瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2014/07/29 20:35   >>

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お昼寝をして起きたら、する前よりもちょっと風邪が良くなっているように思う恭穂です。
でも、寝すぎたせいか、全然頭が働かない―!!(笑)
まあ、この演目に関してはそういう状況で書くのもいいのかなー(え)。
というわけで、勢いに乗って二つ目の観劇記録です。


「抜目のない未亡人」

2014.7.26 ソワレ 新国立劇場 中劇場 1階11列30番台

原作:カルロ・ゴルドーニ
上演台本・演出:三谷幸喜
出演:大竹しのぶ、岡本健一、木村佳乃、中川晃教、高橋克実、八嶋智人、遠山俊也、春海四方、
    浅野和之、小野武彦、段田安則


物語の舞台は、国際映画祭の開かれているヴェネツィア。
有名なリド島の有名な高級ホテル・・・を遠く海の向こうに臨むホテル・アルマンテス。
そこに滞在するロザーウラ(大竹しのぶ)はイタリアの元大女優。
出演する映画の監督と常に浮名を流した彼女は、
高名で高齢な映画監督と結婚した際に、彼の作品以外には出ないと約束。
そして10年―――1本の映画にも出演しないまま夫を看取った彼女は、
女優復帰をもくろんでいました。
そんな彼女の復帰作を撮ろうと彼女に近づくのは、
イタリア、スペイン、フランス、イギリスそれぞれの映画監督4人。
仕事とプライベートは分けないという彼女を口説き落すため、
仕事の依頼はいつしか恋の鞘当てとなり・・・

というようなドタバタのコメディ。
事前に、とにかく何も考えずに観て笑えるよ、という情報を得ていたので、
あえてプログラムにも目を通さずに臨んだわけなのですが。

うーん、ちょっと私が思っていた笑いの方向とはちょっと違ってたのかなー。
すごく面白かったのだけど、それは演劇としての面白さというよりも、
役者さんの芸達者さと面白さという感じでした。
まあ、単純に私が三谷さんが苦手なだけなのかもしれないですが。
なんというか、セットA級、シチュエーションA級、役者さん超A級、
なのにぬぐいきれないB級感というか(笑)。
いやまて、それが三谷さんの狙いだったのか?!


劇場に入ると、舞台の上には海に面した高級ホテルの中庭が客席と段差なく作られていました。
思いがけず2列目センターという素晴らしいお席。
役者さんの仕草も表情も余すことなく見えて、その熱演に圧倒されたり(主に高橋さん)。
1回は八嶋さん演じるホテルの副支配人代行(だったかな?)アルレッキーノに、
「わかってたなら教えてよ!」と指さされたりも・・・したような気がしただけかもですが(笑)。

どの役者さんも素晴らしかったのですが、
個人的には八嶋さん演じるアルレッキーノの在り方が素敵だったなー。
狂言回し的な役柄だったと思うのですが、とても軽やかで清々しい印象。
悪戯してても、たくらんでても、突っ込み入れてても、清々しくて愛がある(笑)。
表情も仕草も雄弁で、一瞬たりとも目を離したくないのですが、
ほかの役者さんもガンガン攻めてくるのでそういうわけにもいかず・・・
もう1回観る機会があったなら、アルレッキーノだけずっと観ていたかったかも。
出ずっぱりでかなり大変な役だと思うのですが、
そんな気配はみじんもなくて、いろんな方向に神経を張り巡らせつつ、
八嶋さんご自身もすごく楽しんでいる感じがして、
八嶋さんの存在があったから、なんだかとてもリラックスしてこのお芝居を観れたような気がします。
道化の衣装もお似合いだったなv

タイトルロール(なのかな?)のロザーウラ役の大竹さんも素晴らしかったです!
出てきた瞬間に客席から拍手が起きたけど、それも納得な存在感。
自分の欲求に素直で貪欲なしたたかさもありつつ、最強の愛嬌もある、まさに大女優!という感じ。
広い舞台を縦横無尽に動き回っているのですが、
どの動きもどの表情もどの台詞も、全力投球というか、
隅から隅までロザーウラ、という感じでした。
アルレッキーノの無茶ぶりにも体当たりだったなー。
というか、あの「世界の蜷川」、私にはよくわからなかった(笑)。
終盤の七変化(4人だけど)も、各監督とのやりとりが突っ込みどころ満載で、
大笑いさせていただきました。
大竹さんって、ほんとになんでもできるんですねーv
いやでも、このシーンも含め、このお芝居ってどこからどこまでがアドリブだったんだろう・・・?
とにかく、どの瞬間もめちゃくちゃパワフルだったので、
段田さん演じるボスコ・ネーロの愛情を知ったあとの、あの柔らかな微笑みが余計に印象的だったかな。

ボスコ・ネーロは、ほかの監督さんに比べると結構地味な印象だったのですが、
(でも、小ネタは素晴らしかったです!)
ロザーウラへの一途な愛情が素敵だったなー。ちょっとうざかったけど(え)。
ほかの監督に対抗してやることは全部裏目に出て、
最後の最後に、自分の気持ちとシンプルに向き合った瞬間にロザーウラにそれが届くところが、
なんともほろっとするいいお話だなーと思いました。
いや、ほんとだよ?
あのギターの弾き語りも、私もこれなら落ちるわ!と思いましたもの。
いや、本気で!(笑)
ロザーウラに振り回されながら、いい映画を作ってねー、と思いました。
あ、でも監督としては中の下なんだっけ?(違ったかな)

高橋さん演じるスペイン映画界の風雲児なドン・アルバロ・デ・カスチャは、
もう存在自体があり得ない!
そもそも、ホテルを予約し損ねたので、海を泳いで現れるというのがあり得ないし、
あのコロ助(@「キテレツ大百科」)みたいなしゃべりかたのミスマッチさもあり得ないし・・・
そのあり得ない存在を、それこそ息を切らしながら体当たりで演じてる高橋さん、凄すぎます!
でもって、4人の監督の中では、一番まともな映画を撮りそうな気がしてきたのは、
高橋さんの魔術なんでしょうか・・・?

アッキー演じるイギリスの監督、ルネビーフ。
一番最初にロザーウラに接近するのですが、
生真面目な感じがイギリス人っぽいというか胡散臭いというか(笑)。
でも、計算高そうなのに妙なところで純情そうなのが、
貴族のお坊ちゃん、という設定に合っているのかなあ・・・
最後の最後に本気でロザーウラという"女優"に惚れこんじゃうところがなんとも微笑ましくv
アッキーが三谷作品、というのは、個人的にちょっとびっくりだったのですが、
ほかのキャストのみなさんとちょっと毛色が違うというか、
いい意味で場のリズムを崩すような存在だったところが、
三谷さんが意図したところだったのかもなあ、と思ったりも。

岡本さん演じるルブロー監督は、なんといかまさにフランス人!という感じ?
どの監督もそれぞれの国の国旗をモチーフにした衣装を着ていて、
且つめちゃくちゃデフォルメされた描き方をされているのだけれど、
ルブローに関しては、すごく自然体に見えてしまったのは岡本さんの技巧なんでしょうか(笑)。
女性に対して愛を語るときは、その瞬間常に本気!というところが、
何とも憎めないというか笑うしかないというか(笑)。
というか、黒のシースルーのインナーにジャケットというあの衣装が似合うところが素晴らしいです!
最後にロザーウラの妹のエレオノーラと意気投合するわけですが、
チューニングが合っているようで合っていないというか、
破れ鍋に綴蓋的な二人のその後もちょっと気になったりしております。
もちろん、マリオネットとの三角関係(?)も込みでね!(笑)

エレオノーラを演じたのは、木村さん。
美人だけど大根女優、という役柄なのですが、ほんとにお綺麗!
でもって、天然な不思議ちゃんっぷりがとっても可愛らしかったですv
いや、これはパンタローネも惚れこむって!と思ってしまいました(笑)。
後半の妖精の衣装がお似合いで、あれが似合うところにもまたびっくり!
ロザーウラとの関係も、ちょっと深読みしたくなっちゃったけど、
深読みする部分はどこもないのかも、と終演後思いました(笑)。

峰村さんのマリオネットは、この物語の中で一番複雑な役なのでは、と思ったけど、誤解かも(え)。
冷静なエージェントから恋する女性に鮮やかに変貌しつつ、
仕事と恋の狭間での苦悩や、扱いにくい女優への心情を吐露し・・・なんて、
真面目に書こうと思ったらすごく深刻になる役柄なのだけど、
ネアンデルタール人とダ・ヴィンチですべてチャラになった気がします(笑)。
もともと好きな役者さんなのですが、
こういうコメディで拝見するのは初めてでなんだか新鮮でした。

浅野さん演じるパンタローネも、インパクトすごかったなー。
出てきた瞬間、浅野さんだってわからなかったもの。
あの動きのメリハリは、かなり大変だったのでは、と思いつつ、
アルレッキーノとのやりとりに大笑いさせていただきました。
まあ、個人的にはあの動きがちょっとリアルすぎて笑えない部分もあったのですが(汗)。
この物語の中で一番理性的で一番策士で一番知的だったのはこの人かも、と思ってみたり。
終盤、舞台奥上の通路(?)を通り抜けたドラキュラな彼が、
中庭にたどり着いたのはもう全てが終わった後で・・・
それがなんだかちょっと切なくて、でもクスッと純粋に笑える部分もあって、
この舞台の後味を良くしている一員なのかもしれないなあ、と思いました。

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