瓔珞の音

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<<   作成日時 : 2016/05/05 22:24   >>

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GW後半に突入しましたね。
今日の午後はのんびり映画でも、と思っていたのですが、
外に出たら余りの強風にお出掛けは断念しました(笑)。
まあ、明日お仕事だしね。
最近読書熱もまた上がってきているので、では読書にあてようか、とも思ったのですが、
記憶が混じらないうちに観劇記録、書いておこうと思います。
Wキャスト複数は楽しいけどごっちゃになるなあ・・・(^^;)


「1789 〜バスティーユの恋人たち〜」

2016.5.4 マチネ 帝国劇場 1階P列20番台

出演:小池徹平、神田沙也加、古川雄大、上原理生、渡辺大輔、ソニン、吉野圭吾、坂元健児、広瀬友祐、
岡幸二郎、凰稀かなめ、立川三貴、増澤ノゾム、岡田亮輔、加藤潤一、則松亜海、飯野めぐみ、
松澤重雄、伊藤寛真、大久保徹哉、大場陽介、加賀谷真聡、鮫島拓馬、鈴木凌平、仙名立宗、
橋祥太、当銀大輔、内木克洋、難波諒太、橋田康、HAYATO、松永一哉、井出恵理子、井上真由子、
岩倉歩、佐伯理沙、島田友愛、清水美紗子、杉浦小百合、花岡麻里名、東川歩未、増井紬、松島蘭、
吉本美里衣、万座みゆ、鈴木和弥


フランス革命に至るまでを、貴族、平民それぞれの視点から描く群像劇らしいこのミュージカル。
実は4月に一回観ているのですが、その時は物語の諸々を補完する知識がなかったせいか、
高揚しては躓いて疑問符が浮かび、それが解決しないまままた高揚し・・・を繰り返し、
なんとも不完全燃焼な感じに(^^;)
キャストも豪華だし、楽曲もバラエティに富んでるし、衣裳も綺麗だし、
セットの意味深さも好きな感じなのですが、
なんというかいい意味でも悪い意味でも王道ミュージカルっぽいのかなあ、と思ってしまったり。
こう、出逢ってすぐに全部すっ飛ばして恋に落ちちゃうとか、
前起きなくいきなり歌いだすとか踊りだすとか・・・
正直、2回目観るかどうか一瞬本気で悩みながらの今回の観劇だったのですが―――

めちゃくちゃ面白かった!!

いえ、疑問点とか、違和感とかがすっきりしたわけじゃないんですよ。
歴史に関する知識だって、プログラムに書いてあること以上は補完で来てなかったし。
なんだけど、そういうものを超えて伝わってくるものがあって、いろんな場面で泣けてしまった。
うん、これ、副題に恋人たち、ってあるものね。
フランス革命そのものを描くのではなくて、
その時代に生きた人たちの人生の一部分を切り取ったものだものね。
だから群像劇なんだものね。
一回目で挫折せずに、観に行って良かった!と心から思いました。

そう思えた一番は、
もしかすると小池ロナンと沙也加オランプの不器用さによるところが大きいのかな、と思ったり。
税が払えなかったため国王の命で捉えられた父を助けようとして、
逆に自分を庇った父が撃たれ死ぬ様を目の当たりにしたロナン。
全てを失い、妹を残してパリへと出てきたロナンが出会ったのが、
革命を起こそうと活動する三部会の議員ロベスピエール(古川雄大)たち。
彼らに出会い、自由―――他者を傷つけない、あらゆることを行える権利のために、
共に王制と闘おうとするロナン。
ひょんなことから彼が出会ったオランプは、王妃の信頼篤い王太子の養育係。
同じ平民とはいえ、暮らす場所も、その足場も、敵同士といっても良いくらいに異なる二人。
断片的に描かれる、二人の出会い、再開、惹かれあう心、選択、別離、再開、そしてまた選択―――
その、細切れなエピソードの間で、
二人が・・・特にロナンが、何を考え、何を学び、どう成長したのかが、すんなり伝わってきたのね。

小池ロナンは、多分凄く普通の男の子。
熱血漢だけど、向こう見ずで、でもその分とても素直で柔軟。
出会った人たちの言葉を丸ごと受け止めて、その上で咀嚼して理解して足りないものを学んでいく。
途中、ロベスピエールたちは決して貧しい自分たちを理解しているのではない、
という事実(だと私は思った)に、惑い、絶望し、怒り、背を向けたとしても、彼はそこで止まることはない。
その上で、自分が何を望み、何を手にし、何のために闘うのかを、ちゃんと自分で考える。
その、描かれていない一歩一歩の積み重ねがちゃんと見えた気がしました。
だから、球戯場で国王たちを前にその決意を見せつける時も、ダンスという表現を超えた何かが見えたし、
バスティーユに向かう、という彼の選択も納得がいったし、
降りてくる橋の奥から駆け上がってきた時の彼の笑顔は本当に輝いていたし、
―――その直後の彼の最期は、本当に悲劇的だったと思う。
最初に観た加藤ロナンのような、全てを巻き込むような熱さや強さとは違う、
本当に一人の男の子の成長物語を見せてくれたように思いました。

彼と恋に落ちる沙也加オランプは、王族や貴族と、平民の間のようなスタンス。
下町の少女とも仲がいいし、パレ・ロワイヤルのことも良く知っている。
怪我をした兵士の治療を手伝ったこともあるし、
自分が正しいと思ったことに対しては、あるいは自分の行ったことに対しては、
逃げずにまっすぐ責任をもって向かい合う―――そんな賢さと強さのある女の子。
ある意味、とてもロナンと似てる。
そして、だからこそ自分と同じ姿勢で何かと向かい合う、あるいは闘おうとする相手の姿勢に、
お互いに惹かれあったんだろうなあ、と思ってみたり。
感情で突っ走るのではなく、考えて考えて、その上で自分の行く先を選択する。
そんな二人の不器用さが、なんだかとても切なくて、同時に尊いものに見えました。
彼女が歌う♪許されぬ愛 は、まだちょっと自分の中で上手くおさまりは付かないのだけれど、
王妃に背中を押されて、ロナンのもとに向かう彼女は、
もうほんとに最強!と言いたくなるくらいの鮮やかさがありました。
うん、これは王弟殿下も秘密警察も勝てないって!(笑)
その後の、闘いを前にした二人の短い蜜月―――そして、別れ。

自分の大切な人を庇って、自分の大切な人が命を落とす。

最初にロナンが感じた痛みと喪失を、今度はオランプが感じる。
ソレーヌが歌う同じ旋律、同じ歌詞が、それまでの彼らの人生の一部を知っているがゆえに、
余計に辛く哀しく聞こえました。
ロランの死のあと、革命を成功させたロベスピエールたちがそれぞれに語る、フランス人権宣言(たぶん)。
最後に、中央にすっくと立って、オランプが語る、自由の定義。
涙に掠れるその声。
哀しみに歪む表情と、零れ落ちる涙。
けれど。
その表情は徐々に変わっていきました。
そう、絶望から決意へ―――そして浮かぶ、強い笑み。
短い時間の中、一つの台詞もないままに、
オランプがロナンの死をどう受け止め、どう未来を見据えていったのかが、凄くクリアに見えた。
それは、私が初めて沙也加ちゃんに魅了されたWIWのラストシーンにも通じる深さが合って・・・
ああ、だから私は“神田沙也加”という役者が好きなのだと、改めて思いました。


この日のマリー・アントワネットは凰稀かなめさん。
宝塚の方なんだろうな、くらいで、そのご来歴を全然知らないまま観たのですが、
最初のなんとも無邪気で可愛らしい、子どもっぽいとすら言えてしまう王妃様が、
息子の死や革命を経て、自分のなすべきことを知り、選び、受け入れていく姿は、
やはり一つの成長物語と言えるのではないかなあ、と思いました。
この方も出てくるたびにどんどん雰囲気が変わっていって、それにちゃんと説得力がありました。
高音もとても綺麗で、動きも優雅で、男役だったというのをトークショーで知ってびっくり!
でも、そう言えば後半のマリーはめっちゃ男前というか、凛とした様子が凄くかっこよかったです。
オランプに向かって「選ばなくては」という声のもつ強さに、なんだかたまらない気持になった。
この強さは、選んできたマリーだからこそだな、と思う。
ある意味、彼女もこの革命で自由になったのかもしれないなあ。
革命後の彼女は、ラストナンバーで少し出てくるだけだけれど、
夫が改良したギロチンの露と消えるまで、あの強さは変わらなかったんだろうな、と思う。

そうそう、この日は終演後にアフタートークがあったのですが、
その時の凰稀さん、リアルに男前でした(笑)。
稽古場では、花總さんと役に付いて話すだけでなく、歩き方とかスカート捌きも教わっていたのだとか。
いやもう本番では見事に女王様の仕草でしたよね!
(リアルに仁科祐紀ちゃん@「ライジング!」だな)
稽古場で、フェルゼンとのシーンをやっている時に、
小池先生にやってみろ、と言われてフェルゼンをやったのがめちゃくちゃかっこよかったとか、
(沙也加ちゃんが絶賛してた!)
某ラスボスも真っ青なあの登場シーンは、高いところが大好きなのでいつも満面の笑みだとか、
(花總さんは逆に怖くて目をつむっているらしいです。
 それでも出た瞬間にあの笑顔と歌声って・・・役者さんって凄い!)
カーテンコールの練習で、Wキャストが一緒に出てくるときがあったのだけど、
マリー二人は見事に凰稀さんがエスコートしてた、とかいろいろお話が出てきて楽しかったですv
後で調べたら、ラインハルトをやってた方だったんですね・・・それはかっこいいはずだわ。


強いといえば、ソニンちゃんのソレーヌもほんとに強かった。
他の二人よりももっと直接的な強さ。
向かい合うというよりも、迎え撃って奪い取るみたいな感じ?
いろんなことを経験して、いろんなものを見て―――それは多分、ロナンよりもずっと過酷だった。
パン屋の襲撃にしたって、男たちからすれば目先のことばかり、と思われるのかもしれないけれど、
今を生きなければ未来なんて来ない、という現実もあるわけで・・・
でも、そんな彼女がふっと表情を緩めるのが、上原くん演じるジョルジュの傍なんだよねー。
上原くんのジョルジュは、なんというか凄く包容力がある感じで、
あの3人の中では一番人間ができてる気がしました(え)。
彼にはいつかぜひバルジャンをやっていただきたい。
歌声は相変わらず素晴らしかったし、ダンスも頑張ってた!(笑)
ソレーヌとジョルジュにはほんとに幸せになってほしいんだけど、
この後の歴史をちょっと調べると難しそうなのかな・・・(._.)


デムーラン役の渡辺くんは、なんというかとても爽やか。
スタイリッシュなんだけど、どこか朴訥とした印象もあり。
ロナンに対しても、自分との育ちの差とか経済力の差とか、
そういうものを全部飛び超えて理解し合えると本気で思ってる感じ。
「同情するよ!」という言葉を、なんの含みもなく言えちゃうところがすごい。
則松さん演じるリュシルとのラブラブっぷりも可愛かったなあ。
なんというか、いろんな意味で育ちのいい子なんだろうな、と思う。


古川くん演じるロベスピエールはとにかく全てがかっこよくって、
でも、他の二人に比べてちょっと屈折しているというか、行動や言葉以上の何かを隠し持ってる感じ。
革命に向けてのまっすぐな熱意と、その歪みのアンバランスさに目を引かれました。
民衆とのダンスシーン、センターで踊る姿も圧巻で、まさに民衆を扇動する感じ。
あの、ぱっと目を引く華やかさと相まって、ある意味カリスマなんだろうなあ、と思う。
二幕始まりで客席通路を通るのだけど、ふと目を下手に向けたらロベスピエールの真正面で、
余りの美しさにちょっと仰け反りました(笑)。
あの美しさって、この役に関してはある意味もの凄い説得力だよね・・・
でも、ロナンに対してだけではなく、ジョルジュやデムーランに対してもちょっと距離がある感じで、
革命後のロベスピエールのことを思うと、なんだか凄く深読みしたくなります(笑)。
そういえば、♪サ・イラ・モナムール のシーンで、3組の恋人たちに混じって、
ロベスピエールもちゃんと恋人とイチャイチャ(笑)してたんだけど、
相手役の方、それまでも出ていたけど全くそういう素振りすらなかったので、凄いびっくりしました。
なんかとってつけたというか、張り合うのに手近なところで間に合わせた感が(酷)。
もうロベスピエールは孤高でいいよ!
その方が彼の持つ歪みや厳しさに合う気がするのは私だけでしょうか・・・?


つらつら書いていたら、こんな時間に!
他の方についてもいろいろ書きたいのですが、それはまた次の記録の時にまとめて。
書いてるとどんどん書きたいことが思い浮かんじゃうのよ。
いろんな部分がとっても細かく作りこまれてるんでしょうね。
うん、きっと観るたびにいろいろ気づきがある舞台なんだわ。
「レディ・ベス」の時みたいに、地方行っちゃわないように気をつけないと(笑)。

そうそう、この舞台を見て、ちょっと読みなおしたくなって引っ張り出してきた漫画があったりします。
よしながふみさんの「執事の分際」と「ジェラールとジャック」。
ガチにBLなので、ちょっとあからさまには薦めにくいところがあったりもするのですが(^^;)、
フランス革命の時代に生きていた貴族と市民、それぞれの視点の物語で、
この舞台の物語をちょっと外側から見ているような感覚になりました。
よしながふみさんの漫画は、今も昔もほんとに面白い!

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
恭穂さま
「1789」 私もキャストを変えて2回観ました。
昨年、宝塚版も観たのですが、「ロミオ&ジュリエット」とは逆に(笑)
この作品は東宝ミュージカルの方が合っているという印象でした。

古川くんロベスピエール、カッコよかったですね(←まずそこ?^^;)
同じ「革命の兄弟」でありながら、デムーランやダントンとは一線を
画した孤高感があってステキでした。

アフタートークのレポ、ありがとうございます。
かなめさんは宝塚時代、ベルばらではもっぱらオスカル役だったの
ですが、フェルゼンもさぞカッコよかろうと、俄然観たくなりました(笑)。
スキップ
2016/06/09 08:09
スキップさん

凰稀さん、オスカル役だったのですね。
それもきっとお似合いだったと思いますが、フェルゼンも見てみたいですねーv
というか、花總さんをエスコートする姿なんて、沙也加ちゃんでなくてもテンション上がりそうです!(笑)

頂いたコメント、重複していたようなので、一つ削除させていただきました。すみません。
恭穂
2016/06/09 21:07

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