瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2012/11/25 21:53   >>

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この1週間、時間を作っては宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」を読んでいました。
700P越えのハードカバーの3部作。
先程、最後の1冊を一気読みしました。
途中、ちょっとくどさも感じましたが、法廷が開かれてからは、
なんだか衝かれたようにページを繰る手を止めることができませんでした。
こんな感覚は久々で、やっぱり宮部さんのストーリーテラーっぷりは半端ない!と思いました。

クリスマス・イブの夜。
学校の屋上から落ちて死んだ一人の少年。
その死は、ある意味閉ざされた学校という社会の枠を超えて、波紋を広げていきます。
直接、あるいは間接的に関わる人々の思惑や想いが作る波紋。
その重なりと干渉が作り上げる複雑な文様―――

凄く怖い物語だと思った。
あの"判決"を導き出した子どもたちが、
その子どもたちを見つめ、支え、見守った大人たちが、
そして、あくまで傍観者でしかなかった、描かれなかった人たちが、
あの夏の5日間で何を得、何を失い、その後の未来を見据え、歩んでいったのか。
それが、とてもとても気になりました。
きっとそれはあの最後の彼の台詞が全ての答えだったんだろうな、と思う。
でも、きっと彼らは、あの少年の残した"空白(ブランク)"を、
その"空白"から生まれた痛みも、苦さも、暗闇も、全てを抱えて歩き出したのだろうと、思う。


失われた、誰かの存在。
その"空白"から生まれる様々な何か。
この舞台で、"彼女の空白"から生まれたのは、静かな哀しみと、消えることのない暖かさだったのかもしれません。



「RENT」

2012.11.23 マチネ シアタークリエ 10列10番台

出演:賀来賢人、ジュリアン、Jennifer、TAKE、田中ロウマ、上木彩矢、西国原礼子、Spi、千葉直生、伊藤友樹、
    海宝直人、小林由佳、セキグチタケオ、高城奈月子、田代絵麻


東宝版再々演にして新演出、というこの舞台。
とりあえずWキャストを制覇することを目的に、二日続けて観劇してきました。
二年前に観た時に、それなりに満足しちゃったので、
キャストがかなり(というかほぼ)入れ替わった今回、どうかなあ、と思ったのですが・・・
いやー、かなり印象が違いました。
なんというか、凄く未成熟で発展途上な印象。
それは、ぶっちゃけキャストのレベルという意味でもあるし、役の造形という意味でもあり―――
うん。
ごめんなさい。
結構観ていて厳しかったです、私。
もう一皮向けたら、その未成熟さが魅力になるかもなあ、という印象もあったのですが、
今の時点では、その青臭さがこそばゆいというかなんというか・・・(笑)
キャストのお一人お一人はそれぞれ魅力的ではあったのですが、
その背景まで感じさせる深さを持つ方は少なかったように思います。
まあ、これはたぶん好みの問題で、ある意味この未成熟さは「RENT」という物語の本質に近いのかもしれないし、
そういう意図の演出だったのかもしれませんが・・・

新演出ということで、セットも変わっていました。
舞台上方奥にバンドがいて、その下に前後に移動するマークたちの部屋があって、
左右にパイプ製の足場みたいなセットがあって・・・という感じ。
舞台の上方には、クリスマスっぽいちょっとチープな電飾もありました。
役者さんたちがその足場の階段や梯子を上ったり降りたりして動くのは、
結構視覚的にも面白かったです。
ただ、ちょっと狭いというか、閉塞感があるなあ、と思いました。
もの凄く詰め込んだ感じ?
役者さんもちょっと動きにくそうな印象もあったし、
演劇的な距離とか、初めてこの舞台に触れる人には理解しにくそうだなあ、と思っちゃいました。
そういえば、この日、隣の席の方が初見だったみたいで、
幕間に「映画を見る!」と宣言されてました。
内心で、「是非観て!」って思っちゃったよ(笑)。

そんなこんなで、今回は舞台そのもの、というより役者さんの感想を中心に。

マーク役の賀来くん。
5月に観た「ロミオ&ジュリエット」でティボルトをやっていた方ですね。
凄い頑張ってるけど、結構自然体に見えるところが、ある意味凄いなあ、と思いました。
なんというか、とっても素直で幼いマーク。
自分のやるべきこと、という以前に、自分が立っている場所がわかっていない、というか。
いろんなことに直面したときの打ちひしがれ方とか、ちょっと拗ねた顔がなんともリアルでちょっと可愛かったですv
同時に、後ろから「頑張れ!」「覚悟を決めろ!」って背中を叩きたくなっちゃいましたが(え)。
歌声も一生懸命な感じ。
ちょっと喉を潰すような歌い方をされてたのですが、普段からそうなのかな?
喉大丈夫かな、ってちょっと心配になりました。

ロジャー役のジュリアンくん。
すみません、見た瞬間、玉木宏に似てる!って思っちゃったら、
その後ずーっとそう見えてしまいました(笑)。
えーと、彼のロジャーは、とても外に向かっているロジャーだな、と思いました。
思い切るともの凄く勢いがつく、というか。
私の中では、ロジャーは臆病な男、という図式が成り立っているので、ちょっと新鮮でした。
歌声もとても聴きやすかったです。
♪One Song Gloryで、足場の梯子に片手片足でつかまって、もう片方の手足を大きく空に張り出して歌ったときには、
素晴らしい身体能力!とちょっと拍手しそうになりました(笑)。

ミミ役はJenniferさん。
幼さを感じさせる外見なのですが、懐の深さというか、母性のようなものを感じました。
若いけど、それまでに沢山のいろんな辛い経験をしていて、
でも、だからこそその瞬間を真剣に誠実に生きている、という感じ。
だからかな、躊躇いのない強さがあったように思います。
♪Out Tonight も、だから個人的にはとて聞き応えがあったし、
ロジャーへの向き合い方も、すんなりと受け入れられたように思います。
基本健康的な雰囲気なので、弱っているようには見えなかったのがちょっと残念でしたが(笑)。

上木さんのモーリーンは、もの凄くアグレッシブ!!
そして、とっても賢い女性、という風に私は感じました。
がーっとテンションが上がっても、どこか一部に凄く冷静な部分を残してる、というか。
そういう風に感じちゃったからか、パフォーマンスのシーン、周りは結構盛り上がってましたが、
私はちょっと気持ちが引けてしまいました・・・スミマセン。

西国原さんのジョアンヌは、逆に理性的だけど可愛らしさのある感じ?
マークとのシーンは、かなり微笑ましかったですv
モーリーンの印象がそんな感じだったので、
ジョアンヌとぶつかり合うシーンは、なんだかお互いに探り合う感じで、
ちょっと観ていて怖かったかな。
というか、たぶん私この二人の関係って、結構苦手なんだと今回気付きました(え)。


田中ロウマさんのエンジェルは、今回もマジ天使でした!・・・私的には(笑)。
基本的な印象は初めて観た時から余り変わらなくて、
彼女が歩んできた時間、乗り越えてきた困難、その上でのあの優しさが、
ふとした瞬間の仕草とか眼差しとかから感じられて・・・ほんとに大好きなエンジェルです。
なんだか私は、エンジェルの生き様を観て、そして自分の中のなけなしのエンジェル的要素を引っ張り出すために、
この舞台を観てるような気がします。
今回♪Contactの演出は、私的にはちょっとわかりにくい感じだったのですが、
その後、全員が2幕冒頭の♪Seasons Of Love と同じ並びで一列に並んで♪I'll Cover You を歌うシーンは、
コリンズの隣にぽかりと空いた空白(ブランク)の存在感がもの凄くて、
なんだかそこから目が離せずに、じっとそこを見つめて泣いてしまいました。

彼女の不在。
不在だからこその存在感。
その存在に触れることができないからこその、喪失感。

このシーンは、辛いけど、でもとても好きなシーンです。

TAKEさんのコリンズは・・・なんとも人の良いコリンズだなあ、と思いました。
でもって、もの凄くエンジェルに依存しているコリンズ、とも感じた。
米倉さんのコリンズは、エンジェルの不在と喪失感を自分の一部としたまま、また誰かを愛するだろう、と思ったけど、
TAKEさんのコリンズは、多分ずっとエンジェルと二人で生きていくんじゃないかな、と思いました。

♪Seasons Of Love のソロを歌ったのは高城さん。
素敵な歌声でした。
明るさと力の感じられるソロだったなあ、と思います。

ゴードン役やカフェの店員役、あと多分窓ガラス掃除の少年(?)の役をされていた海宝さんの歌声も、
かなり気になりました。
凄く優しい歌声で、歌詞も聞き取りやすかったし、何より笑顔がキュートv
彼のエンジェルもちょっと観てみたいかもです(笑)。

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