彼の距離感

物事には、タイミングがあるなあ、と思うときがあります。
いろんな状況が、そこに向かって収束するように整っていく瞬間。
私にとって、昨日がまさに向かうべき"場所"だった。

取れないはずの休みが取れて。
チケットもまだ手に入って。
週末はいっぱいのはずのホテルが取れて。
駄目もとでお誘いしたお友達が一緒に行ってくれることになって。
昨日はその人と、たくさんのいろんな話をして、いろんなことを受け止めるアンテナが、いつもよりも敏感になって。

向かってくる爆弾低気圧だって、その勢いを止めることはできなかった。
終わってみれば、不思議なくらい、交通の乱れには全然煩わされなかった。

我ながら無謀な日程だったけど、
でも、昨日、あの瞬間、あの場所で、彼らの世界に身を置くことは、
たぶん今の私にとって必要なことだったんだと、そう思います。



UNISON SQUARE GARDEN
"CIDER ROAD" TOUR 2013

2013.4.6 オリックス劇場 3階4列一桁台

セットリスト
♪ to the CIDER ROAD
♪ ため息 shooting the MOON
♪ cody beats
♪ ラブソングは突然に~What is the name of that mystery?~
♪ セレナーデが止まらない
♪ Miss.サンディ
♪ カウンターアイデンティティ
♪ オリオンをなぞる
♪ 光のどけき春の日に
♪ いつかの少年
♪ クロスハート1号線(advantage in a long time)
♪ 箱庭ロック・ショー
♪ フルカラープログラム
♪ 場違いハミングバード
♪ like coffeeのおまじない
♪ crazy birthday
♪ kid,I like quartet
♪ リニアブルーを聴きながら
♪ シャンデリア・ワルツ

《アンコール》
♪ 君はともだち
♪ ライドオンタイム
♪ ガリレオのショーケース



というわけで、自発的には初めてのホールライブに参戦してきました!
彼らに嵌りました、とここで書いたのが今年の2月
その後も、自分でもこれはどうなんだろう、というくらい、彼らの音楽に浸る日々が続いていました。
これはもう、ライブに行かなきゃどうにもならないな、と思っていたところで、
上記のようにとんとん拍子に状況が整って、向かい来る低気圧にも負けずに(笑)、
今年2度目の大阪遠征となりました。

オリックス劇場は実は初めて。
USGのライブも初めてだし、そもそも若者に紛れて大丈夫なのかという不安もあったので、
3階席の端っこは結構ベストな配置かも、と思っていたのですが、まさにその通りでした!
壁際だったので、ちょっと音が反響して聞こえにくい感じはありましたが、
3人のそれぞれの音と声がしっかりと聞こえたし、
前の席の男の子が結構静かに見る子たちだったので(笑)、
3人が定位置にいる限りは(笑)、しっかりと視界に入りましたし、
それに、隣の一人参加のお嬢さんが、もう本当に全身で彼らの音楽を楽しんでいたので、
私も遠慮なく楽しませていただいた感じv

18時。
ほぼ時間通りに彼らがステージに現れた瞬間、1階席のみならず3階席も一気にスタンディングに。
実はまったり聴いていようかと思っていたので、ええ、もう立つの?!と戸惑いつつ立った私ですが、
♪to the CIDER ROAD が始まって、彼らの生の音だ!と思ったら、
なんだか気持ちがすっとそのままステージ上に向いました。
畳み掛けるように続く♪ため息 shooting the MOON は、
最初の斉藤さんの声に引っ張られるようにテンションが上がったし、
それぞれの楽器の見せ場もしっかりあったし、
でもって、たぶんちょっとアレンジも変えてきていてびっくりしました。
この時点で結構いろいろ持っていかれた感じだったのですが、
その後に来たのが♪cody beats だった日には、もうその時点で来て良かった!と思っちゃいましたよ(笑)。
この後の最初のMCで、斎藤さんが第一声、
「なにこれ、最初っからすっげー楽しい!」って言ってたけど、それはこっちの台詞だから!!(笑)

で、そこからはもう、ほんとに怒涛でした。
DVDで何度も観ていたはずで、DVDの方が表情も良く見えるし、音もクリアなはずなのに、
今、その瞬間に彼らの音が創り出す世界の力は、もう半端なかった。

言葉にリアルな感情をのせてくる色鮮やかな斎藤さんの声。
いろんなニュアンスで切り込んでくるギターの音。
包み込むように深いかと思うと、さらっと挑発するようにかわしてくる田淵さんのベース。
物理的な距離なんて無視するように、真っ直ぐに届いてくる鈴木さんのドラム。

そして、3人ともが3階席からでもわかるくらい楽しそうだったの。
田淵さんはこれでもか!と動き回って時々視界からはずれてくれたし(笑)、
鈴木さんは、3階席でもわかるくらい全快の笑顔だったし、
斎藤さんも田淵さん張りに動き回ってたし!
というか、今回ワイヤレスだったんですよね。
ので、花道(でいいのかな?)の端っこまで二人とも走ってくれてて、
それは3階席からは見えないのだけど、1階席がわーってテンション上がるのに私もわくわくしました。
もちろん、客席もめちゃくちゃ楽しそうでした!
舞台の奥からの照明がたくさんあって、ちょっと斎藤さんの姿が眩しくて見えなかったりもしたのだけど、
ふと気付いて周りを見たら、3階席の隅々までその光が届いていて、
その光の中で、観客の一人一人がめちゃくちゃいい笑顔をしていたのね。
私もきっと同じ顔をしていたんだと思うのだけど、
その光の中に笑顔が溢れる様が、その瞬間の完璧な幸せのカタチに見えて、
ああ、USGが届けたいものは、見たいものは、これなんだな、って思ったら、
なんだか泣きたくなるくらい私も幸せな気持ちになりました。
ほんとに、ここに居られて良かった!って。


セットリストをあらかじめチェックせずに臨んだので、
曲がわかるたびにおお!と驚いたり喜んだり。
「CIDER ROAD」以外からも何曲も演奏してくれましたが、
それが結構悉く私の特にお気に入りの曲だったりv
いや、♪ラブソングは突然に をここで聴けるとは思わなかったので、
気付いた瞬間は、もうめちゃくちゃ嬉しかったです!

また、客席の熱も凄い心地よかったのね。
最初のMCで斎藤さんが「ぼくらのライブにはルールとかないから」と言っていて、
確かに基本的にはそれぞれがそれぞれのスタンスで楽しんでいる感じ。
でも、お約束、というのではないけれど、客席が一緒に歌ったり、というのもしっかりありました。
びっくりしたのが、♪オリオンをなぞる と♪リニアブルーを聴きながら 。
この二曲が始まったときって、客席の盛り上がりが更に大きくて、さすが、と思ってたのですが、
サビの部分になって、客席がコーラスのパートを歌出だしたのね。
それに気付いた瞬間、うわー、楽しい!と思って、
隣のお友達と思わず目を合わせて、で、2番からは私もしっかりそのパートを歌いました(笑)。
私は結構ライブの時に、声に出さずに一緒に歌ってることが多いのですが、
コーラスパートを歌ったのは初めてで、めちゃくちゃ楽しかったですv
なんだかね、一緒にその瞬間を創ってる!っていう満足感みたいなのがありました。
他の曲の掛け声とかも、しっかり一緒に叫びましたよ。
♪crazy birthday とか♪kid,I like quartet とかごく自然に声が出てしまった感じで、
もうめちゃくちゃいろいろ発散されて気持ちよかったですv

もちろん、彼らと一対一で向き合う瞬間もありました。
舞台を観ていても時々あるのだけど、ふっと周りと空間が隔絶されるような感覚があった。
隣の人の存在も、そこがどこであるのかもわかっているのだけれど、
それとは別の感覚で、すっと彼らの世界に紛れ込んだような瞬間。
特に静かな曲だけ、というわけではなくて、♪カウンターアイデンティティ とか、
♪場違いハミングバード とか、私的に凄い吸引力を感じる曲なのね。
曲が始まった瞬間に、脳裏にわーっと"世界"が喚起されるというか・・・
一人で、彼らの"世界"に立っているような気持ちになった。
それは、ちょっと寂しくて、何故か痛くて、何処か孤独で、
でもそういう心もとなさを吹き飛ばすぐらいの熱と、鮮やかな色彩と、先を照らす光が感じられて、
一瞬、ずっとここを旅していたくなるような魅力がありました。
CDを聴いて、その気配を追っていた"彼らの世界"は、やっぱりとっても魅力的だった。

最後の♪シャンデリア・ワルツ も、一対一で向き合えた曲だったかな。
もともとこの曲の歌詞って、私的に結構きついというか、凄く揺り動かされる感じなのだけれど、
今回は、ほんとに、自分の全部でこの曲に向き合った感じでした。
それは、ある1節の斎藤さんの歌い方にもよったのかも。
ライブDVDの♪オリオンをなぞる で、「あなたがいて」の「あなた」を、
斎藤さんが凄い気持ちをこめて歌ってたのね。
それがとても印象的だったので、ライブではいつもそうかなあ、とちょっと期待してたのですが、
前半にこの曲を歌ったときにはCDと同じようにさらっとしてて、
ああ、あれはあのライブの時限りだったのかな、って思ってたの。
そうしたら、♪シャンデリア・ワルツ で、同じように凄く強い響きの歌い方をした言葉があった。

「譲れない物もある」

それを聞いた瞬間、なんだかもうどうにもならないくらい気持ちが昂ぶりました。
同時に、すっと自分の中でクリアになったの。
ああ、このアルバムで、田淵さんが、彼らが言いたかったことってこれなのかな、って。
もちろん、それは私の思い込みなのかもしれないけど、
そう思ったら、彼らの"世界"を真っ直ぐに貫く道が見えたような気がしました。
その道の先に続く、"新しい世界"も。


アンコールの拍手で満たされた短い空白のあと出てきた彼らの中で、
話し始めたのは田淵さんでした。
客席に向かって「2階席、3階席生きてるか?」「楽しかったか?」って問いかけて、
私の―――客席全体の心の底からの答えを聞いて。
「君が今楽しんだ音楽は、君が選び取ったものだ」と。
「君は明日も何かを選び取っていく」
「君が何を選ぶのか俺は知らないし、知ろうとも思わない」
「でも、君が選んだものは、君だけのものだ」
そんな風なことを淡々と語ったあとに始まったのは―――♪君はともだち でした。
ここでこの曲って、もうほんと反則!
だって、泣かずにはいられないよ。
溢れる涙で彼らが滲んでしまって、耐え切れずに座って、目を閉じて、心置きなく涙を流しました。
でも、最後の「ららら・・・」のところは、立ち上がって、彼らを見て、一緒にちゃんと歌うことができました。

斎藤さんのクールさというかぶれない芯の強さは、凛としていて凄くかっこいい。
鈴木さんの真っ直ぐな陽性さと、アルバムのジャケットのハリーくんみたいな優しい眼に凄く癒される。
田淵さんは―――イメージが固まらなくて、それが凄く興味深かった。
いろんなインタビューとか、ラジオで語る言葉とかを聞いて、
私の中で、田淵さんってこんな人なのかなあ、ってイメージする部分もあったのだけれど、
この時の言葉と、この曲を聴いて、田淵さんって、人との距離を模索している人なのかな、って思った。
向き合って、満たしたり満たされたり傷ついたり傷つけたりして、臆病になるときもあって、
でも、絶対に誰かと向き合うことを諦めない人なのかな、って。

そうして彼が選んだ、"距離感"。

互いの足で立っている相手として、相手を見つめ続ける。
相手が選び取ったものを尊重し、甘やかさないけれど、目も逸らさない。
それって、時には彼自身にとっても凄くキツイ瞬間があるんじゃないかなあ、と思うのね。
見守るより、手を貸して、支えて、導いて・・・そんな風に甘やかす方が楽な時ってある。
それは、家族でも友達でも恋人でも同僚や先輩後輩でもそう。
というか、そういう時の方が多いんじゃないかな。
でも、彼はそれを選ばなかった。
そういうキツイ瞬間も全てひっくるめて、その"距離"で立つことを選んだ。

もちろんこれも私の個人的な受け止め方であって、彼の考えとはかけ離れてるのかもしれません。
でも、私が見つけて"選び取った"彼のイメージは、そうだったの。
そして、そういう私の中の"彼"は、私にとって興味深いと同時に、もの凄いパワーをくれる存在になった。

USGの音楽って、たぶん、聴く人の年齢や状況によって大きく違う。
もし、10代のころに彼らの曲を聞いていたら、凄く憧れたと思う。
20代のころだったら、共感するよりも、もしかしたら反発したかもしれない。
そして、今、彼らの音楽が私に届けるのは、
もしあの時選び取った何かが違っていたら、私がいたかもしれない"世界"への切なさの混じった希求と、
これまで自分が選び取ったものを、その結果の"今"を、私にとっての"譲れない物"を、
うん、って頷いて受け入れてもらったかのような安堵―――そんな、気がします。

ああ、言葉にするとなんだか違った感じになっちゃうな。
でも、とにかく、この田淵さんのMCから♪君はともだち の流れは、やっぱり反則!と言っておきます(笑)。
泣いて満たされたのか、その後の2曲はもう思いっきり楽しみました。
特に最後の♪ガリレオのショーケース !
「CIDER ROAD」についてたDVDで初めて聴いたときから大好きな曲なので、
もう生で聴けてテンションマックスになりました!
いや、この年になってこういうライブで自分が拳を振り上げる日が来るとは思いませんでした・・・
出口さんでもアッキーでもしたことないのに(笑)。
でも、自然に身体が動いちゃったんだから、仕方ないよね?
ご一緒していただいたお友達に呆れられちゃわなかったかちょっと心配ですが(笑)


あ、MCも楽しかったですよーv
ライブDVDはMCカットされちゃってたので、どんな話をするのかなあ、と思ってたのですが、
3人がちゃんとそれぞれ話してくれて、それがナチュラルで面白かった。
斎藤さん人間国宝説とか(新幹線の自由席のシステムって、乗らない人はわからないかな?)、
斎藤さん未成年説とそれに続く売れたい発言とか(でも私もコンビニで会っても気付かないかも…/え)、
田淵さんがめちゃくちゃ優しい事実、というか斎藤さんに甘い事実(笑)とか、
鈴木さんハムラビ王説とか(私も「ありがとう」は言うけど目は見ないかな、というかやっぱり大きいハリーくんだ/笑)、
募金箱の在り方について語る田淵さんとか。
なんというか凄い仲良しだなあ、というかなんてバランスのいい3人なんだ、って思いました。
3って結構微妙な数字だから、これまでもいろいろあったんだろうし、
その過程を経ての、今の彼らのバランスなんだろうな、と思う。
伝えたいこと、表現したいこと、創りたいものが凄くはっきりしていて揺るぎない。
それが、私には凄く眩しくて、同時に、これからの彼らをずっとみていたいな、って思う。
この揺るぎなさがずっと続いていくのか、揺らいだときにその先に彼らが選び取るものは何なのか―――
うん、結局ファンってことなんだよね(笑)。

春の嵐の中の大阪を経て、今日の嵐の後の名古屋のライブももう終わりましたね。
今日も凄い楽しかったんだろうなあ。
後はラストの東京のみ。
東京でも、彼らの創り出す空間が、笑顔で満たされていますように。
そして、いつかまた絶対、私も彼らの世界を生で感じたいと思う・・・体力が続く限り(笑)。
だってほんとに気持ちよかったんだもの!
私の中に凝っていたものを一気に外に追い出して、新しい力をもらった感じ。
これはちょっと癖になりますv
ので、次のツアーは是非群馬にもいらしてくださいね。
そういえば、最後の最後に斎藤さんが、大阪は東京以外で初めてライブをやった場所で、
夜行バスで何度も通って・・・って話してて、大阪って彼らにとって特別なんだな、って思いました。
7月の平日の大阪ライブの告知があって、一瞬夏休みをそこにあてるかちょっと本気で悩んだのは内緒!(笑)
でも、今回ご一緒したお友達と、また一緒に行きたいなあ、と思うし、
きっと機会があったらまた大阪も行っちゃうんだろうなー。
ま、大阪近いよね!(笑)

そんなこんなで、もうしばらくはUSGモードが続きそう。
それはそれで、幸せなんだろうな。

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