一緒に、歩いていこう。

私は非常にトレンドに疎くて、音楽も流行のものはほとんど聴きません。
ラジオとかも聴かないので、昔から好きなアーティストは継続して追いかけるし、
舞台で知った方のCDを買ったりはしますが、
自分から探すということはまったくと言っていいほどなく。
そんな私が新しいアーティストと出逢うのは、大抵はお友達からの紹介。
今年も、幾つかの素敵なアーティストを教えてもらいました。

豊かな物語を有した、BUMP OF CHICKEN。
言葉遊びのような歌詞と独特の世界観が魅力の、UNISON SQUARE GARDEN。
瑞々しい可能性の気配を感じるNOVELS。
滑らかで甘く激しい歌声に心引かれる、中島卓偉。

そして。

光を内包する透明な水のような、坂本真綾の歌声。



坂本真綾 LIVE 2012 TOUR “ミツバチ”

2012.12.7  ベイシア文化ホール 1階12列20番台

【セットリスト】
♪ トライアングラー
♪ DOWN TOWN
♪ スピカ
♪ 雨が降る
♪ おかえりなさい
♪ モアザンワーズ
♪ プラリネ
♪ 君に会いにいこう
♪ パイロット
♪ さいごの果実
♪ バイク
♪ Buddy
♪ action!
♪ Private Sky
♪ Get No Satisfaction!
♪ マジックナンバー 
♪ 風待ちジェット
♪ 猫背
♪ ループ
♪ ポケットを空にして
【アンコール】
♪ ミツバチと科学者
♪ 約束はいらない
♪ デコボコマーチ(隊列は君に続く)


私にとって、坂本真綾さんはエポニーヌであり、であり、ジルーシャであり・・・あくまで"役者"でした。
歌手をしていることも、声優であることも知っていたけれど、それは私の知らない"坂本真綾"でした。
でも、たぶん、それで私は満足していた。
このライブを体感するまでは。

今回、お友達に誘っていただいてのライブ初参戦にあたって、
お友達からお薦めのCDを幾つか聞かせていただきました。
CDから感じたのは、透明な水のような歌声だということ。
それも、源流に近い細い渓流。
差し込む光を乱反射し、底に沈む石も、生き生きと泳ぐ魚の姿も、全てをその光の中に包み込んでいる・・・そんな水。
綺麗で、可愛くて、キラキラして・・・
CDで聴くだけでも、その歌声の美しさは感じられました。
それは私にとってただの"景色"だった。

美しいけれど遠い。
流れているけれど、その水の冷たさは感じられない。

けれど。

仕事を終えて、ちょっと遅刻して入ったライブ会場。
広い舞台の上で、その細い身体から迸るように、囁くように、語りかけるように投げかけられるその声は、
鮮やかな色と質感と温度を持って、私を包み込みました。

真っ直ぐに舞台を見つめる周りの人達と、少し違うスタンスでいたはずの私。
遅刻したこともあって、ちょっと戸惑いもありました。
でも、そんな戸惑いを払拭してくれたのが、三曲目の♪スピカ 。
正直に言います。
泣きました、私。
自分でもびっくりするくらい自然に涙が一粒零れました。
ほんと、びっくりした・・・

その後MCを挟んでの4曲も凄い良かった!
今回のライブ、ここが県民会館?!と思っちゃうくらい(笑)、照明が綺麗だったのですが、
映像を使った演出もあって、それがとても印象的でした。
というか、真綾さんの表情が見えなくなるような逆光や、闇に溶け込むような場面もあって、
そして、それがその曲の雰囲気に凄く合ってたんですね。
もちろん、いろんな表情が見えたり、客席が一緒に踊ったり、という場面も可愛いし楽しかったのですが、
そういう風に"影"を感じさせる"光"の演出って、
私的には真綾さんと一対一で向き合っているような気分になることができて、なんだかとても嬉しかったです。
自然に体が動いちゃうような楽曲もいいですが、
私的にはこういう風に静かに向き合える曲が魅力的なのかもしれません。
どの曲かちょっと忘れちゃったのですが、
下から救い上げるような照明が、斜め後ろに大きく真綾さんの影を映し出すのも良かったなあ・・・

素で話す真綾さんもほとんど初めてだったのですが(DLLのカーテンコールくらい?)、
MCをきいていて、非常に聡明で理性的で意志の強い方だなあ、と思いました。
そして、それが可愛らしさときちんと同居してるの。
今回は2005年以降のシングルコレクションの新譜を引っさげてのツアーとのことですが、
この2005年というのは、彼女にとっても大きな節目の時だったのだそうです。
そういういきさつは私はもちろん全然知らないのだけれど、
不安や戸惑いもありながら、それでも前に進むための一歩を踏み出した彼女の強さというのが、
とても素直な言葉で語られていて、なんだか真剣に聞いてしまいました。

そして、そんな風に(個人的に)真綾さんに気持ちが寄り添った状態での、
♪猫背 からの流れは、なんだかもの凄いエールを真綾さんからもらったような気がしました。
というか、♪猫背 って、凄いいい曲ですよね!!
歌われていることは、とても些細でありふれたことで、
なのにそのことが何よりも優しくて得がたいもの、と感じさせてくれる。
それは、楽曲の力でもあり、真綾さんの在り方によるものでもあるのだと思う。
♪ポケットを空にして は、ライブの恒例なのかみんなでサビの部分を歌うのですが、
歌いながらなんだか胸がいっぱいになってしまって、また涙してしまいました。
私は、ほんとににわかファンで、というかファンというのもおこがましい立場なのだけれど、
そんな私も含めて、この日この時間を共有した観客みんなを見つめて微笑む彼女は、
私たちみんなの手をとって、一緒に歩いていこう、と言ってくれているような気持ちになりました。

誰もがいろんなものを背負ってる。
誰もがいろんなものと別れてきた。
誰もがいろんなものを手にいれてきた。
誰もがいろんなものを目指して歩いている。
誰もが、一人で歩みださなくてはならない瞬間がある。

でも。
彼女の歌声は、常に隣にあるんだな、と思う。
同じように、一人歩みだす彼女だからこその、寄り添い方。
それは、ほんとにさりげなくて、ほんとに暖かくて、そして、ほんとに真っ直ぐなエール。


そんなこんなで、この時点でとっても満足だったのですが、
アンコールの3曲もとても良かったですv
♪約束はいらない の不思議な旋律がとても印象的だったのですが、
これって、彼女のデビュー曲なのかな?
ネットで見つけたPVでの歌声とコンサートでの歌声はちょっと違った印象でした。
♪でこぼこマーチ は、バンドのメンバー全員と隊列を組んでの客席降り。
間近でみる真綾さんはとっても可愛くて素敵でしたが、
そんな真綾さんを見つめる観客の方一人一人の笑顔がほんとに素敵で、なんだか私まで幸せな気持ちになりました。
というか、きっと私もそんな笑顔だったんだよね(笑)。


バンドも、凄い良かったです!
お名前を覚えるまではいかなかったのですが(ほんとに名前覚えるの苦手・・・)、
ベースの方とパーカッションの方にちょっとよろめいたv(笑)
ほんとにウッドベースに弱いです、私・・・
もちろん、ギターのお二人もそれぞれ個性的でかっこよかったし、
ドラムの方の技あり!なドラムにも思わず立ち上がっちゃったし、
コーラスのお姉さま方の大人な雰囲気も素敵だったし、
キーボードの方の♪猫背 での真綾さんとのセッションには魅了されたし・・・
それぞれ、ちゃんと見せ場があったのも嬉しかったなあ。
なにより、みなさんがこのライブをとっても楽しんで、とっても大切にされているのが感じられて、
ほんとに嬉しかったですv
バンマスの方、腰を痛めてらっしゃるとのことで、後半ちょっと辛そうだったのが心配…
ぎっくり腰の痛みは、経験した人じゃないとわからないよね(涙)。
ツアーはやっと1/3とのこと。
いろんな風邪も流行ってきていますし、みなさんほんとに体調に気をつけて、
ツアーを続けて欲しいなあ、と思います。
そして、沢山の人に、このエールを届けて欲しい。

真綾さん。
素敵な時間を、ありがとうございました。
そして、この時間に私を誘ってくれたななさん、るーくさんに感謝を!
また機会があったらぜひご一緒させてくださいねv

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

るーく
2012年12月13日 21:55
こちらのブログにもリンクさせて頂きました。
とっても素敵な時間でしたね!自分のコメントはぼろぼろなので、読ませて頂きながら思い返していました。
恭穂
2012年12月16日 18:24
るーくさん、こんばんは!
お返事、遅くなってしまってすみません。
ほんとに素敵なコンサートでした。
あの後、CDを何度も聴きなおしています。
誘ってくださって、ありがとうございました!
リンクもありがとうございますv
にわかファンなので的外れかなあ、と思いながら書いていたので、
るーくさんに楽しんでいただけてほっとしました(笑)。

この記事へのトラックバック