瓔珞の音

アクセスカウンタ

zoom RSS 彼女の纏う色

<<   作成日時 : 2017/04/02 16:17   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

小さい頃、ピンクがちょっと苦手でした。
桜などの花や、小物のピンクは大丈夫だったのだけど、服は一切拒否。
幼稚園の発表会(白雪姫だったかな?)で用意されたピンクのドレスが嫌で、
先生に直談判して水色に変えてもらった実績があります・・・って、嫌な幼稚園児だな(^^;)
何がそんなに嫌だったのか、思いつく理由はいくつかあるけれど、
“ピンクの似合う可愛い女の子”というものに対する反抗心が一番だったのかも。
でも、それって、きっとそういう存在に対する憧れの裏返し何ですよね。
とにかく自分にはピンクは似合わない、とずーっと思っていました。
でも、年齢を重ねて、20代後半になったころから、少しずつピンクとの距離感が近くなりました。
小物だけでなく、服や雑貨でも、淡い桜色を選ぶことが多くなったような気がします。
それでも、やっぱり未だにピンクは私にとって遠い憧れの存在で。

そしてその想いは、この舞台を観て更に強くなったように思います。

「キューティ・ブロンド」

2017.3.25 シアタークリエ ソワレ 5列10番台

出演:神田沙也加、佐藤隆紀、植原卓也、樹里咲穂、新田恵海、木村花代、長谷川初範、中村百花、
    真瀬はるか、ダンドイ舞莉花、武者真由、青山郁代、エリアンナ、北川理恵、M平奈津美、
    上野聖太、加藤潤一、P雄史、古川隼大

同名の映画をミュージカル化したこの作品。
大好きな沙也加ちゃんのクリエ(というか東宝?)初主演!ということで迷わずチケットを確保したのですが、
実は元の映画も見ておらず・・・どんな内容か全然知らないままでの観劇となりました。
とはいえ、開幕してから流れてくるいろいろな情報を目にする限り、
お洒落でピンクに溢れた可愛らしいミュージカルコメディ、という印象で、
お洒落には頓着しないというか、むしろ苦手な女子力皆無な私としては、
内心戦々恐々としてクリエに向かったのでした(笑)。

で、入ってみると舞台の上は見事にピンクを基調としたセットで。
大丈夫かな、私、と更に弱気になっていたのですが・・・
始まってみたら、もうとんでもなく楽しくて、最高に幸せになれるミュージカルでした!
本当に、観て良かった、と心底思ってしまいましたよ。

その中心は、やっぱり沙也加ちゃん演じるエル。
お洒落が大好きで、明るくて素直で、行動力とコミュニケーション能力突出してて、
誰からも愛されるブロンドのキュートな女の子。
もう、自分とは真逆の存在で、たぶん現実にこういう女の子と出会ったら、憧れるか反発するかどちらか。
いずれにしろ自分からはとても遠い―――そんな、まさに“ピンク”の化身のような女の子。
・・・なのですが、観ているうちに、もう全力で応援したくなっちゃう存在でもありました。

大学卒業を控え、恋人からのプロポーズを確信していたエル。
でも、恋人のワーナー(植原卓也)から、上院議員を目指す自分にはブロンドの女の子は似合わない、
と一方的に別れを切り出されてしまいます。
そこには、“ブロンドの女の子”に対するステレオタイプな偏見があって。
そのことを感じつつも、自分がワーナーに似合う存在になればいいんだ、と、
一念発起してワーナーと同じハーバード・ロー・スクールへの入学を目指して猛勉強を始めます。
その経過を描いた♪あなたが欲しいもの でのエルの頑張りは、
冷静に考えるとちょっと方向違いな感じでハラハラしてしまうのだけれど、
彼女を応援する学生寮デルタ・ヌウの面々と一緒に彼女を見守っているうちに、
自然にエルを応援していて・・・彼女が合格点を叩きだした瞬間、
やったー!!と思わず拍手しちゃって、周りがしてないのに気づいて思いっきり焦ってしまいました(笑)。
でも、そんな冒頭の部分でも、すっかり彼女の味方になってしまうくらい、
沙也加ちゃんのエルは魅力的だったのです。

なんにでも一生懸命。
一方的な悪意に傷つけられることもあるし、失敗もするし、悩むし、落ち込むし、投げやりにもなる。
でも、彼女の中には常に、揺るがない一つの芯があった。

常に、自分に正直であること―――自分の選んだ色を纏うこと。

そんな彼女の快進撃は、もう本当に観ていて胸がすくような感じで。
「ワーナーのために」から「自分のために」、そして「誰かのために」、
常に全力で、真摯に、学び、立ち向かっていくエルは、
そのもともとのキュートさをどんどん研ぎ澄まして、内側から輝いてくるように見えました。
そんなエルを具現したのは、やっぱり沙也加ちゃんだからこそ、なんだろうなあ、と思う。
アッキーにとってのフランキー・ヴァリみたいに、沙也加ちゃんにとってのエルは、
きっと当たり役、ということを飛び越すくらい、魂のレベルで繋がり合う存在なんじゃないかな。
いろんな温度の笑顔も、泣き顔も、真剣な表情も、変顔(笑)も、まさにエルそのものでしたv
たくさんの衣裳もそれぞれ可愛くてお似合いで眼福!(笑)
あのラインのドレスでウエストに余裕があるくらいの細さはちょっと心配になるくらいだけど、
歌声は聴くたびに強く深くなっていくし、元気いっぱいのダンスは切れがあるし、
そして、私が最初に魅了された、強く何かを届けてくれる彼女の繊細な表情はもちろん健在で。
♪リーがリー・ブロンドでエメットに向けられた笑顔は本当に切なかったし、
その後、黒のスーツを投げ捨てて、ピンクを纏った時のあの凛とした表情には、ちょっと鳥肌が立ちました。
本当に、いい役者さんだなあ、としみじみ思ってしまいました。
トラトリが休止になってしまったのは残念だけど、その分ミュージカルの出演は増えるのかな。
これからが更に楽しみになりましたv

エメット役の佐藤さん。
実は「エリザベート」での彼のフランツが個人的にあんまりしっくりこなくて。
ちょっと気持ち的に距離感のある役者さんだったのですが・・・
エメット、めちゃくちゃ素敵でした!!
あの朴訥とした感じに隠れた野心と頑なさ、そして優しすぎるが故の臆病さ。
そういう厚みのある存在として、エメットを創り上げてくれたように思います。
歌声の素晴らしさはもちろんなのだけれど、エルへの感情が興味から信頼、そして愛情へと、
徐々に移り変わっていく様子がとても鮮やかで、なんだか微笑ましく見守ってしまった(笑)。
ラストシーンのエルからのプロポーズに、
エメット、ひたすら見守ってたのか?!とちょっと愕然としましたが(笑)、
もう二人とも幸せになってー!!と思いっきり拍手しちゃいましたよ。
うん、ほんとにお似合いのお二人だv

対するワーナー役の植原くん。
名前は聞いたことあるけど、拝見するのは初めてかな、とちょっと検索してみたら・・・
ああ、テニミュ出身なんだ! 
納得のかっこよさと決めポーズと身体能力でしたv(ちょっと誤解あるかも(^^;))
ワーナーは、最初凄く身勝手な勘違い男(酷)という印象だったのだけれど、
物語が進むにつれて、彼は纏う色を自分で選ぶことができてなかったのかな、と思った。
エルを振ったときも、ヴィヴィアンを選んだ時も、そもそも上院議員になるという夢そのものも、
たぶん彼自身が選んだことではなかった。
両親、兄、家―――そういう様々なプレッシャーの中で、無意識に選ばざるを得なかった、色。
その虚しさに、その愚かしさに、その哀しさに、エルの姿から彼は気づき、
そして、自分をそのしがらみから解放するために、もう一度エルを求めたのかな、と。
でも、エルはもうずっと先のステージに行ってしまっていて・・・
エルに拒否されたワーナーがどうなるのか、ちょっとハラハラしながら見守っていたのですが、
エルと最後の握手を交わした後のワーナーの笑みに強さがあったことに安心しました。
その後、さらっと彼のその後も語られたけど・・・
うん、彼はちゃんと自分の色を見つけて、そして選んだんだね。
ワーナーにも幸あれ!

樹里さんのポーレットは、ほっとけない危うさと頼りたくなる懐の深さのアンバランスさが非常に魅力的!
衣裳も原色をたくさん使った鮮やかで多国籍な感じが凄くお似合いでした。
エルもだけど、ポーレットも本当に幸せになって!と応援したくなっちゃう感じ。
なので、上野くん演じるカイルとのロマンスは、もう手に汗握って応援しちゃいました。
・・・いや、汗は違う意味だったかもだけど(笑)。
二人のアイリッシュダンスのシーンは、もう嬉しくて楽しくて、手拍子だけじゃ物足りない感じでしたv
それにしても上野くんのカイル、めっちゃ暑苦しかったな(笑)。

というか、上野くんはじめアンサンブルのみなさんは、
ほんとにたくさんの役をそれぞれ色鮮やかに演じていて見ごたえありました。
ハーバードのエルの同級生たちも個性的(すぎ?)で楽しかったなあ。
武者さん演じるイーニッド、なんだか凄いお友達になりたくなった!(笑)
コロスのお三方は、とにかく綺麗でかっこよくって大迫力!
物語の始まりの歌でも、この三人を含めた女性アンサンブルさんがテンポよく引っ張りこんでくれて、
あっという間に物語の中に入れたような気がしました。
凄いアメリカンな感じだった(笑)。
しかし、デルタ・ヌウのあの必殺技は、私には絶対無理です・・・!(え)

新田さん演じるヴィヴィアンは、エルとは対照的な女の子。
でも、エルがピンクを選んだように、ヴィヴィアンは彼女の意志で黒を選んでるんだな、と思った。
彼女も、自分にとって大切なものを、ちゃんと過たずに認め、選ぶことができる存在。
エルに対して持っていた複雑な反発心も、
エル自身を知る過程で、ちゃんと消化して、エル自身を見つめる強さがあった。
彼女がエルを引き留めるシーンは、ありがちな流れではあったけど、
エルの立場でも、ヴィヴィアンの立場でも、凄く大切で感動的なシーンだったと思います。
この二人の友情、憧れるなあ・・・!
ヴィヴィアンは、きっと自分の手で幸せをつかむんだろうな。
その一つがワーナーとの未来になるくらい、ワーナーが頑張れるといいなあ(笑)。

エルの最初の依頼者ブルック役は木村さん。
いやー・・・びっくりしました!
2幕冒頭、あまりの驚きにぽかーんと口をあけて見つめてしまいましたよ。
あの曲を、あのテンションで、あの動きをしながら、素晴らしい歌声で歌い上げるって、
木村さん、超人ですか???
ビデオを見ている、という設定なので、
エルたちがビデオを止めると、その姿勢で固まってるんだけど、
ブリッジみたいな姿勢で微動だにしないって、どれだけ腹筋背筋強いんですか?!
そういえば腹筋割れてた気がするよ。
あの机の上での二重跳びとかもとんでもない・・・
私の中では木村さん=エレンだったので、エレンの職業ってこれ?ってちょっと混乱しました(^^;)
私の中の木村さんのイメージがガラガラと崩壊して、でもまた力強く再構築された感じです。
もちろん、演技も見ごたえあり!
エルが同窓と知って盛り上がるときの二人もめちゃくちゃ可愛くて、
うんうん女子高(違)ってこうだよね!と、なんだか嬉しくなっちゃいました(笑)。
彼女の些細で大きな秘密は、結局自分でばらしちゃったのだけど、
その残念さも含めて、非常に愛すべきキャラクターだったと思います。

長谷川さんのキャラハン教授は、とにかくダンディ。
でもって、これこそある意味ステレオタイプな敵役なんじゃないかなあ、と思ったり。
教授がエルをインターンに選んだのは、エルが考えていたような理由だけなのかな。
実は結構不器用な男だったりしたら、ちょっとほだされるかもしれない(笑)。
保身を図って大きなものをなくしてしまったキャラハン教授。
彼も、いつか幸せと出会えるといいなあ。

そんなこんなで、本当に最初から最後まで楽しめたミュージカルでした。
客席も、いろんな客層で面白かったなあ。
でも、幕間になった途端、そこかしこから「可愛い・・・」という溜息交じりの声が聞こえて、
一人でうんうんと頷いておりました(笑)。
後ろの席の女の子たちは、多分映画のファン。
幕間にいろいろ批評してて、ポーレットの衣裳をべた褒め。
「丸ごと欲しい!」って言ってたけど、あの衣裳を日常的に着ることができるって、めっちゃお洒落さんだな!
隣の席は若い男の子だったのですが、たぶん沙也加ちゃんファン。
すっごい自由に楽しそうに笑ったり拍手したり手拍子したりしてたので、
私も便乗して素直に楽しませていただきましたv
うん、拍手や笑いって、本来はこんな風に自由なものだよね。
でもって、カーテンコール、ちょっと立って一緒に踊りたくなっちゃいました(笑)。
こんな風に、老若男女問わずに楽しめて、終演後にみんなが笑顔になれるミュージカル、
本当に素晴らしいと思います。
沙也加ちゃんが出ていなかったら、多分ピンクと言うだけでちょっと避けちゃったかもしれない私としては、
沙也加ちゃんに心底感謝したいです。
東京公演は明日まで、かな。
そのあと地方公演もたくさんあるようですので、こちらの辺境ブログに迷い込まれて、
もし興味を持ってくださった方がいらっしゃったら、ぜひご覧になることをお勧めいたします!
きっと、最高に幸せな気分になれると思いますよ(*^_^*)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
彼女の纏う色 瓔珞の音/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる