が争う若者たちに向かってジュリエットの死を告げる、
という流れになっていました。
ジュリエットのソロはあるけど短くて、1曲という感じじゃなかったかな。
カットされちゃったのかどうかはわかりませんが、
そんなソロがあるなら是非聴いてみたかったです。
恭穂
2011/09/18 17:31

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